きっかけはフジテレビ
大奥

キャスト

篤子(天璋院) ・・・ 菅野美穂
 薩摩藩の一介の武士の娘だったが、藩主・島津 斉彬の幕府における発言権を増すという政略的意図によって、十三代将軍・家定の御台所として、大奥に送り込まれた。
 気が強く、激しい情念の持ち主。東郷克顕(架空の人物)という尊皇攘夷の志士を恋人に持ち、入輿後も、いつかここから出たいという強い思いを胸に抱き続ける。
 鹿児島で天衣無縫に育ってきた彼女は、大奥の、人を鋳型に押し込めようとする非人間的なルールには最後までなじむことなく抵抗を貫き通す。
その結果、大奥総取締の瀧山と激しく対立することになってゆく。

瀧山 ・・・ 浅野ゆう子
 大奥総取締。大奥の権力を一手に握り、将軍にさえ対等に話ができる実力者であり、女帝。厳しいルールで大奥の女たちを縛り上げ、篤子やまる、後には和宮など、外部からの「闖入者」とことごとく対立し、締め付けていく。
 性格は屈折しており、人の不幸を理不尽に喜ぶ面がある。非常に出自が低いのだが、そのことを周囲にひた隠しに隠している。実は父親が犯罪人で、彼女自身も身売り寸前だったところを、その美貌に目をつけられて当時の大奥御年寄に拾われた。以来、必死で女の階段を駆け上がってきた。
大奥を自らを守る砦として自己形成してきた、歪んだキャリアガールなのである。

まる ・・・ 池脇千鶴
 江戸の商家の一人娘。当時、大奥に奉公することは「ブランド」であり、大企業での腰掛けOLのような花嫁修行という意味合いがあった。結婚前に世の中を見てみたいという好奇心、そんなちょっとミーハーな気分で大奥に就職したまるだが、のっけから厳しいいじめに遭う。その窮状を篤子に助けられ、御台所付きの中臈となり、篤子と身分を越えた友情を育むに至る。
 素直で天真爛漫、楽天家で頑張り屋。だが、平凡な幸せを願うそんな彼女も、大奥に入ったことで、歴史の大きな歯車にその運命を翻弄されてゆくことになる。

和宮 ・・・ 安達祐実
 仁孝天皇の第八皇女。当時、勢力を増大させていた尊皇攘夷派を抑えるために、公武一和という政治理論の犠牲となって、将軍家茂に嫁いできた。自らの帯びた政治的使命など全く意に介さず、ただ自分の育った京都風、公家風を、なんの疑問もなく嫁ぎ先の大奥でも押し通そうとする、我が儘勝手な自由奔放な姫。だが、武家風のモラルに囚われたところのある篤子に比べると、実は和宮こそが、真に現代的な個人主義者かもしれない。
無神経で少々ぶっとんだところはあるが、心根はピュアでまっすぐな娘である。

東郷克顕 ・・・ 原田龍二
 篤子の恋人。薩摩藩士。爽やかで実直なロマンチスト。思想的には尊皇攘夷を是とする勤王の志士であり、幕府や将軍は倒すべき敵と考えている。恋人を将軍に奪われた悲しみはあまりに深く、最終的には篤子を政治の捨て石として顧みない藩にも見切りをつけ、単独で篤子を救い出そうと行動を起こす。

徳川家定 ・・・ 北村一輝
 時代が激しく渦巻く中、「暗愚」「飾り物」と称され、自らは何も成すことのなかった将軍。その悲しみを胸の奥に秘め、性格は人嫌いで偏屈だった。
幼少時に病んだ疱瘡の跡が顔に濃く残っており、それもまた大きなコンプレックスになっている。その反面、人を見る確かな目があり、大奥の他の女たちとは違って、何事にも率直でうわべを飾らない篤子に対しては運命の共有者としての共感を抱き、心を寄せていく。

今岡慎之介 ・・・ 岡田義徳
 まるの幼なじみ。半農の下級武士の出身。医者の卵。御典医の助手として大奥にも出入りするようになる。ぶっきらぼう。言葉遣いが乱暴で愛情表現は下手だが、実はまるのことを愛していて、常に思いやっている。

徳川家茂 ・・・ 葛山信吾
 時代に抵抗できない無力な将軍という点では、家定と立場が似通っているが、性格は対照的に温厚、繊細で生真面目。気の強い母親の実成院と、和宮の、嫁姑戦争の狭間に立たされる。基本的に人の言い分は聞くタイプだが、実は決して優柔不断ではなく、和宮に対しては終始、誠実な愛を貫き通し、実成院や瀧山から幾度すすめられても決して側室を持とうとしなかった。病身をおして出ていった長幕戦争のさなか、大坂城であえない最期を遂げる。

実成院 ・・・ 野際陽子
 家茂の母。若くして夫である紀州藩主・斉順を亡くしたこともあり、美男で気の優しい息子をベッタリと溺愛している「お姑さん」。いつの日か家茂が天下人になることを励みに生きてきた。家茂が将軍となってからは世継ぎの誕生を何よりも願っている。
和宮の生意気さに腹をたて、チクチクと口うるさく小言を言う。だが、性格はストレートで腹黒さはない。人に行儀をうるさく言うわりには、自分が酒好きなのはご愛敬である。


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