2017.6.19 MON. UPDATE インタビュー #1 藍沢 耕作役  山下 智久さん

『コード・ブルー』3rdシーズン制作を知られた時の感想は、
いかがでしたか?
ちょっと心拍数が上がる感じがしました。もちろん、もう一度あったらいいなとは思っていたんですけど、いざ本当に‘やりますよ’と言われると、一瞬ですけど小さい恐怖を覚えたというか…。それだけ自分にとっては大きくて、本気で向かい合って戦っていた作品だったので、またその戦闘モードに入るのか? と、思うと、武者震いというか…そんな気持ちになりました。でも、作品に入る前の緊張や恐怖は、本気で挑もうとする証拠でもあるので、あって良いと思っています。
1st、2ndシーズンを見て、医師、
あるいは救命救急医を目指す人も増えたようですが…。
ドラマを見て、人の命と向き合う仕事を選択してくださる方が増えたとしたら、役者冥利につきます。でも、もっともっと、これから3rdシーズンを見る1st、2ndとは違う世代のみなさんにも響くものを届けて行きたいです。3rdシーズンは、さらに上のステージに立てるような作品にしていきたいです。
3rdシーズンの藍沢に与えられるテーマはどのようなものでしょう?
これは私的な思いですけど、これまでの藍沢って合理主義的なキャラクターじゃないですか? 3rdシーズンの藍沢には、無駄の先に何かがあるんじゃないか? と、気づいて、人として成長して欲しいと思っています。あくまで、僕の裏テーマとして持っておきたいんです。もちろん、藍沢の鋭さは残しつつですけど…。裏側を意識することで、藍沢の成長や大きさが増すのではないかと思うんです。
藍沢の冷静さの中に秘めた熱さも?
藍沢は、直面した問題が難しければ難しいほど、その壁が高ければ高いほど高揚します。それは、医師として、人としてもステップアップする上では必要不可欠だと思います。今回の藍沢は、そんな面も包み隠さずに出せて行けたらと思っています。
2ndからの空いた期間は、どのように埋めようと?
藍沢が、その間何をしていたか? してきたか? は、もちろん自分なりに想像しなければいけないことだと思います。それは大前提としてあるんですけど、僕自身もその間に変化しています。2ndが終わってからの7年間で、僕もいろいろな経験をしました。1st、2ndシーズンを僕なりにきちんと再攻略しておけば、新しい藍沢も僕自身の経験と相まって自然に出来ていくんじゃないでしょうか。
では、これまでの藍沢から、山下さんが影響を受けたことは?
藍沢の、あきらめずに挑戦し続けて、野心をメラメラ燃やす姿勢。僕もそうありたいと再認識させられました。僕の中にも、元から少しはあったと思いますが、藍沢はそれを突き詰めていくキャラクターでしたので。藍沢を通して、新しい自分を見つけたような気がします。
『コード・ブルー』は、家族や仲間を感じさせるドラマでもあります。
そうですね。僕は20代のころに1st、2ndの藍沢を演じたんですけど、今、改めて見てみると、すごく涙腺を刺激されるんです。医師やフェローたちの成長や葛藤を描きながら、一人一人の患者さんにドラマもありますし。それがこの作品の凄さと言うか、1話にいくつも詰め込まれたドラマが、見終わった後もしっかりと全てのイメージが残るのも『コード・ブルー』ならではないかと思いました。3rdシーズンでは、僕自身も一つ一つのドラマを感じて、演じて行くことで、みなさんへの伝わり方をより強くしたいです。
3rdシーズンの藍沢には、多くの後輩医師も出来るかと思います。
山下さんご自身の理想とする先輩像は?
後輩の目標になれる先輩ですね。生き方とかがダサいとは思われたくないです。そのためには、ストイックな生活をして自分を成長させたいですね。また、たくさんの辛いことを経験しないと、タフにはなれないとも思います。ですので、さぼらず、辛いことから逃げないで、常に自分を痛めつけないといけないですね。
新垣結衣さん、戸田恵梨香さん、比嘉愛未さん、浅利陽介さんたちと
再会して、いかがでしたか?
一瞬で、自然に当時に戻れた感じがしました。前の撮影では約8ヶ月間を、ただ単に時を過ごしていたのではなく、一緒に考えて、必死に作品に食らいついた方たちなので。何もない状態で同じ時を過ごした人たちよりも絆は深いと思います。特に言葉を交わすことがなくても、みんながかみあっている感じです。
最後に、視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします。
僕たちキャストもスタッフも作品に愛を持っていて、一生懸命に力を合わせて作っています。僕は、あまり大口は叩かないんですけど、この作品は日本で一番面白い医療ドラマだと思います。3rdシーズンからでも是非、ご覧いただきたいと思っています。

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