第5回 2004年11月2日(火)放送 あらすじ

#5 涙のパーティー

 瞳(篠原涼子)は真吾(坂口憲二)とデートする時間がなかなか取れない。週末に開店するレストランのパーティーを麻衣子(矢沢心)と任されたからだ。片や真吾もドラマの仕事が決まった。といっても他の劇団員と一緒にエキストラだ。スタジオでは今日子(西丸優子)がちゃっかりスタッフに売り込みをかける一方で、恭介(金子貴俊)は年下の売れっ子俳優を見てため息をもらした。真吾は「すごいよなあ」とほとんどスタジオ見学のお客さん気分。挙げ句の果てに、自分の主演ドラマをマリア(松坂慶子)とぼんやり見ているシーンを夢想してボーっとしていたものだから、スタッフからこっぴどく叱られてしまった。
 マリアのことを考えると、自然と足は実家へ向かう。マリアは音大の同級生からの電話で沈んでいた。受賞のお祝いパーティーに誘われたらしい。「こんなおばさんが1人で行ってもねえ」とマリアは諦め口調でつぶやいたが、真吾はカチンときた。「この前も友達のリサイタルに行かなかったし…俺のせい?」。もし自分が生まれなかったらマリアは音楽の道を断念することはなかったはずと真吾は考えたのだ。しかしマリアが「自分で選んだのよ」と否定すると、真吾は「じゃあ出かけよう」とマリアを急きたてた。真吾はブティックに連れていくと、マリアのパーティー用の服を真剣に選び始めた。「これはどう?」「似合うよ絶対」。嬉々として試着を繰り返す2人の姿は、まるで恋人のような仲むつまじさに見えた。ご機嫌で帰宅したマリアは、いつものごとく庄二(蛍原徹)相手に「あなたもお母さんの服を買ってあげなさい」とさりげなく、真吾の孝行ぶりをノロけた。
 そのころ、瞳はパーティーの追い込みで多忙を極めていた。それでも心の中は真吾の事でいっぱいだから、つい物思いにふけっては麻衣子にからかわれていた。たまたま仕事が早く終わった瞳は、稽古場をこっそり覗いてみることにした。すると真吾は圭(水上あさみ)から頭ごなしにダメ出しをされていた。「格好悪いとこ見られちゃったね」「ごめんなさい」。久しぶりに会えたのに会話ははずまない。瞳は気まずい空気を変えようと「どうして役者になりたいの?」と話題をふった。すると真吾は「実は母さんがね」とまたまたマリアがピアニストを断念したいきさつを熱っぽく語りだした。いい話だったが、瞳は感動すると同時に「またか」とため息をつきたくなった。
 瞳と麻衣子が手がけていた新しいレストランのパーティーの当日がやってきた。戦場のような忙しさの中、2人も右往左往しながら必死に手伝った。ホッと一息ついた瞳はドレスアップしたカップルの客をぼんやり見ながら呟いた。「あんな風にさ、彼に優しくエスコートされてみたいなあ」。もちろん真吾とのそんなシチュエーションを思い描いた。その時、ドアが開いてまた一組カップルの客がやって来た。麻衣子は軽い口調で「先輩の夢ってあんな感じですか」と訊ねた。何気なく目をやった瞳はあ然となった。ドレスアップしたカップルは、なんとマリアと真吾だったのだ─。

キャスト

岡崎真吾 … 坂口憲二
杉浦 瞳 … 篠原涼子
     ●
永野 圭 … 水川あさみ
中町恭介 … 金子貴俊
神野麻衣子 … 矢沢 心
種田庄二 … 蛍原 徹(雨上がり決死隊)
     ●
岡崎マリア … 松坂慶子 
 ほか

スタッフ

■脚本
 岡田惠和
■演出
 塚本連平
■プロデューサー
 安藤和久(関西テレビ)
 東城祐司(MMJ)
 伊藤達哉(MMJ)
 吉條英希(関西テレビ)
■音楽
 寺嶋民哉
■制作
 関西テレビ
 MMJ

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