麗わしき鬼
数奇な運命
昭和47年3月。幼馴染みの富弓と時子は、四谷にあるバー「壱岐」でホステスをしていた。結婚している時子は、赤ん坊の悠子をおんぶして出勤。仕事中は、ママ・みず絵の息子・みちるに悠子の面倒をみてもらっていた。ある夜、バーに、産婦人科医の英矢が来る。みず絵に自己紹介した英矢は、父親からの依頼で店の様子を見にきたことを告げ、弟に会わせてほしいときりだす。実は英矢の父、眉川病院の院長・鞆泰は、みず絵の昔の恋人だった。みず絵はみちるに兄の存在を打ち明けるが、ある事情によって、今回は2人を会わせるのをやめる。数日後、英矢が再びバーに現れる。