6月17日。沢木（古田新太）がいつものように寿司政の個室で目を覚ますと、隣にいるはずの舎弟のヤス（中丸雄一）は依然として姿がないままだった。沢木はヤスが急に姿をくらましたのは、元彼女だとヤスが言っていた住吉千穂（大久保佳代子）が逮捕されたというニュースが関連しているのではないかと思う。千穂はいわゆる毒婦で、男から大金を巻き上げては、その男を殺害するという容疑がかかっていた。春子（佐藤めぐみ）の巧みな誘導尋問にひっかかり、沢木は知っている限りのヤスと千穂の関係を寿司政の面々に話し出す。
ヤスは沢木に出会う前まで、部屋にこもりきりで株取引などをやっていたようで、かなりの稼ぎがあったようだった。が、その稼ぎの一切合財、下手をすると億単位の金を千穂に持っていかれたのではないかということなどを話す。セツコ（石田えり）は沢木がヤスと出会ったとき、ヤスはアパートの一室で練炭自殺を図ろうとしていた話も、実は他の事件と同様に、千穂によってヤスは殺されそうになっていたのではないかと指摘する。そんな目にあいながらも、千穂への断ち切れない思いを抱えたヤスのことを口々に心配する寿司政の面々を見てその心の温かさに沢木は感動するのだった。
ヤスの事を心配する一方で、沢木はウキウキで身だしなみを整えはじめる。それは前日に約束した秋子（戸田菜穂）とのランチデートに出かけるためで…。