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[2009年2月2日更新分]
「ポストプラスチック」の素材として期待 “紙製品”としてリサイクル可能な「マプカ」
(2009年1月4日放送)
「環境総合研究所」の工場
「個人情報保護」などのため、会社の書類をシュレッダーで裁断することが増えています。細かく裁断された紙は、セルロースの繊維が短いことなどから、再生紙の原料とすることが難しく、これまでは埋め立てか焼却処分するしかありませんでした。その割合は、紙の年間使用量の18%にあたる550万トンに上ると言われています。
この「裁断紙」について、あるベンチャー企業が、5年あまりの研究の末、製品化に成功しました。
裁断した紙を、まず小麦粉と同程度の粉末に加工。石油由来の成分(プラスチックの原料)と混ぜ合わせ、「新素材『マプカ』」として商品化しました。この「マプカ」は、原料の51%以上が紙から作られているため、ごみ処理やリサイクルの際は「紙」として扱うことができます。
マプカを使用した製品
(食器やCDケース)
強度はプラスチック並みで、水にも強いことから、プラスチックに替わる「新素材」として注目を集めています。
これまでにCDなどのディクス用ケース、食器などの製品が作られており、今後、その用途が広がるものと期待されています。
文:畑農 敏哉(報道局 報道センター ウィークエンド編集長)