第12回 2003年6月24日(火)放送 あらすじ

#12 最後のミッションが始まる

 伊与原議員(六平直政)が受け取るはずだった聖明大学からの裏金が何者かによってすり替えられ、三課のミッションは失敗に終わった。理事長室に仕掛けたカメラの映像を入念にチェックしていた加音子(江角マキコ)と財津(香川照之)は、カメラの死角に潜んでいたある意外な人物の姿を発見した。
 「これまでの経験を新しい部署で活かしてほしい」。納谷査察部長(佐戸井けん太)の発表に三課のメンバーはあ然となった。組織替えで三課が消えることになったのだ。蔵持(東幹久)は念願だった税務署長に。他のメンバー全員も破格の昇進人事だった。異動は1週間後。「新たな調査活動はなし」。納谷は不審顔の彼らにクギを刺した。
 財津は大学の同級生、土方尚弘(相島一之)から呼び出された。彼は伊与原議員の秘書だった。「お前の課の連中が妙な気をおこさないようにしてくれ」。土方は札束の入った封筒を強引に財津のポケットに押し込んだ。他のメンバーの周辺でもさまざまな動きがあった。富永(三宅健)はパソコンに不正アクセスされ、三課のオフィスには盗聴器も仕掛けられていた。両子(猫背椿)は夜道を何者かに尾行され、高畑(永井大)のバイクはブレーキワイヤーを切られるなどの細工をされていた。「これ以上伊与原議員に深入りするなというサインだ」。財津の言葉に、誰もが局内に内通者がいるのでは、と疑い始めた。もはや加音子も黙っているわけにはいかない。「国税局内の影のフィクサー、それが彼の正体です」。カメラに映りこんでいた人物は、国領(渡哲也)だったのだ。
 加音子は国領に背信の真意を問い質した。かつて大蔵大臣だった伊与原の父親は、税制の抜本的改革を遂行していた。その最中に、聖明大学から伊与原大臣に裏金が流れていることを突き止めた加音子の父親が、脱税の強制捜査に動いたのだ。
 「伊与原大臣の掲げた理念や実行力を埋もれさせることは日本にとって大きな損失となる。私はこの国の税制と国税局を守るためなら、どんなことでもする覚悟です」。そして国領は伊与原父子をかつぐ道を選んだことをきっぱりと言い放った。三課の行動は、指令本部のトラックドライバーの矢代(嶋尾康史)を介し、情報を得ていた。「新しい職場で忙しく働けば、つまらないことは忘れるでしょう。私のことも」。矢代とともに去って行く国領を三課のメンバーは怒りを秘めて見送った。
 やがてメンバー全員が異動先を抜け出して集まった。「国領補佐の不正を暴くにはお前たちが必要だ」。蔵持もやって来た。伊与原議員と国領の癒着を明らかにするため、メンバーは国領の周辺調査を始めた。しかしミッションにあたり、難題が立ちふさがった。国領には当然メンバー全員の顔がわれている。「変装しなくても潜入できなくてもミッションはできます」。財津の力強い言葉に、メンバーが動き始めた。

キャスト

円谷加音子(35)・・・江角マキコ
財津一臣 (37)・・・香川照之
富永 満 (24)・・・三宅 健
宝生千寿 (22)・・・池田真紀
高畑 力 (26)・・・永井 大
安田靖緒 (33)・・・佐藤二朗
河瀬両子 (34)・・・猫背 椿
蔵持不二夫(33)・・・東 幹久
   ●
国領主税 (58)・・・渡 哲也

(第12話ゲスト)
伊与原政喜(48)・・・六平直政
土方尚弘 (37)・・・相島一之
 ほか

スタッフ

■脚 本
 戸田山雅司
■音 楽
 住友紀人
■演 出
 若松節朗
■プロデューサー
 安藤和久(関西テレビ)
 指田貴行(アズバーズ)
 神山明子(アズバーズ)
 塚田哲也(アズバーズ)
■制 作
 関西テレビ放送
 アズバーズ

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