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毎年、地球上には1億3,200万人の新しい命が生まれます。しかし同時に多くの子どもが充分なケアを受けられずに短い命を閉じています。
乳幼児の死亡原因に大きく関係している問題が、安全な水や衛生的な環境の欠如です。26億人以上−地球上の全人口の40%−がいまもトイレなどの基本的な衛生施設のない生活をし、10億人以上が安全な飲み水を手に入れることができません。そのため、毎日数千人の幼い子どもが下痢などの疾患で命を落としています。
安全な水を手に入れること、そしてトイレなどを使用し衛生的な環境を整えることは、子どもたちの命と健康を支えるユニセフの活動の中でも、特に乳幼児期という子どもの成長の中で最も大切な時期に不可欠な支援なのです。

2004年12月にスマトラ沖で発生した大地震と津波によって、インドネシアとスリランカは甚大な被害を受けました。両国は、いずれも地理的な問題や貧困、紛争等によって従来から社会サービスの不備が課題とされていました。津波によって緊急事態に陥った両国では、津波被災地の緊急・復旧活動に資金や人的資源を投入せざるを得ない状況の中、計画的に進められていた基本的な社会サービスの改善に充当すべき資金が枯渇したり、充分なマンパワーを確保できず、多くの地域で長期的支援活動に影響が出ています。

2005年度のFNSチャリティキャンペーンを通じたご寄付は、インドネシアおよびスリランカの中でも特に水の問題が深刻な地域での給水、衛生施設の整備並びに衛生教育の促進に使用させていただく予定です。
2006年4月
財団法人 日本ユニセフ協
プロジェクト概要
■支援国 インドネシア
■プロジェクト名 フローレス島2地区における給水・衛生施設の建設および改修プロジェクト
(Rehabilitation and Construction of Water Supply and Sanitation Facilities in two Districts of Flores Island)
■対象エリア ヌサテンガラ州エンデ地区エンデ島、シッカ地区エンデ島
■受益者 (1)合計2,997世帯(エンデ地区エンデ島2,118世帯+シッカ地区イーゴン村879世帯):約13,000人、および
(2)小学校12校の生徒2,500人
■背景 エンデ島は東ヌサテンガラ州に属する漁業が主産業小さな島で、女性による織物工業は安い価格でしか売れず、食べのもはすべて他島から運んでこなければならない。この島では、既存の給水システムは既に機能していず、浅層地下水{には塩分が含まれているため、住民のほとんどが安全な飲料水を手に入れるのが困難な状況である。人々の生活水は何箇所かの井戸と他島から運ばれる高い水によって賄われている。
イーゴン村はフローレス島の北海岸に位置し、湧き水の減少により同様に安全な水の入手が大変困難な状況に陥っている。
■支援内容 対象地域で子どもの死亡や栄養不良の原因となっている下痢などの疾病を減らし、安全な水へのアクセスやトイレの使用率を高め、さらに水の確保によって栄養改善のための農産業にも寄与することを目指す。
1) 村落の給水施設改善
2997世帯を対象とした給水施設の改善と関連する政府組織の能力強化
ヌサテンガラ州エンデ地区
・12箇所の既存浅井戸からの給水パイプおよびソーラーポンプの建設
・コンクリート製の雨水貯蔵タンク1,400基の建設。タンク建設に関してコミュニティを支援する現地の石工のトレーニングも含む。
・雨水を集めるための雨どい制作に関して現地職人のトレーニング
同州イーゴン村
・湧水貯水池の建設
・給水パイプの改修と延長
2) 学校の衛生環境改善
小学校12校でのトイレ建設および衛生教育
3) 村落での衛生教育
2400世帯を対象に、トイレの設置とその使用の促進
4) その他、水を利用した市場向け野菜栽培や女性による伝統工芸の支援
■支援期間 1年以上
■必要資金 約US$650,000
■支援国 スリランカ
■プロジェクト名 紛争の被害を受けたバブニア地域における病院の水と衛生プロジェクト
(Water and Sanitation for Main Hospital in the Conflict affected District of Vavuniya)
■対象エリア バブニア地域
■背景 バブニアは、スリランカ政府と反政府軍との抗争の境界に位置し、長年にわたって電力、医薬品、食糧等の入手が限られていた上に約15万人の人口に加え、国難避難民27,000人を抱えている。紛争が保健分野に与えた影響は特に深刻で、水・衛生施設の破壊が引き起こす下痢やそのために栄養不良が子どもたちの間に広がっている。
ユニセフは、紛争で被害を受けた子どもたちのための行動計画を策定し、一定の成果を上げているものの、津波被害の影響などでバブニア地域の水・衛生分野にはいまだ充分な支援が届けられていない。
■支援内容 本プロジェクトでは、
   −総合病院内のトイレ15セットの改修
   −総合病院内の安全な水供給のための雨水貯蔵システム20箇所の建設
   −病院隣接地での汚水処理システムの設計・施工
を行うことで、医療施設の衛生環境を改善し、患者や医療従事者間の汚水による疾病を減らし、また公衆衛生意識を向上させる。
■支援期間 6ヶ月間
■必要資金 US$200,000
モルディブへの支援について

人口30万人の国モルディブはその3分の1が津波によって生活の糧を破壊されました。1,190の島のほとんどが浸水し、そのうち13島では、全住民が立ち退かなくてはならないほどの被害を出しました。亡くなった人は108人、そして21,000人以上が家をなくしました。
ユニセフは被災直後からモルディブでの緊急支援を開始し、居住島への安全な水の輸送や衛生環境の整備、学校の復旧などの活動を行なってきました。
2005年度FNSチャリティキャンペーンでは、当初モルディブを支援対象国の一つとしていました。しかし、2006年現在、今後数年間にわたる復興支援の資金が確保されていること、また同国での通常のユニセフ活動においても当面の資金が得られていることから、募金の拠出にあたってはモルディブを除外し、インドネシアとスリランカでの支援活動に充てさせていただくことと致しました。
みなさまのご理解をお願い申し上げます。
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