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2009年度番組活動トピックス

FNNスピーク Eco Earth E!E! Project 第2弾「低炭素社会への挑戦」

[2009年7月6日更新分]

Eco Earth E!E! Project 第2弾「低炭素社会への挑戦」
「FNNスピーク」では、2009年6月22日~26日の1週間を通じ、「E!E! Project 低炭素社会への挑戦」と題して低炭素社会実現に向けた様々な分野での取り組みを取り上げました。

イギリスで進む波力発電~“海ヘビ”が発電!~ (2009年6月22日放送)

イギリスで進む「海への挑戦」。「波の力」が太陽光発電や風力発電に並ぶクリーンエネルギーとなり得るのか、ロンドン支局の谷川記者が取材しました。
島国のイギリスでは、大西洋から押し寄せてくる「うねり」により、波のエネルギーが世界でも屈指を誇っており、この波が、エネルギー問題を解決するにあたって大きな注目を集めています。


_ヘビ型の波力発電機「ペラミス」


120mある開発一号機
イギリスで、波による発電の本格的な研究が始まったのは今から11年前。
世界で初めて商業化に成功した発電装置は、荒波に浮かぶ巨大なヘビ型の装置で、ウミヘビを意味する「ペラミス」と名づけられました。鉄でできた「浮き」と接合ユニットからなる「ペラミス」の仕組みは、波の動きにあわせて接合ユニットが折れるその動きでピストンが作動、発電機を回転させるというもの。発生した電力は、ケーブルで陸上に送られます。現場の海域から回収された「ペラミス」の1号機は、直径4m、長さ120mと非常に長いものでした。
波の力は、太陽光や風力に比べて予測しやすく、安定した発電能力が維持できると期待されており、景観も損なわず、海の生物への影響もほとんどありません。

「ペラミス」のマックス・カーカス開発部長は「波は、予測可能かつ高密度な再生可能エネルギーで、パワーネットワークの中で需要と供給を満たしている」と話します。2004年には、イギリス北部で最初の試作機を稼働。その後改良を加え、2008年にポルトガル沖で、波力発電としては世界初の商業化が実現しました。


波のうねりで発電中
しかし、「ペラミス」1機でまかなうことができる電力は、年間でまだ500世帯と、一般的な風力発電に比べると3分の1以下で、市民への認知度もいまひとつ・・・。
街の人に「ペラミス」の映像を見せながらたずねても、「何だかさっぱりわからない」「クジラを捕獲する道具?」といった返答が・・・。それでも、今後の重要なエネルギー源としての期待は高く、メーカーは実用化に向け、様々なシステム開発を進めているのです。


「アナコンダ」という波力発電も登場
一方、イギリスのゴム製品製造会社が開発中の波力発電装置は、巨大なヘビのイメージから、「アナコンダ」と名づけられています。こちらの仕組みは、ゴム製の筒を通過する水の圧力で後方のタンク内のタービンを回して、発電するというもの。この会社では、「アナコンダ」1機で1,000世帯の電力を賄えると試算、プロジェクト成功に向け投資家を募っています。チェックメート・グループのポール・オーストン会長は「『アナコン ダ』は、波に抵抗する力で発電するのではなく、波の力をそのままエネルギーへ変換できる」と自信をみせます。

海洋国イギリスで、ようやく実用化への一歩を踏み出した波力発電。クリーンエネルギーの分野で新たな「うねり」を起こすことができるのか、期待が高まっています。

追い風吹く風力業界~“追い風”に乗る米 低迷日本のわけ~ (2009年6月23日放送)

風力業界に吹く「追い風」を島田キャスターが取材しました。

日本最大級の風車
神奈川・横浜市にある日本最大級の風車は、全長117.5メートル、一般家庭約2,000世帯分の電力を賄うことができます。特別な許可を得て、風車に登らせてもらうことができました。風の力を電気に変える発電機が内蔵されている「ナセル」まで、エレベーターで昇ります。そして、そのナセルからさらに上へ昇ると、光が・・・。風車の最上部では、ふんわりとした風・・・。この風こそが、風車のブレードをまわしているのです。


風車の上で風を感じる島田キャスター
その最先端技術の詰まった心臓部であるナセルの製造過程を取材することができました。敷地面積1万平方メートルの工場では、1日1台の大型風車が製造されています。風車の部品の数は1万個以上。作業員は、工程をじっくり確認しながら、手作業で部品を1つひとつ取りつけていっています。ナセルは、およそ170トンと巨大。この広大な工場でも、1日1個を造るのがやっとなのです。


心臓部ナセル工場
現在、工場はフル稼働。風力発電業界には今、絶好の「追い風」が吹いています。三菱重工業の上田悦紀主席技師は「(受注量は)ここ5年で、3倍以上に増えている。(予約は)数カ月先くらいまで十分埋まっている」と語ります。クリーンで発電能力の高い風力、世界での導入量は右肩上がりとなっています。工場の外には、完成したナセルがずらり。しかし、この工場で月25台製造されるナセルはすべてアメリカへ輸出されているという現実が・・・。
今年4月、アースデー。アメリカのオバマ大統領が「アメリカは、クリーンエネルギー輸出をリードできるようになる」と、クリーンエネルギーについて熱弁を振るいました。そしてその演説場所も風車の部品工場前でした。アメリカは、2030年までに電力の20%を風力でまかないたいとしており、導入量はこの5年で4倍に急増、世界トップに躍り出ています。一方、日本は13位に低迷・・・。


アメリカに輸出されるナセル
NEDO(新エネルギー産業技術総合開発機構)新エネルギー・技術開発部の諸住 哲主任研究員によれば、「アメリカの場合は、いろいろな事業者が、様々なビジネスモデルを構築して、うまく採算が取れる仕組みがよく考えられている」といいます。さらにアメリカでは、長期的な減税措置を設けるなど、国を挙げてのバックアップ体制が整いつつありますが、日本にはそうした減税措置はありません。また日本は、台風が上陸しやすく、風が安定しないといった事情も抱えており、気候風土に合った技術開発の後方支援も大切といえそうです。

地中熱利用で“エアコン要らず”~急速に広まる「地中熱」~ (2009年6月24日放送)

夏、井戸水の冷たさに驚いた経験はありませんか。地中の温度は年間を通じておよそ17度と一定に保たれています。そんな地中の熱「地中熱」を利用して、“エアコン要らず”という建物が増えています。


エアコンないの?涼しさに藤村アナも驚き
今年4月、千葉・野田市に誕生したキッズプラザアスク七光台保育園は、地中熱を利用し“エアコン要らず”だといいます。蒸し暑い日でも、部屋に入れば、冷房がついていないというのが信じられないぐらい、ひんやりと心地よく・・・。しかも、この保育園、子どもたちのことを考えたこだわりの方法で地中熱を利用しているというのです。

設計者で工学院大学の中村 勉教授にその秘密をたずねると、「保育園の裏手に森がある。その森が大事。地面からのびたダクトから、森の空気を取り入れて中に送り込んでいる」と教えてくれました。


こども達には感染症防止対策にも
地中の温度は、1年中変わらずおよそ17度。地下100メートルまで埋められたパイプに水を循環させて、これからの暑い季節は、森から取り入れた新鮮な空気を冷やし、室内に送り込んでいます。さらに、外から取り入れられた空気は、床下を通って、通風孔からだけではなく、実は壁の間のスリットからも出ているのです。工事費用は一般的な冷暖房に比べ600万円ほど多くかかりますが、CO2(二酸化炭素)排出量はおよそ24%削減、消費電力量はおよそ29%減らすことができます。さらに新鮮な空気を取り込み、空気の滞留を防ぐことで感染症対策にも効果が・・・。「上の子がアトピーやぜんそくがあるのでここならちゃんと対応してくれるかなと思って・・」と話す保護者もいました。


個人住宅でも地中熱利用急増
地中熱は、地球に優しいクリーンエネルギーとして、ここ数年、日本でも急速に利用が広まっていて、その勢いは個人住宅にも及んでいます。東京・日野市の工務店「マイホームパートナー」では、建築業界は不況といわれているにもかかわらず、壁には建築予定がびっしり。建築予定15軒のうち、9軒が地中熱を採用する予定だといいます。同社の林守途社長は「今期は4月から6月までで、2008年の業績とほぼ同じくらい」と話します。その工務店が手がけた新しい住宅が家主に引き渡されると聞いて取材に行きました。


地中熱で冷やされた空気が通風孔から
床の通風孔からは風が・・・。こちらの仕組みは、さきほどの保育園とは異なり、熱を空気に直接伝える工法で、地下の深さはわずか5メートル。冬の冷たい空気はあたためられ、夏の暑い空気はクールダウンされて、室内に送り込まれます。また床下には、畜熱をするための石が敷き詰められ、床の冷暖房にもなっています。こちらも一般的なエアコンに比べ、100万円ほど高いものの、家主は「それなりにお金はかかるが、自然エネルギーの1つかなという気がしたので採用した」と話していました。

地球に、そして人に優しい地中熱のさらなる利用拡大に期待が集まっています。

木くずを夢の“新素材”に!~鉄より硬く・・・熱に強く~ (2009年6月25日放送)

木材を加工する際に出る「木くず」。これまでは廃棄されてきた木くずを新素材に生まれ変わらせようという研究が、西日本有数の木材の産地を抱える岡山県で始まっています。


木くず粉砕機


木くず
粉砕した木くずの分析を行っている岡山県工業技術センター。川端浩二専門研究員は「いくつもの束が切れながら、ほぐれ始めているのがわかる。まさしくセルロースだと思う」と顕微鏡でみた木くずを解説します。今回開発中の新素材は、木の成分の1つ、「セルロース」が主役です。

まずは、「セルロース」を使って鉄よりも硬い新素材を作るといいます。川端研究員が「ナノメートル(nm)のサイズまでいくと、鉄より軽くて強い素材というものができる」と話すように、木くずを100万分の1mm、ナノメートルの単位に細かく分解し、木の成分であるセルロースを規則正しく並べると、原理的には鉄より硬い素材が作れるといいます。しかし、木くずをそれほどまでに小さくする作業は、並大抵ではありません。


挑戦続ける研究者
木の粉砕技術の研究を託された「モリマシナリー」では、環境技術の先進国であるドイツの会社と技術提携し、木くずの粉砕機を開発しました。この機械を通せば、およそ3cmの木くずを0.5mm程度まで小さくすることができます。担当者の山本題弘さんが「いま一番小さい状態をさらに5分の1くらいにするのが目標」と語るように、目標にはまだまだですが、挑戦は始まったばかりです。

この研究と同時並行で行われているのが、セルロースから新しいプラスチック素材を作り出す研究です。これまでも石油の代替エネルギーとしては、トウモロコシの成分「ポリ乳酸」から作ったプラスチックがありましたが、熱に弱いという弱点があり、このプラスチックでできたコップにお湯を入れると、コップは収縮してしまいます。


熱にも強い!
一方、木くずの成分であるセルロースに、化学的な処理を施し、それを240度の熱でプレスすると、色は少し茶色ですが、プラスチックが完成しました。木くずの成分からできたプラスチックは、100度以上の熱にも耐えられ、電子レンジで使うのも可能だといいます。
しかし、実用化にはまだ大きな問題が残されています。この新素材には、加工しにくいという欠点があったのです。これまで何度か新素材を容器に加工する実験をしましたが、穴が開いたり、形にならないことも・・・。加工した業者は「(加工は)難しい。保有熱や伸び率というのがまったく違います」と語ります。

低炭素社会への実現に向けて進む新素材の開発。「モリマシナリー」の山本さんは「数年先には実現しないと、地球がもたないのでは」と開発の意義を語ります。岡山から始まった世界初の研究、5年後の実用化に向けて、研究者たちの奮闘が続いています。

モータースポーツ界から始まる低炭素社会への挑戦~あまりの○○に鳥も歌う!?~
(2009年6月26日放送)

モータースポーツといえば、大量のガソリンを使用するため、環境への影響が指摘されますが、イギリスで世界初のエコなバイクレースが開かれました。ロンドン支局の舘石記者が取材しました。


マン島
イギリスのマン島で年に1度開催される、世界で最も長い歴史を持つバイクレースに新しい部門が誕生し、世界5カ国15チームが集まりました。記者がアクセルをあげてみると通常のエンジンバイクとは異なりスーッとあがっていく感触が・・・。使われるバイクの外側のフレームを外すと、エンジンではなく電気のモーターが現れました。そう、今回、世界で初めて行われたのは、二酸化炭素を排出しないCO2ゼロのバイクレースです。
CO2ゼロのレースを企画したアザール・フセイン氏は「ゼロカーボンでもスピードは劣らない。格好悪いバイクにもならないことを証明したい」と意気込みを語っていました。


CO2ゼロのバイク登場
開発費1億5,000万円というバイクのかたわら、インドのモーターメーカーの開発費はわずか320万円程度。インドチームのバイクは、自国製のモーターを2機搭載、フレームは日本のスズキ製、充電中のバッテリーは韓国製です。イギリス駐在のインド大使も応援に駆けつけるなど、国の期待も感じられました。

一方、日本は、同じ時期に行われたガソリンバイクのレースには多くのチームが参戦したものの、CO2ゼロのレースにその姿はありませんでした。そんな中、CO2ゼロのバイクに熱い視線を送る2人の日本人の姿が・・・。「非常に驚いている。(日本は)ここまでのバッテリーで、思い切ったレースをやろうという企画は何もない」と語るのはモータージャーナリストの大久保力さん。そしてホンダの元バイクレーサーの谷口尚己さんも「1日も早く、出発点をもっていかないと」と話しました。


レース中には鳥のさえずりも


優勝はインドチーム
通常、バイクレースといえば、けたたましい爆音がつきものですが、CO2ゼロのレースは、モーター音が静かで、「チュンチュン」という鳥のさえずりも聞こえます。取材経験豊富な大久保さんも、予想外の静かな走りに、思わず身を乗り出して通過を確認するほど。大久保さんは「静かなレースですね。マン島の国民は喜ぶかもしれない」と笑顔で語りました。

初めての試みとあって、出走見合わせやリタイアが続出し、完走できたのは16台中9台。優勝したのは、あのインドチームでした。インドチーム代表は「今回参加した誰もが、『電気バイクはガソリンバイクにひけをとらないことを世界中に示せた』と確信したと思う」と語り、観客も「とてもいいレースだった。また見たい」と高評価。

一方、大久保さんは「(この流れは)どんどん拡大してくのではないか」と語りつつも、「全部が音なしのレースになってしまうと、寂しいなとも思う」とモータースポーツ通の本音も・・・。最後にレース企画者のアザールさんは「新しい道は正しかった。世界を変えることができた。日本のメーカーの参戦を待っている」とメッセージを送りました。来年は、車部門も開催される予定で、未来への挑戦のスピードはますます加速します。

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