第9回 2006年6月12日(月)放送 あらすじ

突然のクビ宣告!

 椿木春香(天海祐希)は、企画段階とは言え夕方ニュースのキャスターに名前があがったことを母親に報告する飛鳥望美(矢田亜希子)を優しく見守っていた。
 蟹原健介(玉木宏)や石場小吉(生瀬勝久)たち『ザ・ニュース』のスタッフも、望美がキャスター指名されたことを喜ぶ。浮き足立つ望美に、春香は取材に同行するよう命じた。それは望美自身が提出した企画ものの取材。加治木市が市民に何の相談もなく売却を決めてしまった“ふれあいの森売却問題”だ。
 春香たちは、住民が反対運動を繰り広げる問題の森へ。望美は念願のキャスター席を目前に、どこか面倒くさそうで取材に集中できていない様子。そんな時、対峙する住民側と市役所の争いの脇で子供が転んだ。春香が子供を助け起こそうとするより先に、役所の係長、山田正夫(渡辺哲)が手を差し伸べる。憔悴しきった表情の山田は、上司から場を任されてしまい、説明を続けた。その傍らで望美は、子供が転んだ瞬間を撮影出来たか否かにこだわっていた。撮影は、しっかりとされていたのだが…。
 その夜の『ザ・ニュース』では、望美がこだわった子供の映像はカットされている。春香が反対したのだ。放送後、望美はなぜ子供の映像をカットしたのかと春香に問う。春香は、市が森を売却したことと子供の転倒は関係ないと答えるが、望美は市を糾弾するためにはインパクトのある映像だったと譲らない。そんな望美の目前で、春香は夕方ニュースの企画書を破いた。さらに春香は、キャスターの話は無かったことにすると告げ、アシスタントを続けるよう望美に通告する。
 次の日、春香が柴田勝俊局長(児玉清)に、望美をアシスタントのままにしておくと報告しているのを野原芽衣(松下奈緒)が目撃。『ザ・ニュース』スタッフたちは、そうまでして望美をキャスターにさせたくないのかと、春香への不審を募らせる。そんな空気の中、報道センターに健介が飛び込んで来た。なんと、山田が自殺したと言う。山田の遺書メールは、市の職員に送られていた。しかし、春香は山田の自殺に引っかかるものを感じる。そこに、結城雅人取締役(谷原章介)と柴田が来た。雅人から、山田の死が『ザ・ニュース』の報道に起因しているかもしれないと言われ、望美はショックを受ける。また、柴田は山田の遺族から、春香に会いたいと連絡が来たと伝える。
 春香は、望美、柴田とともに山田の家へ。迎えたのは、山田の娘、佳奈(伊藤歩)。焼香を終えた春香たちに、佳奈は父が自ら命を絶つはずがないと訴える。自殺した夜も一緒に食事をする約束で、何より佳奈の結婚式が翌月に迫っていた。にもかかわらず、遺書メールに自分のことが何一つ書かれていなかったと佳奈。
 帰りに寄った『一石三鳥』で、春香は自分もメールに疑問を感じていたと柴田に話す。まるで、住民の反対を鎮めるかのように書かれていたのはできすぎでは、と指摘する春香。柴田も、そんな春香に同意を示すのだが…。
 次の日から、春香の取材が始まった。だが、望美は同行させてもらえない。『ザ・ニュース』スタッフたちは、そんな春香にますます不信感を募らせ、誰も取材に手を貸そうとしなくなった。しかも、望美をキャスターに…と、とりなそうとするスタッフの言葉を遮り、アシスタントさえ辞めて良いと言い放つ春香は…。

キャスト

天海祐希
矢田亜希子
玉木 宏
谷原章介
松下奈緒
松田翔太
田丸麻紀
  ・
須藤理彩
矢島健一
  ・
生瀬勝久
児玉 清

ほか

スタッフ

■脚本
 坂元裕二

■演出
 七高 剛

■プロデュース
 現王園佳正

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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