2012年06月23日 ザ・コンパスで放送
政治・政策

どう思いますか?小沢氏のこれから

21日、小沢元代表が、消費税率引き上げ法案などが採決された場合は、
反対する意向を民主党 輿石幹事長に伝えたことが報じられました。
また、新党結成についても含みを持たせており、
法案採決は、当初の予定から遅れ来週26日火曜日とも報じられている中、
にわかに、小沢氏の動向が注目されています。

オピニオンリーダーへの問いかけ

※コンパスで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体・組織の意見・方針ではありません。
Q1:消費増税法案反対の姿勢を貫く小沢氏についてどう思われますか?
Q2:問1のコメントをお聞かせください。
   (小沢氏への提言、要望も含めコメントをお寄せください。)

オピニオンリーダーの回答

( 20件 )
  コメントを投稿する

1. (これからの小沢氏について)コメントする

小幡績
慶應義塾大学ビジネススクール准教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
小沢の時代も完全に終わり、影響力はゼロとなるだろう。
小沢氏は、民主党政権樹立後は、一貫して、世間のイメージと異なり、筋を通し、現実的な正論、王道を歩んできたが、今回の件は、単なる自己利害、自己の存在感をアピールする権力闘争にすぎなくなってしまった。

これにより、離党するにせよしないにせよ、ついに小沢の時代も完全に終わり、影響力はゼロとなるだろう。
 
 
本田宏
医療制度研究会副理事長
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
 与野党一致で「社会保障と税の一体改革とは名ばかりの消費税増税」を断行しようとする理不尽な政治状況のなか、民主党が政権交代にあたって国民と約束したマニフェストを守る姿勢は、政治家への信頼を保つためには必要最低条件の行動。ぜひその姿勢を貫いて欲しい。
 与野党一致で「社会保障と税の一体改革とは名ばかりの消費税増税」を断行しようとする理不尽な政治状況のなか、民主党が政権交代にあたって国民と約束したマニフェストを守る姿勢は、政治家への信頼を保つためには必要最低条件の行動。ぜひその姿勢を貫いて欲しい。
 
 
岩渕美克
日本大学法学部教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
 新党結成で、政界再編の起爆剤になり、志を一にした政党による健全な政党政治の展開を望むことに尽きます。過渡期の存在になるかもしれないけれど、起爆剤になる可能性は十分に秘めていると思います。
 消費税増税法案については、私は反対です。正確には、再来年から実施する法案をなぜこの時期に採決するのか、少なくとも同じ政権である鳩山政権では4年間議論しないとしていたものを法案成立まで行うのか、そのためにほかのマニフェストの主要政策まで見直す必要があるのかが不明だからです。したがって、今回に限り正義は小沢氏側にあると思います。ただし、目的が選挙にあるかのような報道がされていますが、そうであるとすれば目的には賛成しかねます。輿石幹事長は造反後も処分を行わないことで分裂を回避しようとするのでしょうが、いっそ政界再編の起爆剤になるよう、新党結成することを望みます。このまま民主党が続けば、参院の多数派を盾にする衆院少数の横暴、常に民主党内のゴタゴタと自公の反対で、どちらにせよ政治が進まないからです。もともと民主党は政党綱領もなく、政策や政治目的、理念の合意のないままに結党した政党です。政権を取れば、そのことが求心力になり、自ずと政治目的が収斂していくことを期待していた感があります。そのような政党に期待しなくてはならなかった日本政治の混迷が底辺にあるとはいえ、やはり無理があったといわざるを得ません。自民党も同様で、自分たちが与党時代に行われてきた嫌がらせを繰り返すだけで、政治を動かす気がないのが現状のように思えます。党内も必ずしもまとまっているとは言い難い。いっそ、数の論理ではない政党の誕生を期待したいのですが、それは難しいとなれば、小沢新党は小沢教祖の下に集う政治家の集まりですから、この後も共同歩調を取ることが期待されるので、起爆剤にはなろうかと思います。
 
 
伊東乾
作曲家・指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
政局には大きな影響力のある言動だが、同じ程度に財源を手始めに政策の具体性があるかと問われれば疑問が残る。まつりごとは政局運営ではなく政策の実施に本来の目的がある。
政局には大きな影響力のある言動だが、同じ程度に財源を手始めに政策の具体性があるかと問われれば疑問が残る。まつりごとは政局運営ではなく政策の実施に本来の目的がある。その観点から全体を見るようにしている。
 
 
夏野剛
慶応義塾大学特別招聘教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
この際離党する方が筋が通る。小沢氏は豪腕、ワガママ、勝手なイメージがあるが、今回の消費税増税の反対論拠は徹底的な支出削減せずに増税先行するのはおかしいという、至極まっとうな主張である。これに対して何の答えもできない民主党執行部とは袂をわかっていいのではないか。執行部側も過度に小沢氏を意識しているよう感じるが、小沢氏対策よりも重要なのは増税決定後の戦略である。公務員定数削減、議員定数削減、大幅な予算のカット、社会保障給付のカットはできるのか、やる気はあるのか。
 
 
若狭勝
弁護士
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
政治家である以上、自分の信念に基づき、意見を述べることは結構だと思います。
ただ、民主党の中で党が決定した事項に異を唱えるのは問題です。従って、民主
党を出て新党を結成するというのであれば、原則どおり結構なことです。最終的
には、選挙で国民がその主張の当否を判断することになります。
 
 
土居丈朗
慶應義塾大学経済学部教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
民主党の2009年の衆議院総選挙のマニフェストは、大半が実行可能性に欠けることがわかった今日、消費税増税法案がそのマニフェストに反するという理由で、同法案に反対するなら、政策本位の反対というより、政争のための反対というしかない。
消費税増税法案に反対する理由として、増税の前にすべきことがある、というなら、高齢化に伴う社会保障給付とその財源をどうすべきかも含めて考えを明確に示すべきである。目下、社会保障給付は、税収だけでは足らず赤字国債を増発して財源を賄っているので、消費税増税に反対するなら、どうやって財源を賄うつもりなのか。増税せず経済成長を促せば財源は確保できるとするなら、どうすれば経済成長を高められるのか具体策を示すべきである。国債を増発し続けてもよいと考えるなら、突発的な国債金利上昇にどう備えるつもりなのか。消費税増税法案に反対するだけでは、責任ある態度とは言えない。
 
 
山村武彦
防災システム研究所所長
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
・「騎虎之勢降りるを得ず」で、展望なき新党結成に追い込まれてしまった
・キャスティングボードになるとの目論みは、三党合意で雲散霧消
・党決定に従うという方針転換か、政界引退か、潔い選択をすべき
「騎虎之勢 降りるを得ず」でしかない。政治は究極のリアリズムである。震災、超円高など国家の有事に際し、政権与党の一員として柔軟にかじ取りをするのが政治家ではないのだろうか。小沢元代表は、平時に書かれたマニフェストにとらわれ、自身の強弁、自縄自縛で身動きならず、展望なき離党、新党という選択肢しか残されていない。氏の消費税反対論は単に「選挙に有利」というだけの価値観・基準によるものとしか思えない。リーダーとして不可欠な普遍的国家観が全く見えないのが残念である。国家のために、70歳を機に潔きよき決断が迫られている。
 
 
南淵明宏
医療法人社団 冠心会 大崎病院 東京ハートセンター  心臓外科医
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
ビューロクラシーと対決する最後の牙城として決起し、大いに暴れまわって欲しい!
主張は正しい。がんばって欲しい。一人でも多くの同調者を増やして民主党のみならず、政界に嵐を巻き起こして欲しい。同調者が100を越えれば、烏合の衆の離合集散現象が起こり、一大政党が出来上がる可能性もある。消費税倍増賛成派議員としては「名前と顔を出して声高には賛成できない」案件であり、マイクを向けても「党が一丸となって首相を支えるため」とかなんとか抽象的なスローガンで卑怯千万ごまかすしかできないのが実情だろう。今回、小沢さんの決起がなければこの国の政治家全員の存在価値が消滅するのではないか。ビョロクラシーに押さえつけられた奴隷が企業や役所の走狗となってお互いで足の引っ張りあいをしながら、いまどき何の価値も無い議員バッジ欲しさに走り回る(ついでの叙勲も欲しいのかな?)。そんな醜態ばかり見せ付けられることになる。狡猾で有能でずるがしこい奸僚どもと命がけで渡り合い、結果いい国作りに貢献する、そんな真剣勝負の永田町はもう二度と再現できなくなる。今回の小沢氏の「民主主義を守るため、選挙公約を反故にする消費税倍増に反対!」という主張を国民やメディアはそういう視点で捉えるべきだ。いいネタを拾った引退前の芸人が息巻いている、などと訳知り顔に、かつ他人事のように批評する「自称・識者」もいるだろうが、我々日本の無産階級、無官位の庶民労働者の最後の戦いと捉えるべきだ。
そんな時流が小沢氏を選んだ、ということに過ぎない。
電力会社の言いたい放題に痛めつけられている前首相。
一年立った今、ああいう形で「検証?」が行われ、メディアでちまちま紹介される事態に誰もが大きな違和感を感じているはずだ。あの問題も、決して前首相や官房長官の個別の問題でも決してないはずだ。総理であろうと、逆らってはいけない勢力に逆らえばどうなるか思い知らせてやる、といった意趣返しと理解する人も多いはずだ。消費税値上げの根本の問題はなんなのか?財務省の描く将来の日本は?そしてこれも全国民の「異様な違和感」の対称だが、「どうして現総理は国際会議で消費税の値上げを世界に約束しなければならないのか????(そうでもしなければこの国のよほどヤバイ部分が国内からは見えないけれども国外からは露になっているのか?)」このあたりをしっかりと議論して国民の疑問を解く努力をする義務がメディアにはある。
今、一国の分岐点にあって今回の「小沢さん、これからどうするの?」などといった他人事のような問いかけをするコンパスはどうかしている。
それにしても「マニフェスト」という言葉自体、完全に死語になりましたね!次の選挙でもこの言葉を使うKYはいるのでしょうか?
 
 
潮匡人
国際安全保障学者,拓殖大学客員教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
何度も見せられてきた光景だ。与党からの離党だけでも三回目。彼に「正義」があっても、しょせん権力闘争の域を出ない。それにしても一部週刊誌が報じた「妻からの『離縁状』」に、マスコミが無関心を装っているのが解せない。「離縁状」には、政治家としての資質に関わる記述もあり、報道すべき内容を含んでいると思う。
 
 
中津孝司
大阪商業大学総合経営学部教授,国際問題評論家
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
消費税率引き上げに反対するのであれば、離党は当然の姿勢となる。民主党内に留まるほうが不自然だ。小沢氏が民主党を離れれば、問題の焦点は必ずや新党旗揚げにシフトする。その場合、維新の会の動向との関係に注目すべきだろう。
無罪判決を受けて、小沢氏は強勢に転じた。小沢氏が率いる一派では彼はカリスマ的存在なのだろう。既成政党を破壊し、できうる限り、自らがトップになることを避けつつ、キングメーカーとしての役割に徹し、かつ、それをもって自らのプレゼンスとしてきた。民主党の一員である限り、党の決定には服従しなければならない立場にある。また、消費税率引き上げ法案に反対する立場は時代錯誤でもある。しかし、小沢氏自身が法案に反対するのであれば、離党が本筋だろう。
橋本大阪市長が率いる維新の会は国政への進出を目指している。しかし、橋本氏が大阪市長である限り、たとえ国政進出を果たしたとしても、リーダー不在となる。中央には中央のリーダーが必要となる。そのリーダーは誰か。橋本氏は否定するだろうが、小沢氏はリーダー候補の一人である。また、安部晋三元首相もその中の一人かもしれない。そうなると、再度、小沢氏が政界再編の主軸を演じるのかもしれない。
今回の小沢氏の反旗と離党は国政における第三勢力構築との関係で捉える必要があるのではないか。
 
 
石澤靖治
学習院女子大学長
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
  改めて小沢氏について考えたい。設問で「消費増税法反対の姿勢を貫く」とある。また小沢氏は反原発とも語っている。それはなぜなのか。それはこの2つの要素を掲げることで選挙に勝てると考えているからであろう。しかしながら、現実的に責任をもって国家を運営していくことを考えた場合、深刻な財政状況に対処しなければならないし、今夏の電力需給を見た場合に大飯原発稼動はいたし方ない(そのプロセスには大いに問題があるにせよ)。政権与党としてはそうした現実を認識しつつ、国民に対して責任をもって国家を運営していかなければならない。野党として、あるいは理想論として主義主張を叫ぶことと、与党として政権運営を行うこととは違う(与党民主党のこれまでの政権運営は、決して自慢できるものでは決してないが)。
 それに対して小沢氏は、増税については「増税の前に他にやるべきことがあり、また今はその時期ではないと言っているだけであり、財政がどうなってもいいと言っているわけではない」という反論をするのだろう。しかし小沢氏の発言の本質は別のところにあると私は推測している。以前は増税論者だった小沢氏が現在そのスタンスを異にしているだけでなく、かつては「国家」を意識した言葉がよく出てきたのが、ある時期から突然「国民が一番」ということを言うようにもなった。発言の頻度は少ないが安全保障や国際関係についても、スタンスが大きく変わっている。その理由をずっと考えてきたのだが、それは小沢氏はある時期から、国民には物事を理性的に説明しても意味がないと考えるようになったという気がしてならない。簡単に言えば「国民は、せいぜいこの程度のもの」「口あたりのいいことを言っておけばいい」という認識なのではないか。
 小沢氏が「反増税、反原発」と言えば、国民は乗ってくると考えているのだとすると、小沢新党が出来て総選挙になった場合に問われるのは、日本国民の理性ということになるのかもしれない。
 
 
飯田泰之
明治大学政治経済学部准教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
政策を軸とする政界再編の糸口になる・・・・・といいなぁと思いつつ
政策を軸に政界再編が起きるのは非常に望ましい.

民主・自民それぞれ内部に同じような割合でさまざまな政策姿勢を持った人がいる状態は非常にわかりにくく問題だ.

しかし,小沢氏の政策姿勢はひじょうに不明確で,増税反対もとってつけたもののような印象はぬぐえない.日本経済を立て直し,財政を健全化し,国民生活の安心と豊かさを気づくための明確な方法論を示し,それにしたがって政党が再編成されるきっかけになればよいが...
 
 
有馬晴海
政治評論家
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
代表選で負け続け、おカネの問題を抱え、更に夫人との離婚騒動もありながら、
党内を二分する影響力を維持する小沢氏のエネルギーはすごい。
更に、20年間に渡り永田町で渦中に居続ける議員は後にも先にも小沢氏くらいだろう。

だが、今の問題は、本来消費税に反対ではなく、党の合意形成をさせないことが本心というところが、国会運営の足かせになっている。
仮に政策論争であれば、、先の代表選で消費税増税を謳って当選した野田氏に負けた。
もし、それが割るしがたいことで空けば、離党して政策を言い続けるしかない。
そのくらいのことはわかる政治家だろう。

9月の代表選まで引っ張り、小沢グループで代表選で勝利し執行部に返り咲く。
これが当面の目標だが、徐々に執行部に追い込まれている。
消費税を上げないと訴えれば、賛同してくれるある一定の国民の票で民主党にいるより
当選できると思う議員や、
小沢氏と行動を共にする議員が行動を共にするが、
小沢氏が議員辞職すれば、ほっとする議員も多くないと思われるし、
党内のもめ事も、国会もスムーズに進むのではないか。

ただ、一人の政治家にこれだけの腕力があるのかというのは、小沢氏の影響力を今更ながらに感じている。
権力への飽くなき拘りはすごいと言えよう。
 
 
浜辺陽一郎
青山学院大学大学院法務研究科(法科大学院) 教授,弁護士
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
政界再編の起爆剤となるべく、再び新党の旗揚げに動くことは、評価できるだろう。
単なる選挙互助会ではなく、政策を軸に政界再編をすすめていただきたい。また、企業団体献金の禁止などをきちんと実現できるように、明確に政策を具体化して行動してもらいたい。民主党はあまりにも、マニフェスト(公約)と現実にやったことが違いすぎた(少なくとも違うところ、逆行するところが目立ちすぎるくらいで、どうしようもなかった)

そういう意味で、政界再編の起爆剤となるべく、再び新党の旗揚げに動くことは、評価できるだろう。

現在の民主党は、もう終わっているのだから、できるだけ多くの賛同者を集めて、国民に分かりやすい選択肢を提示してもらいたい。

ちなみに、「消費税率引き上げ法案などが採決された場合は」といった条件がついているように聞こえるが、この際、そんな条件はつけずに、すぐに新党を立ち上げに動いた方が、わかりやすい。民主党の何かに未練があるのだろうか?
 
 
岸本裕紀子
エッセイスト,政治コラムニスト
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
消費税引き上げ法案に反対するというなら、離党して、新党を結成すればいいし、それしか道はないと思う。
しかし、消費税反対のほか、新党の政策の柱が考え付かない。小沢氏は、政策通というよりは選挙に強い政治家であるから、政界再編に向けて動くだろうが、それもあまりうまくいくような気がしない。

ここで時間を戻して考えると、小沢氏は、「消費税増税の実現に向け手助けをするけれど、条件として、これとこれをいついつまでにやる」という約束を総理から取り付けるようにした方が、党内での影響力も、その政策についての印象も残せて、よかったのではないか。

かつて、自民党を割って出たときと違い、世論の後押しもない。
今回は、闘い方を間違えた政治家という感じがする。
 
 
熊谷亮丸
大和総研チーフエコノミスト
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
新党結成・離党等を繰り返す政治姿勢に疑問を感じている国民が多い。著書『日本改造計画』で主張していた消費税増税を撤回した理由を国民に説明するなど、「天下国家」の視点から適切な行動を取って頂きたい。
 
 
武貞秀士
拓殖大学大学院特任教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
主張を貫いて、党を離れて新党を結成するほうが小沢氏らしい。「三方一両損」の落とし所を見つけるべく駆け引きをする時期は過ぎた。新党ができない場合や、党にとどまり党分裂を回避した場合は、小沢氏の政治生命は終わる。(6月23日、土曜日午前11時)
23日午前11時現在での話ではあるが、「消費増税法案に反対する姿勢を貫いて採決のあと離党する」という姿勢だそうだから、姿勢がはっきりしていて良い。政治家生命を賭けて主張を貫いてこそ政治家だから小沢氏の姿勢は筋が通っている。国会での議席にしがみついてあいまいな立場をとる政治家よりもはるかに良い。最高権力者というのは、「自分の主張を持つ」「政治生命を賭けて主張を貫く」「自分の主張と異なる人は、自分の政党から追い出す」の3つを実践しなければならない。そのうちの最初の2つを実践しつつあり、残りの1つは失敗しつつあるが、ここまできたら離党して新党を結成する以外にない。そして、新党結成に失敗したら引退という選択肢しかないのではないか。
一流の政治家というのは5つの資質・条件が備わっていなければならない。「敵味方を見極める洞察力」(国内政治と外交の両方で指導力を発揮するために必要)、「借り物ではないしっかりした信念」(歴史観に裏付けられた一貫した主張から醸しだされる信念)、「表現力」(その主張をわかりやすく説明する筆力、弁舌の才能、表現力。これさえ備わっていれば専門知識が不足していても問題ない。表現力抜群だった映画俳優出身のレーガン大統領は専門知識が不足していても歴代大統領のなかで高い評価を得ている)、「肉体的条件」(荒波を乗り切る体力と健康)、「優秀な側近」(ひとりですべてを処理できないので、自分を補佐して裏切らない有能な側近。電話係、コピー係ではなく、基本方針を聞いただけで具体策をまとめ上げて助言する能力のある側近)、「機会」(時代が自分を必要としているときに自分の能力が最大限発揮できる状態であるというタイミングのこと)の5つである。この5つのうち,3つ以上が欠けている人は国家、政党、組織のトップに立つべきではない。小沢氏は3つが備わっていると思う。
長期間、権力の座にいたマレーシアのマハティール、シンガポールのリー・クアンユー、韓国の朴正煕は4つ以上が備わっていた。いまの日本は・・・・・。
 
 
にしゃんた
羽衣国際大学教授/落語家
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
小沢一郎氏には出来るだけ長く政界に留まって頂くこと。時代遅れの政治家のサンプルとして、そしてこれから政治家を志す政治家の反面教師としての役割が大きい。もう一つある。それは、私たちが政治家の甘い言葉にたまされ続けてたという事、振り回されていた事を思い出すためである。
小沢一郎氏が、税と社会保障の一体改革、さらに消費税アップを取り上げて、とことん反対=民主党離脱=新党結成、などと、近年なかった既存メディアへのサービスも含め、表に出て力説しているのは、『自分のスキャンダル(特にあの文春記事)』から、『政局へ』と、国民、視聴者の目をそらすためである。そこを、政局好み・政策苦手の小沢氏の戦略である事は見抜く必要がある。

小沢一郎氏には出来るだけ長く政界に留まって頂くこと。時代遅れの政治家のサンプルとして、そしてこれから政治家を志す政治家の反面教師としての役割が大きい。もう一つある。それは、私たちが政治家の甘い言葉にたまされ続けてたという事、振り回されていた事を思い出すためである。
 
 
諸葛宗男
東京大学公共政策大学院特任教授
Q2. 「1 - (これからの小沢氏について)コメントする」の回答理由
過去、繰り返し見飽きたビデオテープをまた見せられているという印象です。彼のこれまでの政治活動の哲学は「選挙に勝つこと」だけです。
 小沢派は当選1、2回の選挙基盤の脆弱な議員が大半で、このまま選挙になればほとんど当選の可能性が乏しい人達ですから、黙っていれば小沢派は次の選挙で一気に半分か、3分の1以下に減ってしまいます。
 その意味では小沢派を率いる立場としては当然の道を選択したのだと思います。「増税反対」、「原発反対」という大衆迎合的看板を掲げて民主党から離脱した方が、民主党の中にいるよりも生き残れる可能性が高い、と読んだのだと思います。
 「日本を普通の国にすべし」という彼の政治思想とは逆行する方針ですが、政治家は選挙に勝たなければ何もできませんから、背に腹は変えられずに新党結成を決断したのだと思います。

小沢氏の戦略はただ一つ、「次の選挙に生き残る」ことだけですから今回の選択はやむを得ないと思います。問題は、選挙で生き残れた後、どうするかです。晴れて民主党に戻るのか、或いは次の選挙でひとつの政治勢力になると思われる維新の会との連携を模索して政界再編のキャスティングボードを握るか、です。
 私はどのような道に進もうと、小沢氏が「日本を普通の国にすべし」という彼の政治思想を実現する方向に1歩でも2歩でも前進するような行動をとることを期待しています。
 
 
▲ページトップへ

2. 回答を控える

該当する回答がありません
▲ページトップへ

サイトを見た方からの回答

コメントを投稿する
※ご入力いただいた情報の取り扱いについては、『利用目的』をご覧下さい。
 また、メッセージを送信される前には『フジテレビホームページをご利用される方へ』を必ずお読み下さい。
※送信内容に個人情報は記載しないようお願いします。
※投稿する際は、件名を編集しないでください。
コメントはありません