あらすじ
<第22回> <第23回> <第24回>

<第22回> 「新カップル誕生?」
 「今年の夏も良いことはなかった」など、上原(国分佐智子)、松坂(高田聖子)、工藤(ふせえり)のナース3人がグチをこぼしながら出勤、着替えをしている時、いずみ(観月ありさ)と高杉(藤木直人)は「話があるんだ。仕事が終わったらカラオケで・・・」と浜野(石原良純)が大島(伊藤かずえ)を誘うところを偶然聞いてしまい、てっきりデートの申し込みと思い込む。
 「俺についてきてくれないか」と大島に切り出した浜野の話は、条件の良い病院から誘いがあり、自分は外科部長に「君は主任になり、給料も上がる」という引き抜き話だった。「ついに主任か」と大島はまんざらでもなくニコニコ。外科部長が約束された浜野もルンルン。二人が顔を合わせるとなにやらニタニタ。そんな二人の様子にいずみは「春が来るんです」と翔子(松下由樹)に報告する。
 大島は、上原ら自分がかわいがってきた三人のナースを呼び「まだ、公表できないが・・・」と引き抜き話を打ち明ける。三人は自分たちも「一緒に!」と一瞬期待。しかし、大島だけと聞きガックリ、翌日三人そろってズル休みしてしまう。三人が急きょ抜け、病院はテンテコ舞。赤木(神田うの)はブーブー。「きっとズル休みよ」と相変わらず直感は鋭い。
 何事もなかったように翌日出勤してきた三人に大島は「しっかりしたナースに育ててきたのに!」と厳しく注意する。「育てた」「頼んだ覚えはありません」「おせっかい」「どうせ大島さんは条件の良い病院へ移るのでしょ」など、三人は反発する。
 「病院を移る?」。ナースたちの言葉から、どうにも騒ぎが収まらなくなり、浜野は皆に引き抜き話があることを打ち明けた。恋だと思っていたいずみはキョトン。大島の引き抜き話に、ショックを受ける翔子に、根本婦長(吉行和子)は「大島さんの立場に立って考えてあげましょう」とアドバイスするのだった。
 上原、松坂、工藤の3ナースはこれまでいろいろ大島に看護のこと、具体的な措置について相談してきたが、一切しなくなる。
 3人の担当の伊達(大河内浩)が、他に病巣が見つかり、オペが延期された。そのことを伊達は気に病み、「もう、ダメだ」と、急にふさぎ込んだり、暴れ出す。
 手に負えない3人を見かね、大島が車椅子に乗せ伊達を散歩に連れ出すと「やっぱりダメだから優しくしてくれるんだ」とますます伊達はふさぎ込み、ナースたちの手を焼かす。
 その伊達がナースたちの目を盗み病院を脱出しようとして倒れ危篤状態に。沢田はオペ中で、浜野は大島とともに、新しい病院の関係者と酒席を共にしていていない。大島の携帯に電話する3人。大島の適切な支持で機器を準備するが、その機器はドクターの支持、指導がなければナースは扱えないものだった。伊達は心停止。機器を使うべきか。三人は「大島だったらどうするか」と考えるのだった。

<第23回> 「シングルマザー!」
 「朝倉、洋ナシよ」と翔子(松下由樹)が、いずみ(観月ありさ)に勧めるが、いずみは「いらない」と素っ気ない。赤木(神田うの)が「先輩、夜勤替わってくれないかナ」とメロンパンを出しても「食べたくない」と言ういずみ。何かヘン。普段食べ物に目のないのに、と翔子が不思議がっていると、いずみはドジでこぼしてしまった病院食のにおいを嗅ぎ「気持ちが悪い」と駆けだした。
 「もしか妊娠?」。翔子は簡易検査をいずみに勧めると「先輩。してました妊娠」と情けなくトイレから出てきた。「出産の前に結婚。高杉先生としっかり相談しなさい」と翔子はいずみにアドバイスするのだった。
 一方、高杉(藤木直人)には、一度あきらめたアメリカ研修の話が再燃していた。沢田(長塚京三)は今度はやらしたい気持ちでいた。高杉もその気マンマン。そんな矢先、いずみから妊娠を打ち明けられた高杉はその場で硬直、卒倒してしまった。「やれやれ」。話を聞いて翔子は、また心配事が増えたと感じるのだった。
 あれを買い、これを買い、引っ越しもなど、いずみが結婚に夢膨らませていると、アパートに帰った高杉は「結婚できない。アメリカ研修に行くんだ」と宣言する。悩んだ末の結論だったが、いずみに納得できるはずはなく、「私とアメリカ研修どっちが大事」と二人は口論になる。
 急に休んだいずみ。赤木は高杉とのやり取りを察知し「無責任な高杉」という話を病院中に触れ回ってしまう。それは、いずみへの応援でもあった。ナースたち、入院患者たちから「無責任男」と白い目で見られるようになった高杉は、仕事がしにくくなる。そのころ、いずみのアパートを根本婦長(吉行和子)が訪ね「きっと良い方向に進むから」と励ましていた。
 またまたナースたちからつるし上げを食っている高杉を見ていずみは「皆さんもうやめてください。私、平気です。一人で産んで育てます」と見かねて宣言する。複雑な気持ちが入り組む中でのいずみらしい元気宣言だった。
 アメリカ研修を強く希望する高杉だったが、いずみの気持ちは重々伝わっていた。「君自身の問題だ」と沢田に言われ、一人考えていた高杉は、ガバッと医局で起き、なにやら書き置きを残していずみの元へ。朝起きたいずみに「後で行くことにした。ごめん。結婚しよう」と高杉は、自分の気持ちを確認するようにいずみに告げた。その言葉にうれしいいずみだった。実は、高杉は外科医をあきらめる決意を固めていたのだった。
 そのことを知ったいずみ、翔子は、どうしていいか分からない。そんにな矢先、工事現場での倒壊事故によるけが人が次々病院に運ばれてきた。懸命に処置する高杉にいずみは・・・。

<第24回> 「フルモデルチェンジ私、仕事に生きます」
 妊娠が早とちりと分かったいずみ(観月ありさ)は、自己嫌悪もあり、高杉(藤木直人)との同棲、交際に区切りをつける苦しい選択をした。結婚しないと聞いた先輩ナースは「どうとて」「どうして」といずみにせまるが、自分の早とちりとは言えず、翔子(松下由樹)が、いずみに代わり、「怒らないでね」と、「実は、食中だったの」と打ち明ける。「エッ!エッ!」。結婚できないという高杉を、いびってきただけに大島(伊藤かずえ)ら先輩ナースは、あきれはて、いずみをなじり出す。
 そのころ、高杉は沢田(長塚京三)に「辞表を撤回したい」と申し出ていた。急に別れると言い出したいずみの本当の気持ちを高杉は、つかみかねていた。妊娠に盛り上がる患者たち。回診のたびに冷やかされてきたが、いずみは「赤ちゃんは産まれません」と、辛いが、わびた。「エッー!」。聞かされた患者たちも、今度ばかりは、びっくり。
 ブルーな気持ちを吹っ切ろうと、いずみは赤木(神田うの)を誘い買い物にでかけた。ヤケ買い、ヤケ食いに奔走するいずみに、赤木は「ホントは先輩高杉先生と結婚したかったんでしょ」とズバリ。赤木の言葉はいつも的を射ている。その途中、二人は先日退院していった毛利(石塚義之)に出会う。毛利は工事現場で監督をしていた。いずみと高杉の結婚で話が弾む三人だが、「違うんです」と、いずみが言おうとした矢先、毛利は部下に呼ばれ、現場に戻って行った。
 帰り道、いずみは店先に飾られたウエディングドレスが目に入った。きれいなドレスをジッと見るうち自然と涙がこみ上げてくるいずみだった。
 買ったばかりのスーツを着て病院に出勤したいずみは「私変わります。ステップアップします」と宣言。まずは助産婦に挑戦と言い出す。「自分の妊娠も間違える人間が・・・・」と先輩ナースたちは冷ややか。翔子だけは、いずみの辛い思いが分かっていた。
 高杉と別れると決意したいずみは、アパートの高杉の荷物を送り返し、何か話そうとする高杉にも取り合わない。高杉は沢田にアメリカ研修の再考も願い出ていた。そんな時、毛利が緊急入院してきた。工事現場の事故で、内臓破裂の重体。沢田のオペで一応、命は取り留めるが、数日後、様態が急変、毛利は亡くなってしまう。「あんなに元気だったのに。先輩は(死)が慣れっこになっている」と赤木は走っていってしまう。呆然とするいずみだが、翔子とともに、何かを思いつつ、毛利の死後処理を淡々と進めるのだった。


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