大奥~華の乱~

第2回 2005年10月20日(木)放送 あらすじ

伏魔殿

 安子(内山理名)は、母・阿久里(萬田久子)の仇を討つ覚悟で綱吉(谷原章介)の閨に入った。刀掛けに目をやりつつ、綱吉の動きを見定めていると、御簾の向こうに人影が…。息をのむ安子。綱吉がその様子に気が付いた。「奥泊まりには必ず宿直(とのい)の者が付くのじゃ」と初めての大奥に戸惑う安子に綱吉は説明する。宿直は中臈・音羽(余貴美子)であった。安子を見張るように座る音羽の牽制により、安子はなすすべもなく綱吉に組み敷かれるのだった。眠る綱吉のかたわらで安子は、気づかれぬよう刀へ手を伸ばした。すると、音羽が声を発した。「ご短慮はお慎みください」。音羽は安子が心に秘めた大奥入りの目的まで察していたのだ。「早う大奥にお慣れ下さいませ」と安子を諭す音羽。
 綱吉は大層、安子が気に入り、宴の席で片時も安子の手を離さない。お伝の方(小池栄子)は、それが気に入らない。酒を注ぐ振りをして着物にこぼし、着替えを用意すると言って、安子を宴の席から連れ出した。離れに連れて行かれた安子は、お伝の女中たちに押さえられ、長襦袢一枚にさせられた。お伝は懐刀を取り出し、安子の首に当て、「上様をたぶらかすそなたの体、よう吟味してみたい」と刀を押し付ける。諦めた安子が紐を解こうとしたその時、雷鳴がとどろいた。
 宴の庭にいた綱吉は、突然恐れおののき、女中の内掛けを剥ぎ取り、頭からかぶって大奥を走り抜けた。「安子はどこじゃ!」。綱吉は、今まさに裸になろうとしている安子がいる離れに飛び込んできた。お伝は「お着替えの最中でございます」と平然と言ってのけ、「上様は癇の強いお方。時にこのようなことがございます」と何事もなかったように女中と去って行った。
 雷が遠ざかっていく。安子は子供のように震え胸にすがっている綱吉に、雷を怖がる理由を尋ねると、綱吉は自分の辛い過去を語りはじめた。ある時、勉学を怠けたことで、母・桂昌院(江波杏子)から真っ暗な納戸に閉じ込められ、そこに雷が落ち気を失った。だが、母は慰めるどころか、胆力に欠けると、さらに叱り飛ばしたのだ。その時優しく接してくれたのが、女中だった安子の母・阿久里だったのだという。
 「わしは阿久里が好きじゃった。わしは阿久里を喜ばせたかった。牧野にもようしてやった。何も死ぬことはあるまい」。
 安子は唖然とし、母の仇であるこの不器用な男を少し哀れに思い始めるのだった。
 そんな様子を音羽から聞き込み、桂昌院は柳沢吉保(北村一輝)と、安子が世継ぎを生むことを笑いながら願うのだった。
 そんなある日、綱吉が安子に新しい打掛を誂えてやり、そのお披露目の席が設けられた。気位の高い正室・信子(藤原紀香)は桂昌院の嫌味な言葉が気に障る。お開きになった後、信子は安子に声を掛け、自分の部屋に招いた。そこで信子は「中身のない虚ろな上さんが心を移すたびにおなごの骸が一つ増えるだけ」と安子に語って聞かせる。しかし、もっともっと怖いのは底意地の悪い桂昌院であると。信子いわく、「ここは生き地獄」と大奥の仕組みを一しきり説いた後、「上さんと刺し違える覚悟で大奥へおいでになったのでは。もし左様なら、私も加勢いたします。私には、お心をお開きなさいませ」と安子を取り込む様子を見せるのだった。
 綱吉は安子の元夫・成住(田辺誠一)を牧野家から分家させ二万石与えたうえ、なんと新しい妻まであてがっていた。謁見の間に現れた成住に綱吉は、「安子が恋しいか。会わせてやろう」と突然提案した。後日、ある宴の席で、安子は綱吉のそばにいる夫に気が付いた。綱吉は安子と成住の二人に、別席を用意したのでそこに行くよう促した。二人きりになると成住は「そなたが幸せなら、私はそれでよい」などと言うが、安子の健気な気持ちを聞くうち、二人で刺し違えて死ぬことを約束する。
 それから間もなく、安子が寛永寺に外出することになった。お供の目を盗んで安子は成住と社の中に逃げ込んだ。「怖くはないか?」「うれしゅうございます」と二人、剣を当てあう。が、安子が急に吐き気を催した。「もしや!?」。二人は綱吉の子を宿す安子に気が付いた。刺し違える決意が鈍る成住に「さあ、早く」とせきたてる安子。だが、そこまでであった。笛が鳴り響き、大勢の足音が二人を取り囲んだ。「お覚悟めされい」。二人は直ちに捕らえられてしまったのだ。大奥では「打ち首をお申しつけ下さいませ」と綱吉に迫る桂昌院の声が響いていた。
 二人は、柳沢の屋敷に幽閉された。早速、安子の懐妊が医者によって明らかにされ、桂昌院はほくそ笑んだ。安子を大奥に連れ帰ろうとすると、座敷牢の成住が「武士の最期の頼み。一目妻の顔を拝ませていただきたい」と叫んだ。桂昌院もそれを許し、成住は安子にこう訴える。「そなたは、生き抜け。私は負けた。だが、そなたは勝て」。そして、それが二人の最後の逢瀬となった。
 そのころ安子懐妊の報は、大奥の信子やお伝の方の耳に飛び込んでいた。

キャスト

内山理名
谷原章介
小池栄子
北村一輝
貫地谷しほり
  ・
田辺誠一
  ・
余 貴美子
  ・
江波杏子
  ・
藤原紀香

スタッフ

■脚本
 浅野妙子

■演出
 林 徹

■音楽
 石田勝範

■企画
 保原賢一郎

■プロデュース
 林 徹
 手塚 治
 樋口 徹
 金丸哲也

■製作
 フジテレビ
 東映

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