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更新日:2012年10月2日

2012年9月度社長会見要旨(2012.09.27)

Q.7月クールの状況とここまでの年間視聴率について

8月は『ロンドン五輪』中継があり、レギュラー番組は苦戦した。7月クールの視聴率は(7月2日から9月26日)、G、P、全日すべて3位。7月は第1週と第3週が三冠王だったが、8月以降は8月第2週と第5週のG、P二冠に留まった。
今のフジテレビは、改めてチャレンジャーという位置づけで、新しいものに挑戦していく。そしてフジテレビらしいタイムテーブルを作りたい。その気持ちで10月改編に臨む。なかなか新しいものが根付くには時間がかかるので、じっくり見ていきたい。
個別には、バラエティはレギュラーが苦戦続き。番組分析とキャスティングの見直しで立て直す。ドラマは民放全体で不調。火曜10時放送の『GTO』が平均視聴率13.2%で全体の1位という結果が厳しさを表している。月曜9時の『リッチマン、プアウーマン』が同12.4%で全体の3位。ドラマの数字は例年にも増して伸びなかった。
そういう中でフジテレビの五輪中継、U-20女子ワールドカップ「ヤングなでしこ」の中継については、ある程度の成果を残したと思う。年間視聴率も、今のところG、P、全日いずれも3位。

Q.『ロンドン五輪』『U-20女子ワールドカップ』の総括

『ロンドン五輪』では、『女子マラソン』などの中継をさせていただいたが、国際映像で、飛ぶはずのヘリコプターも飛ばないなど制約も多かった。自分たちで映像を撮れれば、もっと良いものにできたと思う。『女子バレー3位決定戦』は放送できてよかったと思う。感動のシーンが見られた。28年ぶりのメダル獲得という歴史的な瞬間を視聴者にお届けすることができた。
ソーシャルメディアとの関係で言うと、テレビで見たことをソーシャルメディアで共有し、またテレビを見てもらえるという、新しいテレビの楽しみ方が出てきている。北京五輪の時には無かった楽しみ方。そういう意味で、ソーシャルメディアとの共有関係が出来たので、今後の放送に向けて参考にしていきたい。
U-20女子ワールドカップサッカー「ヤングなでしこ」は、始まるまで「ヤングなでしこ」という言葉が認知されていなかったが、放送を通じて世間に認知していただいた。
8月30日の準々決勝「日韓戦」は17.6%。ゴールデンの5試合平均は12.1%と良い結果だった。観客動員も3万人近く入るなど、「なでしこジャパン」がワールドカップで優勝するまでは考えられなかった数字。女子サッカーの底辺拡大に貢献できてよかった。今はU-17のメンバーが大活躍ということで、「女子サッカーと言えばフジテレビ」というのが定着すればと思っている。今回は福島や宮城など東日本大震災の被災地が開催地の一つとなった。少しでも現地が元気になる手助けができたとすれば大変うれしいことだ。

Q.10月改編の狙いを改めて教えて欲しい

(大多常務より回答)
これまでのテレビの歴史、流れを見れば、V字回復は簡単ではない。我々はU字回復を狙っていきたい。その第一段階が10月改編。次が来年の4月改編という風に考えている。短期でみるとドラマは強いソフト。バラエティは始めて根付くまで時間がかかるが、ドラマは3か月勝負なので、前のクールが振るわなくてもいきなり視聴率が上がることもある。10月クールも木村拓哉主演の月曜9時『PRICELESS~あるわけねぇだろ、んなもん!~』や、土曜23時台で湊かなえオリジナル脚本の『高校入試』など硬軟織り交ぜ、バラエティに富んだ作品が並び期待できる。ドラマで数字を稼ぎ、金曜8時『アイアンシェフ』や23時台の新企画、総称で「COOL TV」と呼んでいるが…などを一つ一つ当てていきたい。取りこぼしが無いように、さりとて腕を縮めずに、勝負に出るところは出ていきたい。

Q.最新の営業概況について

8月の確定数字は、ネット前年同期比109.9%ローカル同99.2%スポット同85.0%で合計が同99.0%。
上期は、昨年が厳しかったこともあるが、その反動で同103.6%の見込み。8月はロンドン五輪があったので、費用も掛かったが貢献もした。スポットは苦戦しているが、まだタイムには影響は出ていない。日中関係や、欧州危機、新興国の景気動向が良くないという事で、各企業はかなり手控えているが、とはいえ国内市場で勝負していかなければならないという状況がある。今後、じっくりと推移を見ていきたい。

Q.最新の映画事業の概況について

『踊る大捜査線THE FINAL』は、26日までで300万人を動員。興行収入39億円でロケットスタートを切った。『BRAVE HEARTS海猿』は観客動員570万人で興行収入72億円。こちらも順調に推移している。『テルマエ・ロマエ』は観客動員470万人、興行収入59億5,000万円、9月8日、トロント国際映画祭オープニングウィークのガラ・プレミアで上映し、キャパシティ2,800席が即日完売する盛況ぶりだった。ほかの映画祭からもオファーを受けるなど、北米の公開に向けて大きな足がかりとなった。現時点ではイタリアでの年末公開の準備を急いでいる。先月31日から台湾で公開されたが、2週連続で1位と好調。
『JAPAN IN A DAY』は震災から1年の今年3月11日の日常の一コマを募集したものだがついに完成した。それと『遺体~明日への10日間~』という、これも3月11日を取り上げた作品だが、意義のある作品に仕上がっている。フジテレビとしては“忘れない”ということで情報制作や報道でも震災を積極的に取り上げていこうと思っているが、映画でもこの2作品を製作できたということは大変良かったと思う。

Q.最新の事業概況について

上野の森美術館で開催している「ツタンカーメン展」は、26日までの54日間で来場者数41万2,725人。一日平均で7,643人。大阪、東京あわせて134万5,855人にご来場いただいている。暑さは落ち着いたが、引き続き来場者へのフォローはしっかり行っていく。
「マウリッツ・ハイス美術館展」は9月17日に終了。フェルメールの「真珠の耳飾りの少女」が人気だった。1日平均1万人以上、70日間で75万8,266人の方にご来場いただき大盛況だった。幅広い層の方々にお越しいただいた。

Q.2日閉幕した「お台場合衆国」の状況

総来場者数は454万1,400人で昨年比108%と過去最高。人気エリアは「めちゃイケサービスエリア」と「ワンピース ようこそ魚人島へ!しらほしマーメイドパーク」、「VS嵐デュアルカーリングパーク」など。「めざましライブ」がすっかり定着し、多くの方々にご来場いただいた。今年は大変暑い日が多く心配したが、熱中症対策には十分取り組み、“ミストマン”などの新しいサービスを行った。今回は地震と火災を想定し、本社屋と合衆国サンサンアイランド合同で大規模な震災訓練を行い、安全対策にも取り組んだ。総じて、この夏のイベントは順調だった。

Q.フジテレビオンデマンド(FOD)の概況について

7月クールもすべての連続ドラマで見逃し配信を行った。『リッチマン、プアウーマン』は大変好調で、本店配信では、2011年度以降の見逃し配信ドラマの中で売上額が最高だった。これまでの最高は『マルモのおきて』。関西テレビ制作の火曜10時『GTO』も好調。映画の効果か、『踊る大捜査線』テレビドラマのアーカイブ売上が伸びている。単発バラエティの『逃走中』『戦闘中』なども継続して売れている。FODは4月からスマートフォンへの対応も開始。順調に推移しており、今後も期待できる。