番組審議会

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第474回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

平成30年 2月14日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者

  • 委員長
  • 但木敬一(リポート提出)
  • 副委員長
  • 神崎仁
  • 委員
  • 梓澤和幸、岡室美奈子、小山薫堂、林真理子、毛利衛、八木秀次
    (欠席:岡野光喜)
  • 局側
  • 宮内社長、遠藤専務、岸本専務、松村常務、石原取締役統括局長、清水執行役員局長、塚越執行役員局長、山口局長、金田局長、石原局長、矢延局長、立本部長、中山局次長、瑞光部長、西村新週刊フジテレビ批評担当、中嶋制作統括、萬匠総合演出、蜜谷P、吉村スポーツP、友岡局長、坪田室長、佐々木部長、稲葉編成担当、柴崎室長、小林部長、熊谷番組審議室

4.議題

  • 『ジャンクSPORTS』
    2018年2月4日(日)19時~19時57分放送

審議番組について、各委員からは以下のような意見が出された。

  • 一流のスポーツアスリートが、普通の人から特別になる時の精神と肉体の飛躍がある。その飛躍の中に、普遍的なテーマがあるのではないか。作る側が特殊から普遍をどうやって引き出すか、そこに腕の見せ所がある。すなわち、スポーツアスリートの中に、はっと気づかせる何かを発見できるかどうかが鍵。
  • これこれで何千万稼いだとか、何百万の時計をしているとか、スポーツをお金に換えてしまう。ちょっとした話の入り口とか雑談の種にはいいが、これだけの素晴らしい出演者がいる中でお金の方に問題を流してしまうのは惜しい。
  • 知らない選手も何人もいたが、有名選手のプライベート、下世話なところも含めて、非常に親しみが湧く。私自身スポーツに特別強い興味を持っているわけでもないが、競技自体に非常に関心が高まる。そういった意味では成功している。
  • 放送時間が日曜日の夜7時、もっと遅い時間でもいいんじゃないか。
  • 浜田さんのスポーツ選手への愛とか、スタッフの方々のスポーツに対する愛を非常に強く感じ、一見おちゃらけてはいるが、本質的なところも問いかけていて、いい。キャスティングの妙、バランスと、事前のスタッフのリサーチ、事前インタビューからどう構成するか非常に苦労されているかと思うが、それが非常にうまくいっていて、毎週見たくなる番組だと思った。
  • タイトルの印象から、お笑いが好きじゃない方が遠ざかっている気もしたので、これに出ることが一つのステータスとしてスポーツ選手が何か語れるような、そういうフレームをどこかに作られたらどうかと思った。
  • 勝敗と関係ないところが非常にいい。平昌オリンピックで、国全体がメダルの色とか勝ち負けに大騒ぎな中で、勝敗とは関係なくアスリートの素顔を見せることを中心に、日常生活の拘りや、技術的なところなど、多角的にスポーツを見せていくことで、スポーツが本来持っている楽しさをよく伝えてくれている。
    文化としてのスポーツというか、そういう楽しみ方を教えてくれる番組。
  • 浜田さんのツッコミが非常に的確で、アスリートたちをいじっても、上から目線ではなくて根底にリスペクトがちゃんとあるところが伝わってくる。
  • TVer、FODなど見たが、配信されていない。配信もしてもらえると嬉しい。
  • 何よりもスポーツ選手がとても生き生きして楽しそうで、ホームグラウンドに来ているという感じが好感を持った。他のトーク番組だと、アスリートがゲストで出ているとお笑い芸人が寄ってたかってからかおうとする。ひとりひとりの話をちゃんと聞いて、いいところを引き出すこの番組はとてもいい。
  • 2020年の五輪に向けて、前に出演した時からの成長の記録みたいなものもぜひ出すと、何かのガイドブックみたいなものになるのではないか。
  • 当時は凄く新しくて、一流のことを成し遂げた人たちが本音でいろいろ語るので面白かったが、今は他の局も同じように内面まで入り込んでいる、10年前と同じことをやっても、大体それは番組として成功していない。リメークした時に、他の局がやっているのをさらに追い越して新たな段階に行くのは何なのか、ぜひ意気込みを聞かせていただきたい。
  • この時期に『ジャンクSPORTS』を復活させたのはいい判断だ。
  • 復活第1回の3時間スペシャルは豪華だった。これだけの顔ぶれを揃えられる実力に脱帽する。ゴルフとハンマー投げの親和性には感心させられた。『ジャンクSPORTS』ならではの実験として面白かった。
  • スポーツ番組とバラエティが融合のバランスがうまくとれている。
  • 食事のことを今回はボディービルダーの方だけに聞いているが、実際にはアスリートは、体重管理に非常に神経を使っている。メンタルトレーニング、闘争心をどうやって維持しているか等についても、共通項目のように思う。
  • 東京オリンピック、パラリンピックを、どのように捉えて、この番組でどういうメッセージを発したいと思っているか。

それに対して、制作サイドからは以下のような発言があった。

  • アスリートの皆さんは、話すことが得意ではないことを前提として、どう面白く作っていくか。アスリートの方に、出て良かったと思っていただき、このアスリート面白いな、このスポーツ面白いな、『ジャンクSPORTS』見てファンになったな、そういう方が増えるにはどう作ったらいいかと考えて制作している。
  • アスリートの方々は特殊な才能があり、凄いことも当たり前のようにやっている、日常生活も特殊な状況だったりするが彼らにとっては当たり前。どう伝えたら、この人凄いと思ってもらえるかを念頭に置いて構成している。
  • これまでの『ジャンクSPORTS』はM層が多かったのが、今回は家族で、子どもとお母さんが一緒に見てくれているとデータが出ている。日曜の7時に家族で見てもらえるコンテンツにしていきたい。
  • 私たちが取材することによってアスリート自身も気づくようなスポーツの魅力、アスリートの魅力、発見を視聴者に伝えていきたい。

5.報告事項

BPO放送倫理検証委員会が2月8日に通知・公表した「フジテレビ『とくダネ!』2つの刑事事件の特集に関する意見」について、報告。それに対して、以下のような意見があった。

  • 刑事事件を扱うとなった途端に、書類送検であってもこれは大変なことに付き合うんだぞという、刑事事件特有の構えというか、警戒心が必要だ。
  • こういう外部からの指摘が続いている。同じような繰り返しの反省の言葉から、もう一歩違う、当該関係者が俺はこう考えるという閃きを発見していただきたい。
  • 当該番組に新たなチェック体制をもうけたということだが、その後も問題になるようなスーパーミスがあり、チェック体制が機能していないのではないか。
  • 全社的というところが大事だ。問題を起こした当事者の部署がいくつかあって、そこで反省会をやるというぐらいではだめだ。

局サイドからは以下のような発言があった。

  • 情報、報道、またそれ以外でもニュース的なもの、時事的なものを扱っているので、全般的な業務フローを全社的に考えていかないといけない。
  • 具体的な方策としては、一つは業務フロー全体を全社的に見直さなければいけないということと、刑事事件に絡む刑訴法など基本的な知識を末端まで、わかりやすい形で周知徹底させることなどを考えている。

6.その他

  • 次回、第475回番組審議会は3月14日(水)。課題番組は金曜23時のバラエティ「全力!脱力タイムズ」放送回は後日連絡(※3月2日(金)に決定)。

以上。