Interview #007
救命救急部部長・田所良昭役 児玉 清さん
 

――撮影はようやく後半戦に差しかかろうかというところまで来ましたが、今回の現場で印象に残っていることは?

慣れてくるものなんですよね。撮影時間も段々短くなったりしてきましたから。前はワンシーンに12時間とかかかったりしたときもあって、そのときはもう倒れましたけど(笑)。スタッフもキャストも慣れてきて、事前にいろいろ考えるようになってきたんでしょうね。

――医療ものということで、演じる上で特に意識されている点はありますか?

専門用語が難しいからとにかく間違えないようにしよう、と。普段使わない言葉ですからね。それから、こういうのって何でもそうだけど、本職の、プロフェッショナルな方が見ていたりする場合も多いので、いい加減なことはできないからそこは注意しています。

――公式サイトにも、医療従事者の方々からたくさんのメッセージをいただいていますが、みなさん「リアルに描かれている」とおっしゃってくれていますよ。

ああ、嬉しいですね。それはもう、ロケでもお邪魔している病院の先生方のご尽力のおかげだと思います。今日も、付きっきりで全部指導してくださっていますからね。

――医療ドラマの場合、演じるといっても、動きは医者として、あるいは看護師として正しいものでなければならないという点で、普段とは違った難しさもあるのでは?

どうなんでしょうね。ただ、理に適っているっていう言い方が妥当かどうかはわからないんですけど、先生が「こういう風に…」と教えてくださって、どこに誰がいて、どう動いて…っていう風にやってみると、導線っていうのがハッキリしてきて、自ずとタイトな道に向い始めるというか…。

――何度もやっていくうちに、自然とそういう動きに…。

なっていきますよね。不思議なもので。

――森本先生というキャラクターについてはいかがですか?とても愛すべきキャラクターだと思うのですが…。

そうなりつつありますね(笑)。「だんだん、オチのあるシーンが増えてきたよ。頼むぞ、林くん(脚本家の林宏司さんのこと)」みたいな(笑)。

――見ている方も「森本先生は、結婚式で一体何があったんだろう?」と気になっているはずです。

それはちゃんとあるみたいで…。何があったかは言いませんが。いや別に言ってもいいんですけどね(笑)。

――医者という職業に対して考えたことは?

意識していなかったんですけど、1話のとき、患者さんの回診を兼ねてフェローのみんなに病院の説明をしているシーンで、そのときに演出家から「感情、入りすぎですかね?」って言われたんです。「毎日のことだからもっと事務的でも大丈夫」みたいに言われて、「なるほどな」って思ったんです。もちろん、感情が入る人もいるんでしょうけど、淡々とやった方が日常に見える、と…。

――それは、指摘されなければわからないことですね。

そうですね。だから、逆にいまの方が淡々とできているかもしれない。慣れてきたから。最初はどうしても、心配してしまうっていうのがあるじゃないですか。いまは何となく、医者っぽい気持ちになってきていますからね。そうそう、この前も、僕の目の前で自転車に乗ったおばあちゃんがバンと接触したんですよ。ホントに目の前で。おばあちゃんが交差点で停まらずにそのままきて、バンと接触してしまったんですね。おばあちゃんは興奮しちゃってるし、車は車で先の方までいっちゃってたんで、おばあちゃんに「救急車呼びますね」って言ったら、「呼ばないでくれ」って言うんですよ。それで僕が「おばあちゃん、いまは、興奮しててアドレナリンが出てて痛くないかもしれないけど、後になって痛んだりしますから」って言って。医者じゃん(笑)。でもあんまり出しゃばるわけにもいかないし、バンの運転手もこっちにきたので、「後はふたりでやってください。とにかく救急車呼んでくださいね」って言ったりして…。もう、おばあちゃんの自転車も倒れて壊れてましたからね。ホントに医者みたいでした(笑)。おばあちゃん、元気にしているかなぁ…。僕ら、普段から、メスとかも使ってるじゃないですか。だから柳葉(敏郎)さんともよく冗談で「手術もできんじゃないかな?」って話しているんですよ。まあ、できるわけはないんですけど(笑)。

――ドラマの方は、今後もさまざまな事件が起こりつつ展開していきますが、最後に、その辺のヒントを含めつつ、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

もう、大変なことが起こりますよ!ビックリするくらい大変なことが起こりますから、他のチャンネル見ちゃダメ(笑)。『コード・ブルー』にロックオンしておいてください!!

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