第5回 2004年11月2日(火)放送 あらすじ

#5 中年生徒の涙

 俺、好きでもないヤツにキスしたりしないから——桜木(瑛太)からの思わぬ“告白”に、たか子(ミムラ)の心は揺れていた。由布子(須藤理彩)から、桜木と付き合っているのか、と問われたたか子は、その時のことを思い出し、答えに詰まってしまう。そればかりか、授業中、つい桜木の方を見て彼の様子を窺ってしまうこともあった。
 同じころ、たか子のクラスの生徒・高杉(平岡祐太)は、全日制に通う麻由美(末永遥)と親しくなったことがきっかけで、少しずつ明るさを取り戻していた。しかし、高杉と麻由美が一緒にいるところを見た全日制の生徒たちの中には、不快感を顕わにする者もいた。種田(小日向文世)の息子で、全日制のバスケットボール部に所属する清春(尾上寛之)もその一人だった。
 ある日、矢部(山本太郎)は、定時制部主任の国見(浅野ゆう子)に、明日休ませてほしい、と申し出る。親戚の通夜に出席しなければならないのだという。ちょうど明日は、定時制部の文化祭についての会議が行われる予定だったが、すでに各学年の出し物が決まっていることもあって、国見はそれを許可する。が、実は通夜というのは嘘で、大手進学塾に転職するチャンスをつかんだ矢部は、先方に出向くことになっていたのだ。
 あくる日、その進学塾を訪れた矢部は、近代的な設備の中でわき目もふらずに勉強している塾生たちの姿を目の当たりにする。給料も今の倍になるなど条件面も申し分なかった。翌日、出勤した矢部は、国見がいないのを見計らって、興奮気味に転職のことを椎名(原田泰造)に打ち明けた。が、椎名はさほど驚いた様子も見せなかった。
 たか子のクラスは、昨年に続いて文化祭でマジックショーをすることになっていた。提案者は種田だった。彼は、保険の営業回りをする際に、少しでも自分のことを印象づけようと手品を覚えたのだという。種田は、クラスメートにも協力を求めるなど、一人張り切っていた。が、そんな彼とは対照的に、他の生徒たちは完全にやる気がないようだった。
 するとそこに、突然、清春がやってきた。清春は、種田に歩み寄ると、父親が定時制に通っていることがクラス中に知れ渡っている、と怒りをぶちまけた。どうやら種田は、息子が同じ高校の全日制に通っていることは誰にも話さない、と清春と約束していたらしい。刈谷(泉谷しげる)は、そんな清春の言葉に耐えかねて口を挟もうとした。すると種田は、刈谷を制して、清春にひたすら頭を下げて謝り続ける。
 あくる日、種田は、職員室に足を運び、たか子や国見に退学の意志を伝える。もし学校内で親子だということがばれたら、退学すると清春と約束していたのだという。たか子は、種田を説得しようとするが、すかさず国見に止められてしまい…。

キャスト

ミムラ
原田泰造
瑛太
須藤理彩
山本太郎
木内晶子
平岡祐太
黒木メイサ
市毛良枝
泉谷しげる
小日向文世
浅野ゆう子

スタッフ

■脚本
 相沢友子
■企画
 石原 隆
 杉尾敦弘
■プロデューサー
 高橋萬彦
■演出
 植田泰史
■音楽
 住友紀人
■制作
 フジテレビ
 共同テレビ

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