麗わしき鬼
誘惑の罠
6年後、昭和54年2月。眉川家では洵子が小学校の入学を迎え、幸福な日々が続いていた。眉川病院では、富弓の安産祈願が評判になり、妊産婦が多く詰めかけるようになる。そんなとき、刑期を終えた時子が、富弓に黙って姿を消す。取り乱した富弓は事件に関することで口をすべらせ、英矢から不審に思われる。その頃、時子は悠子会いたさに、義正の実家を訪ねていたが…。那代子の差し金で、ホステスの萌子が英矢を誘惑。あからさまなやり方で、英矢が子どもを産ませる能力のないことをつきとめる。その証拠を那代子からつきつけられた英矢は…。