テレビ寺子屋

放送内容詳細

自分の子どもや孫が、すくすく健全に育ってほしいと願うのはあたり前のことです。ところが親がしてあげられること、教えてあげられることには限りがあります。子どもが健全に育っていく上では、地域や友達関係も大切です。小学校高学年以降の子どもにとって、近隣の「仲間」が大事になり、友達と一緒に協調して何かをする、遊びを作る。同時にその友達が競争相手にもなってきます。競い合って高めあうことができるということです。「世界」というのは「仲間関係」のことになり、大事なのは「自分にとって重要な友達に認められる」ことです。仲間の文化規範を尊重する。自分たちだけで通じる隠語などを作り、その中に浸っていることに快さを感じます。集団の中で、大人になって役立つ社会的な役割能力、ルールを身につけます。それを健全な方向に持っていくのが、大人の仕事です。私たちが大人になって働くというときに、例えば野球を思い浮かべてみてください。それぞれの能力などによって監督がポジションを決めます。最初からそれを嫌だと言ったら、その社会に入れません。受け入れて、自分のポジションを一生懸命守りながら、ただボールがどこかへ行った時には、本来のポジションを超えても取りに行きます。その集団が勝つために自分の全力を出すようになるというのは、仲間時代に培うことです。生きていくために集団の結束力を培うのに、良い友達というのは非常に大事だということです。

出演者

【講師】
鈴木一光(児童育成協会理事長)

【司会】
北村花絵(テレビ静岡アナウンサー)

【手話通訳】
石川ありす