あらすじ
<第4回> <第5回> <第6回>

<第4回> 「恋のバカンス」
 恭子(江角マキコ)と須賀(藤木直人)は水族館で、真理子(米倉涼子)と矢吹(押尾学)は矢吹のアパートで、それぞれキスを交わす。そんなこととは知らぬシェフの福田(山本圭壱)と片桐代議士(西岡徳馬)秘書・吉田(山崎銀之丞)は、ゴールデンウィークに片桐の別荘に行こうと、4人を誘った。だが、4人の様子で2組がそれぞれ付き合ってることを知り、がく然とする。吉田は片桐の娘の亜紀子(戸田麻衣子)を誘うが断られ、さらに、マッサージに行ったついでに恭子の従姉妹・良枝(酒井美紀)も誘う。須賀や矢吹が気になる良枝は、別荘行きを承諾する。
 7人は車に分乗し、箱根の別荘に到着する。仲のいい2組のカップルに対し、福田は酔っ払って矢吹にからんで寝てしまい、良枝は、須賀のポケットに須賀を誘い出すメモを入れながら、吉田の車の中で寝込む。さらに、吉田は事務所から呼び出され、良枝を乗せたまま、東京へ帰ってしまうはめに。別荘にはカップル4人だけが残った。
 真理子に対して身の処し方の分からぬ矢吹は、二人きりの林の中で、映画「七人の侍」のシーンを再現して気持ちを誤魔化す。一方、恭子はセクシーな下着で須賀を待った。良枝のメモを恭子のものと勘違いした須賀は、部屋に来たものの、「修学旅行みたいだ」と恭子のベッドに入って、子供じみた遊びをするだけだった。しかし、それでも恭子はうれしかった。
 帰京して、須賀は片桐が関係するニュースを東テレに抜かれた。須賀に振られた亜紀子が、意趣返しに東テレの記者・美由紀(望月理恵)にリークしたのだ。それを知った恭子は須賀のテレビジャパンへ急ぐ。ところが、須賀は、親しい野党議員秘書・さゆり(原久美子)を呼ぶ。須賀とさゆりのツーショットを恭子は目撃してしまい・・・・・・。

<第5回> 「恋の病」
 須賀(藤木直人)にメロメロになってしまった恭子(江角マキコ)は、自室で一夜を伴にするなど、ますます須賀にのめり込んでいった。仕事が手につかず須賀と携帯で話し込むなど、病院での評価は下がる一方だ。だが、心ここにあらずの恭子は、看護婦の千春(堀つかさ)に吹き込まれて、「ベッドを伴にすると捨てられるのではないか」など、心配しきり。真理子(米倉涼子)を捕まえて、話し込んでしまう取るに足らない相談のほうが、恭子には大切だった。
 しかし、須賀の方の熱意は、それほどには見えなかった。バー「dane」で、恭子が「片岡議員(西岡徳馬)の会合で、秘書の吉田さん(山崎銀之丞)が、火傷して運ばれてきた」など漏らそうものなら、すぐに会合のウラを取るため仕事に出掛けてしまう。真理子は落ち込む恭子もさることながら、恭子に憧れ、静かに見守る矢吹(押尾学)の方も実に心配だった。
恭子が須賀へ長電話中に、急患が発生。恭子は洗い髪のまま、病院へ急ぐが、仲間から愛想をつかされたうえ、風邪までひいてしまう。
 そんなころ、良枝(酒井美紀)は、お目当ての矢吹(押尾学)のいる劇団「惑星ケノン」に潜り込んだ。どうにかして矢吹を落とそうと目論む良枝は、福田(山本圭壱)を使って、「イル・ポルチェリーノ」でのデートにこぎ着けた。矢吹は嫌々でこれを受けた。
 矢吹は良枝から恭子が伏せっていることを聞き、見舞いに行く。こともなく矢吹はアパートを出たが、見舞いに来た真理子がそれを目撃する。真理子はそれとなく矢吹を問い詰めるが、矢吹は恭子の見舞いを白状しない。不安な気持ちのまま、真理子はフライトに飛び立った。
 良枝が店に行くと、なんと須賀と奈緒子(水野真紀)がデートしている。良枝は寝込んでいる恭子を呼び出した。恭子は変装し良枝のテーブルに座り、須賀たちの話題に耳をそばだてる。二人の仲の良さそうな雰囲気に、恭子はショックを受け、店を飛び出してしまう。
 一方、恭子に思いを寄せる矢吹は、店に足を踏み入れる直前にその様子を見てしまい、奈緒子と現れ出てきた須賀を殴り飛ばす。須賀は、その様子から矢吹の思いを察し「突っ走るだけが恋じゃないってことさ」と言い捨ててその場を去り、怪我を治療してもらいに恭子の病院へ行く。
 恭子は、心穏やかならず、奈緒子のことについて、つい恨み言を並べる。「あなたに恋しているのに疲れた。あなたは普通なのに、舞い上がったり落ち込んだり」と泣き出してしまい、終いに「結婚して」と迫ってしまう・・・・・・。

<第6回> 「恋のディスタンス」
 恭子(江角マキコ)と須賀(藤木直人)の結婚話は、あっという間に周辺の人々に伝わった。特に恭子の周りは祝福気分でいっぱい。病院でも医師や看護婦どころか、片桐代議士(西岡徳馬)の秘書・吉田(山崎銀之丞)も飛び込んで来て、自分に亜紀子(戸田麻衣子)との結婚の目が出てきたと大喜びである。恭子も“その気”になってきて、やや浮かれ気味に。
 だが、恭子にあこがれる矢吹(押尾学)は落胆。新作の「金色夜叉2000」の稽古に手がつかない様子だ。また、須賀に焦がれる亜紀子も「許さない!」とショックを隠さない。
 一方、片桐の周辺は、派閥の若手議員が造反し、安閑としていられない風雲急の状況になっていた。
 そんな中、真理子(米倉涼子)がフライトから帰ってきた。真理子は「バレンタイン聖堂の御利益」と、恭子の婚約を心から祝福し、引き出物選びに付き合ったりする。ただ、心にひっかるのは、恋の相手の矢吹が、恭子に惹かれていることだった。
 ところが、式は挙げたい、披露宴も開きたい、ウエディングドレスは着たい、新婚旅行にも行きたい、子供も欲しい、郊外の一戸建てに住みたい、という恭子に対し、須賀は、そのどれをも否定するのだった。少なからぬショックを受ける恭子。真理子に相談すると、「恋が苦しいから結婚に逃げようなんて甘い。人生はトラブルとトラブルを乗り越えることだけで構成されている」と諭される。
 いつのまにか恭子の部屋から抜け出し、お目当ての矢吹が在籍する劇団「惑星ケノン」に住み着くようになった良枝(酒井美紀)は、ひょんなことから「金色夜叉2000」のヒロインお宮に抜てきされた。狙い通り矢吹・貫一の相手である。
 さて、一人前に恭子を諭す真理子だったが、自分の矢吹への恋心は、恭子以上に不安定に揺れ動いていた。ある日、矢吹が亜紀子と一緒に仲良く花束を買うところを目撃してしまったのだ。しかも食べるに事欠く矢吹が大金を払っている。それには矢吹の出生の秘密が隠されていたのだが、預かり知らぬ真理子は、悔しさと悲しさの余り、矢吹の部屋に乗り込んでしまう。そこで起きたことは・・・・・・。
 幸せ続きの恭子にまたまた幸せが舞い込んだ。大学病院の教授から、助手の声がかかったのだ。これで、念願の博士号が取れる。須賀は仕事を続けるのは拒んでいない。竹内医師(矢島健一)に「二つの幸せを手に入れたね」と祝福され、喜びが込み上げてくる恭子だった。その喜びを須賀に報告にしようとすると、須賀もグッドニュースがあると言う。式も、ドレスも旅行も全部OKだと言う。それには、恭子が腰が抜けるほどの理由があった・・・・・・。


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