番組審議会

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第466回 番組審議会議事録概要

1.開催日時

平成29年 4月12日(水)正午より

2.開催場所

東京都港区台場2-4-8 フジテレビ本社

3.出席者

  • 副委員長
  • 神崎仁
  • 委員
  • 梓澤和幸、大石静、岡野光喜(新任)、岡室美奈子、八木秀次
    (但木敬一、毛利衛:リポート提出)
  • 局側
  • 亀山社長、遠藤専務、鈴木専務、稲木専務、岸本常務、崎山取締役、西渕取締役局長
    清水執行役員局長、石原執行役員局長、金田局長、塚越局長、平松局長、小田局長
    中山担当部長、宮道部長、瑞光部長、中部室長、高橋新週刊フジテレビ批評担当
    中嶋CP、松本P、蜜谷P、田村・演出担当、佐々木部長、柴崎室長、小林部長、熊谷番組審議室

冒頭で遠藤専務より、4月から新委員となられた岡野光喜委員(スルガ銀行会長)の紹介があり、岡野委員から「1967年の慶應卒、卒業して満50年、72歳。彫刻の森芸術文化財団の評議員を長らく務めさせていただいている。」など、ご挨拶があった。

4.「報道記者の不適切な取材活動について、略式起訴となった件」を報告

  • 社会部元記者の名義貸し問題に関して、3月22日に、電磁的公正証書原本不実記録・同供用罪で書類送検、28日に略式命令で罰金30万円、この事件は終了した。
  • 一義的には、元記者本人が取材対象者の元金融業者に名義を貸したという点に問題があるが、未然に防ぐことができなかった点などは職場の問題で、報道局としても重く受け止めている。
  • 事件が発覚した昨年の11月に、1カ月の懲戒休職としたが、この件を受け、本人に降格処分の懲罰、担当役員2名には減俸処分、上長の2名にはけん責処分を改めて下した。
  • 一連の事件に関して、重く受け止めている。番組審議委員の先生方にもご心配、ご迷惑をおかけしたことを心からお詫びしたい。

5.議題

『ダウンタウンなう』
2017年4月7日(金)21:55~22:52放送

審議番組について、各委員からは以下のような意見が出された。

  • この番組は余計なことをしないでトーク勝負というところが非常にいい。
  • 欲を言えばハプニング感はもっとあってほしい。この番組の肝は、ゲストにお酒を飲ませて普段は語らない本音を語らせるということだ。予定調和じゃないことを期待したい。
  • 8時台で見ていた時、もっと遅い時間であればこちらも酒を飲みながら楽しめるのにと思ったことがある。10時台に移動させたのは良かったのではないか。
  • ただ、訪ね歩く酒場が東京に集中している。全国27局ネットで、果たして地方の人たちはこの番組をどう見ているのかと思った。
  • 昼間から飲んでも不謹慎な感じが全然しないし、ゲストの本音を引き出すという仕掛けは、似たような番組はいっぱいあるが、他とは似て非なる番組だ。
  • 以前、逮捕前の清原とか朝青龍とか綾小路きみまろの時は、ドキドキハラハラするぐらいぎりぎり感があってスリリングだったが、今回のゲストは割と大人しかったかなと思う。
  • 普通、芸能人や笑わせる人は、よくバラエティで笑いをとって競争するみたいな、要するに媚びている姿勢があるときがあるが、この番組ではそういうのがない。普通に喫茶店とか飲み屋さんでお互いに友達同士喋ったら出てくるという話を、敢えて演出、番組の作り方で引き出しているのではないか。
  • 結婚しないのかとか浮気しているの、ではなくて、もう少し一般的なバラエティの番組じゃないような質問で、俳優、芸人達の本音の苦労話を引き出すようなことをしてみたらもっと面白かったのではないか。
  • 今、東京一辺倒だが、地域創生というテーマもあるので、地方にも出たらいいのではないか。
  • ダウンタウンの2人だけでなく、坂上さんという、それぞれの喋りの味わいを生かし、その使い分けも出来ている、少し贅沢な作りの番組だ。しかし、制作側が何も言わなくても豪華な出演者ならおもしろくて当然なので、制作側としてさらに何に拘って、フジテレビならではの特徴を持たせたいと思っているのか余り見えない。
  • 金曜日午後9時55分。出演者もゲストも酒を飲みながら語り合う。そんな電波が許されるとしたら、この時間しかあるまい。
  • ゲスト探しは大変だろうが、興味を駆り立てる話し手を探し続けなければならない。せっかく正しい時間に移動させたのだから、ジタバタせず、じっくり視聴者を育ててゆきたいものだと思う。
  • 特に私は松本さんの人の話に対する反射的な切り返し、あれがパッとできるところが凄い才能だと思う。
  • 3月17日の渡辺直美さんとかコロッケさんの回を見て非常に面白いと思ったが、よく考えてみるといずれも芸人さん。俳優さん、役者さんの中には必ずしもバラエティに慣れていない人もいるし話し下手の人もいるのではないか。今後、芸人以外をゲストとして呼ぶ時には、トークをどう面白くバラエティ化するかが課題ではないか。

それに対して、制作サイドからは以下のような発言があった。

  • テレビの前の視聴者の方々があたかもそのお店で一緒に飲んでいるかのように思える、もしくはその中継を眺めているような気分になっていただくことを、制作にあたって意識している。
  • 対象の回が奇しくもこの半年の中で一番まとまり過ぎた回になってしまった。明日のロケから早速飛ばしていきたい。
  • 積極的に、時間の許す限り地方へも展開していけたらというのは番組の目標としてある。
  • 制作として何をオリジナリティーとしているかというと、他のトーク番組とは全く違う、スタジオでは出せない空気感、視聴者と距離が近い画面だ。それによってゲストがより感情を発露しやすくなると思う。
  • ハプニング性については、なかなか難しいところで、フリップなどは極力使いたくなくて、画面上の演出とダウンタウンと坂上さんとのコミュニケーションの中で出していきたい。

6.その他、報告事項。

その他の、フジテレビ、あるいは放送全般についてのご意見。

<報道について>

  • 共謀罪についての国会上程があり、一方で、批判する人々の論理や広がり方が通り一遍。普通の人にとってこれがどういう問題なのかわかりやすく解説するレベルに達していないのではないか。
  • そういうことについて、わかりやすく伝えて、皆さんどうですか、賛成でもいい、反対でもいい、本当にあなたは国会でこれが通ることを選択しますかということを提供するのがテレビの役目だ。

これに対して、弊社サイドからは以下のような発言があった。

  • 4月6日に審議入りした際、『みんなのニュース』で時間を割いて、この法律とは一体何だというところを含めてオンエアした。あの法律に関してはまさに多岐にわたり問題があり、19日以降審議が山場を迎えていく中で、私たち市民がひょっとしたこと共謀罪の適用を受けることがあるのではないかという視点をもとに取り上げていこうと議論している。

以上