ワンダフルライフ

第1回 2004年4月13日(火)放送 あらすじ

#1 運命の出会い

 桃の木商店街は、近くにできた新興ショッピングモールのあおりを受け、寂れる一方である。商店街会員の焼肉屋「龍苑」の伊佐山保(西村雅彦)・幸枝(濱田マリ)夫婦や八百屋の林次郎(田口浩正)、学習塾の桶川治虫(堀内健)、クリーニング店の小野田勲(村松利史)らは、予算の削減に頭を悩ませていた。彼らが、つい頭に浮かべるのは、一度も勝ったことのない少年野球チーム「桃の木ジャガーズ」であった。
 そのころジャガーズは「緑が丘ブラックス」と対戦していた。商店街の子供たちがメンバーである。打たれ続けるピッチャーは小野田の息子。88歳小沢監督は口を開け昼寝の最中である。そして試合の結果は0対107のコールド負け。ベンチウォーマーの伊佐山翔(川口翔平)は悔しさに耐えかね、ある決心をした。憧れのホームランバッター、プロ野球・東京パイレーツの桐島明選手(反町隆史)に監督就任のお願いを手紙で書くのだ。
 桐島は、パイレーツスタジアムのロッカールームでシャワーを浴びていた。コーチの木曽川(山崎直樹)がサイン無視をなじっているが、桐島は一向にこたえる風はない。「フェンス越えだからいいじゃない」。桐島の代理人・妻坂(八嶋智人)がファンレターの山を持って来た。「捨てとけ」と桐島。その山の一番上には翔の「監督就任要請」の手紙が…。
 スタンドで桐島のインタビュー収録が行われようとしている。「活躍するためには努力です」「お金のために野球をやっているのではありません」「僕の仕事は子供たちに夢をプレゼントすることです」「野球少年よ、夢は必ずかなうよ」。白い歯で微笑み、誠実で爽やかな印象を思う存分振りまく。だが、その本音はまるで逆のキャラクターであった。欲しいのは金に女に名声、野球少年の招待席なんて税金対策以外の何ものでもなかった。家族はほっぽらかしで遊び回り、妻坂に「3億以下じゃサインしねえからな」と権勢を振るうのであった。
 夜になって、桐島は愛人・玲奈(高樹マリア)とホテルにしけこんでいた。と、妻・咲子(木村多江)から携帯電話が入る。「取材だ」と誤魔化すが、ドアのチャイムが鳴る。玲奈が出ると、そこには咲子が。「息子の誕生日にこんな娘といちゃついてるわけ!?」。手当たり次第にモノを投げつける咲子の剣幕に気圧されバスルームに逃げ込んだ桐島は、なんとすってんころりと転倒してしまった。
 桐島は救急車で病院に運ばれた。病室で咲子は離婚届を取り出し「あなたは家庭を持っちゃいけない人よ」。咲子は息子俊太郎(片岡涼)を連れて出て行った。不幸はこれだけではなかった。
 医師の病状説明が始まった。医者は桐島の大ファン。昔のことからサインのことまでとりとめもなく話し、苛立つ桐島。医師は最後に「あなたのプレーが見られなくなるのは本当に残念だ」と付け加えた。目を点にする桐島と妻坂。「右肩腱板断裂。プロでバット振ったりボール投げたりするのは無理でしょう。野球は諦めてください」。
 翔は再び桐島に宛てて監督のお願いを書いた。小沢監督が亡くなったのだ。「ジャガーズはもうなくなってしまうかもしれません…」。傍らの姉・みずき(長谷川京子)は、桐島と同じ背番号を付ける弟の健気な様子を見て哀れに思っていた。みずきは伊佐山保の姪で弟の翔と共に、ある事情で保の家に暮らしているのだった。桶川の塾で司法試験を目指しながら教師をやっている。
 歩けるようになった桐島がマンションに戻ると、管理人がファンレターの入った段ボール箱を持って来た。一番上には翔の手紙が。「捨てといていいんですね」と管理人。桐島が部屋に入ると、もぬけの殻。留守電に妻坂の「奥さんの慰謝料請求額は国家予算並み」、借金取りからの「50万円払え」というメッセージだけが入っていた。
 桐島は妻坂と、パイレーツとの契約更改交渉の席に着いた。肩の怪我のことは知られていないはずだ。だが、オーナー銀川(伊東四朗)と社長三田(升毅)は「契約などしない。解雇だ」とショッキングな発言。「故障は治す」と桐島は食い下がる。銀川は「怪我が理由じゃない。野球は一人でやるもんじゃない」とだけ言い残し二人は出て行った。
 翔は、また桐島宛の手紙を書いた。「せめて1勝するまで続けさせて欲しいんです」。もちろんこの手紙も桐島の目には留まっていない。桶川の智学ゼミで授業をしながら、みずきは、弟をはじめとするジャガーズメンバーに同情していた。チーム解散は決まっているのだ。
 みずきと翔がテレビを見ていると、桐島が登場した。ネタは「パイレーツ解雇」だが、以前のインタビューを使っている。翔にチーム解散を告げるつもりだったみずきは「野球で子供に夢を」と語る桐島に、自分も望みを託そうという気になる。みずきも「監督就任願い」の手紙を書き始めた。なけなしの貯金通帳を眺め「仕事として監督をお願いできないでしょうか。報酬は精一杯努力します」と加えた。
 桐島は、マンションで妻坂から最後のプロ球団にも断られたと報告を受けた。マスコミ受けが悪く解説の口もない。妻坂は「一つだけならありますが…」と封筒を取り出した。「少年野球の桃の木ジャガーズ監督」。みずきの手紙である。桐島は切れた。「おちょくってるのか」。だが妻坂も「桐島さんに残るのは財布の中の小銭だけです。贅沢言ってる場合じゃないでしょう」と食い下がる。桐島は、事情を悟り諦めたように妻坂に言った。「二度と顔を見せるな」。妻坂が出て行った後、部屋のチャイムがなった。桐島が出た途端、やくざが押し入る。「50万円払えよ」…
 ボコボコにされた桐島は、みずきの手紙を手に桃の木商店街に降り立った。

キャスト

桐島 明(32)…反町隆史
伊佐山みずき(24)…長谷川京子
妻坂正義(32)…八嶋智人
桶川治虫(30)…堀内 健
林 次郎(41)…田口浩正
林 薫子(42)…犬山イヌコ
小野田 勲(41)…村松利史
小野田早苗(35)… 大島さと子
篠田ミカ(31)…芳本美代子
葛木塔子(20)…市川由衣
伊佐山幸枝(37)…濱田マリ

伊佐山 翔(11)…川口翔平
林 耕介(12)…松川尚瑠輝
小野田淳平(12)…米谷真一
小野田健太郎(11)…川北純也
篠田 要(12)…高橋賢人
望月雅人(12)…川原一馬
黒羽拓真(12)…細山貴嶺
太田光樹(12)…内藤惟人
関 博文(11)…伊藤拓也
稲葉龍二(12)…村田将平

矢島咲子(32)…木村多江
矢島俊太郎(10)…片岡 涼

銀川一彦(球団オーナー)…伊東四朗(第1話)
二階堂茂(医者)…平泉 成(第1話)
三田晴彦(球団社長)…升 毅(第1話)
玲奈(桐島の愛人)…高樹マリア(第1話)

伊佐山保(42)…西村雅彦

スタッフ

■原作・脚本
  福田 靖
■演出
  植田泰史
  河野圭太
■プロデューサー
  小椋久雄(共同テレビ)
  木村元子(共同テレビ)
■制作
  フジテレビ
  共同テレビ

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