
−「TV LIFE」での連載が1冊に!見返してみていかがですか?
きくち:著書というわけではないですけど、ワークアウトとして「TV LIFE」での連載が本にまとまったのはうれしいですね。あとがきを書いているときに「本を出すんだな」という感慨はありました。H Jungle With t や「チキンライス」なんかもやったので、CDなら流通のしくみや売り方はわかるんですけど、本に関しては分からないんで難しいですね。自宅の近所に書店が二店あるんですが、片方には置いてなかった。本を売るのは大変なんだなって(笑)。
−それにしても、登場するゲストが本当に豪華ですね!
きくち:連載のゲストは全部自分でブッキングしてます。だから大物から"辻香織"や"平川地一丁目"のように、連載当時はまだそんなに有名じゃないゲストも入ってますね。まあ、ジャンルを広げたタレント本だと思います。だから買って損はしないと思いますよ。あと、連載には出て頂いているけど、この本には掲載されていないゲストも二組います。インタビューは最初はどうなるかと思ったけど、なんとかなりますね。"大瀧詠一"さんにゲストに出てもらうといったご褒美もあったり。まあ自分で呼んだんだけど(笑)。意外とここに出てもらっているゲストと真面目に話す機会がないので、例えば"辻希美"とは普段いろんな事を話してるけど、ちゃんと話したのはこれが初めてだと思います。お互い緊張している感じが出てますね。
−ミュージシャンたちの普段見れない素顔が出ていますね
きくち:そうですね、特に『堂本兄弟』in HAWAII の回は誰も同行していないので、写真は僕が自分でデジカメで撮りましたし。インタビュー自体も空港での待ち時間に聞いたりしてるから、より彼らの素顔が出てるかもしれないです。
普段歌わない人が歌ったり、自分の持ち歌じゃない歌を歌ったり そういうのって面白い
−収録されてる中で気に入ってる回は?
きくち:気に入っているというか、現場の雰囲気が一番出ているのは、"辻希美"と"矢井田瞳"さんかな。緊張感が出てますね。あと、"大瀧泳一"さんの写真がこれだけクリアに出ているというのは生涯ないと思いますよ。今まででは、はっぴいえんどの『風街ろまん』のジャケットか『NIAGARA TRIANGLE Vol.2』のLPの裏の写真くらいですよ。だから奇跡と言って良いですよね。これは大瀧さんがワンショットじゃなくてツーショットで「ベイシー」のマスター"菅原正二"さんが撮るんなら良いという条件での話でした。
−巻末に特別収録されている二時間半(!)にも及ぶ「ベイシー」での対談はいかがでした?
きくち:「ベイシー」にも高校生の時に通っていた以来なんで、すごい懐かしかったですね。やっぱり菅原さんは名物マスター。高校生の頃は普通に通っていたんですけれども、一度お店が路幅拡張かなんかで閉めた時に、まあ何メートルか移動しただけなんですけど、その時に届いていた花環が、森田一義、井上陽水、渡辺香津美…。この店ってそんなに凄かったんだ!と高校生ながらビックリしたんです。そんなカリスマのマスターと大瀧詠一さんと同じテーブルに座ったわけですからね。これってすごいなって感動しました。二十何年前の自分には想像も付かなかったことですから。
−では、きくちさんが手がけるこれからの音楽番組はどうなっていくのでしょうか?
きくち:まあ、続けていけたら良いなと思うし、視聴者の方に色んな種類の音楽番組を提示していきたいですね。だから『LOVE LOVEあいしてる』や『堂本兄弟』みたいな番組もありだと思うしね。去年の年末に『堂本兄弟』の歌総集編をやった時に、普段うたわない人がうたったり、歌手の人も自分の持ち歌じゃない歌をうたったり、そういうのって面白いですよね。例えば"井筒監督"とかもうたってくれて(笑)。"哀川翔"さんも良かったですよ。哀川さんは『ayu ready?』にゲストで来て頂いてその流れで『堂本兄弟』に出て頂いたんですけれども、『ayu ready?』の時はうたってくれなかったんですが、この時はうたってくれましたから。で、その後に"一世風靡"の再結成で『HEY! HEY! HEY!』に出て頂いたんですが、当然歌わないんです。あの一回きりなんです。"長渕剛"さんの「STAY DREAM」という歌を歌われたんですが、直前に長渕さんと電話やFAXのやりとりをしていたみたいで、「がんばれよ」みたいなね。そういう感じも良いですよね。
「全ての音楽を全ての人に」
きくち:音楽番組を作っていて、常に「全ての音楽を全ての人に」と思って作ってます。僕はプロデューサーなんで、全体の流れで観るんです。例えば"松浦亜弥"をきっかけに『僕らの音楽』を観た人が番組自体を好きになって、"さだまさし"さんや、"サンボマスター"も観る。全部の音楽が好きになるかどうかは個人の問題だけれども、観ないと食わず嫌いですから。そういう新しい発見をして音楽を感じて欲しいですね。
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