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更新日:2016年10月3日

2016年9月度社長会見要旨(2016.9.30)

Q.2016年度上期並びに7月クールの総括

8月はオリンピックもあって苦しんだが、9月になって平均視聴率も上げてきているので、そういう意味では、やっと上昇気流に乗り始めたかなという感じがする。特にデイタイムでは、リオ五輪、選挙、そして様々な事故や台風があって、情報・報道番組、そしてバラエティだが最近は情報色が強くなってきているバイキングが押しなべて視聴率を上げてきている。一日、一曜日だけでも他局の番組に勝つ番組が出てくると、現場が活性化していくだろうという手応えは感じている。
ゴールデンタイムは思ったような結果が出ていないが、番組の芽を見極めたうえで、10月改編で変えるべきところは変え、育てるべきところは育てるという方針で行っていると聞いている。どういう視聴者層に訴求していて、どういう見方をされているのか、そういうデータにもこまめに注意してほしいと思う。
ドラマに関して言えば、決して満足のいく視聴率ではなかったが、それは現場が一番感じていると思う。そんな中で、『好きな人がいること』は、世帯視聴率では表れてこない別な効果があったということは評価したいと思っている。
時代の変化に対応しながら視聴者と一緒に育んでいくということは、テレビになくてはならない側面だと思う。目の前の世帯視聴率を上げる努力はしてほしいが、それにとらわれて大きく路線を変えるとか、その枠らしくない作品をかけるとかはしてほしくないと編成に要望している。

Q.夏のイベント「お台場みんなの夢大陸2016」について

7月16日からの47日間で450万人の方に来ていただけた。「DMM.プラネッツ」は海外にまで評判がとどろき、「アクアスノーガーデン」ではプールがあって雪があると、多くのお子さんたちが楽しんでくれた。ここに来てくださった方が、言わばフジテレビの視聴者の代表。テレビはなかなか視聴者の顔を実像として見ることができないので、そういう意味では実りのあるイベントだった。収支も好調に出ていると聞いている。スタッフの努力に敬意を表したいと思う。

Q.リオオリンピックについて

リオ五輪は時差があって編成に苦しんだという要素は確かにある。そんな中、先陣を切って柔道のメダル獲得を中継できたし、早い時間ではあったが体操個人総合の内村選手の大逆転劇もしっかり放送できた。JCに参加しているメンバーとして責任を果たせた気はしている。
2020年の東京オリンピックは、日本の放送局がホスト局ということになるので、放送部門にいろいろ問われる注文もあるかと思う。そこに向けての課題も出てきたので、民放連、JCと協議して対策を練っていかないといけないと思う。

Q.10月改編に期待すること

タイムテーブルの活性化、特にゴールデン・プライム帯の数字を上げていくことが急務だと思っている。その中でも週末の強化が大事。今回は日曜の2時間枠に古舘伊知郎さんを起用した。まさに“ザ・テレビ”という作りの番組になるんだと思う。古舘さんは、長く『報道ステーション』をやってこられたが、もともとトークのスキルを極められた方。ものすごく力強い味方が来てくれたと思う。まずはこの『フルタチさん』に大いに期待したいと思う。それ以外の番組も、今までいろいろと試行錯誤してきた枠で、何度かあった良い手応えのパターンをうまく活用して番組を作っていこうという意思が表れている。
10月改編は、ホップ・ステップ・ジャンプのホップ。まず第一歩を踏み出す、今の定位置を抜け出さない限り次のステップに行けないわけだから、そのための改編にしてもらいたい。「フジテレbe with you」とキャンペーンコピーを掲げているが、「フジテレbe」のあとは、それぞれの番組が考えてほしい。例えば、バラエティだったら「be happy」、楽しくなってもらうための番組、スポーツだったら「be fighting」でもいい。自分の番組の色はこれだというのを「フジテレbe」の後ろにつけてスタッフ全員、キャストも含めて意思統一して、番組作りをしてもらいたいと思っている。

Q.SMAPが年内に解散する。『SMAP×SMAP』の今後の予定や5人に対する思い

この場を借りて感謝を申し上げたいと思う。本当に20年間、FNSのタイムテーブルを支えてくださったことに関しては感謝以外の何物でもない。今後のスケジュールや中身については、現場がメンバーを入れて話し合っている最中だと思う。『SMAP×SMAP』がタイムテーブルにあるうちは、視聴者に喜んでもらえる番組を全員で遮二無二なって作ってもらいたいと思っている。ファイナルの日までいろいろな思いを番組にぶつけて、視聴者への感謝にしてくれたらと思う。

Q.最新の営業状況について

8月はオリンピックがあり、スポット市況が低調だった。ネットタイムが93.6%、ローカルが78.7%、スポットが82.6%で、全体では前年比で88.1%。一転して、9月に入りスポット市況が戻ってきていて前年超えとなっている。第2四半期はまだ未確定だが、上期ではスポットが前年比96%くらいのところまで行けるかなと思っている。ネット・ローカル・スポット全体では前年比93.6%くらいの見込みだ。営業的にはこれから11月くらいまでは市況もいいと聞いているので、とにかく視聴率を上げて、GRP在庫を増やしていきたいと思っている。

Q.最新の事業・イベント概況について

夏休み映画「ワンピースフィルムゴールド」は7月23日の公開以降、おかげさまで今週で興収50億円を超える大ヒットになっている。前作「ワンピースフィルムZ」には届かなかったが、原作の尾田栄一郎さん含め、スタッフ一同ほっと胸をなでおろしたところである。また、9月10日公開の「四月は君の嘘」は順調に推移していて、10億円を超えた。20億円を狙って頑張ってほしいと思っている。
事業では「ダイハツトーテム」が、大阪でもお客様に非常に喜んでいただいている。今後、名古屋、福岡、仙台と回るが、事業展開としてはいい感じできていると思う。

Q.ビデオリサーチ社の関東地区の視聴率調査が変わる。900世帯になる新しい調査方法についての考え

サンプル数が増えるのは測定誤差が少なくなるという意味で歓迎したい。タイムシフト視聴率も指標として公表してくれることについては、コンテンツの価値を色々な尺度で測れるという意味では、テレビ局としては非常に歓迎したいと思っている。これが営業にどう結びつけられるかはこれからだと思う。
この仕様変更はまずは通過点。テレビのリーチ力をさらに測るために、視聴者のデータというのがきっちり測られて、我々もそれを活用できる仕組みになってほしいと思う。番組を見ている方々のデータをどう取って、番組作りにどう活用するかが、次のビジネスのキーになると思うので、今こそ課題として研究していかなければならない時だと思う。