第11回 2004年12月16日(木)放送 あらすじ

#11 命果つるとも

 春日局(松下由樹)とお万(瀬戸朝香)の確執は、お万の妊娠を巡って頂点に達しようとしていた。春日局は堕胎を強く勧めるが、凛とした態度で拒絶するお万。膠着状態に陥った2人の間に、お玉(星野真里)が割って入る。お玉は、家光(西島秀俊)の意志でなければ従えないと春日局を追い返した。仕方なくお万の部屋を辞した春日局の怒りは収まり様もない。御膳所では、自分の言いつけ通りにお万のお膳に薬を入れなかった葛岡(鷲尾真知子)たちを叱りつける。春日局は、今からでも遅くはないと気分を変えるが、廊下に出ると悪寒と動悸が体に襲い掛かって来た。
 一方、春日局が去ると、お万はお玉を労っていた。だが、お万は春日局の考えも分かると言う。そんな時、お楽(京野ことみ)、お夏(野波麻帆)、おりさ(末永遥)がやって来た。3人はお万の妊娠、出産に賛意を示し、共に闘うことを誓う。
 春日局は、今回、お万が子を産むことを決して許さぬようにと家光に進言。お万と半井隼人(金子昇)のことまで蒸し返して忠告する。しかし、家光はお万を許してしまう。春日局は、自分の半生の苦労を反故にするつもりかと家光に思い直してもらおうとする。だが、家光は、これが自分のお万への罪滅ぼしだと、その決意は固かった。
 程無くして、お夏が男児を出産。後の甲府宰相綱重だ。これにより、春日局の焦燥はいよいよ深いものとなる。しかし、正室の孝子(木村多江)もお万に与することを表明していた。
 お万の堕胎に執念を燃やす春日局は、お万のお膳に自ら堕胎薬を入れる。御膳所を出た春日局は強い心臓の痛みを感じて立ち尽くす。なんとか発作を抑えて顔を上げると、廊下の突き当たりにお江与(高島礼子)がいるではないか。言葉は発せず、どこか哀れむような表情のお江与の幻影に、春日局は自分の行いを悔いることはないと訴える。罪の重さは、家光の代わりに自分が背負うという決心を吐露すると、お江与の幻影は消えていった。
 さらに廊下を進むと、家光とお夏が仲良く子をあやす姿に出くわす。春日局に気がついたお夏は、歩み寄って春日局に子を抱かせる。すると、家光に乳を含ませた昔の記憶が甦ってきたのか、春日局の目から涙がにじんできた。
 その頃、村雨(小松みゆき)が緊張した様子でお万に食事を運んできていた…。

キャスト

春日局 … 松下由樹
お万 … 瀬戸朝香
徳川家光 … 西島秀俊
お玉 … 星野真里
孝子 … 木村多江
半井隼人 … 金子 昇
おりさ … 末永 遥

お楽 … 京野ことみ
お夏 … 野波麻帆

お江与 … 高島礼子

朝比奈 … 梶 芽衣子

スタッフ

■脚本
 浅野妙子
■企画
 保原賢一郎
■プロデュース
 林 徹
 樋口 徹
 手塚 治
 若松 豪
■演出
 林 徹
■音楽
 石田勝範
■主題歌
 サザンオールスターズ
■制作
 フジテレビ
 東映

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