あらすじ
<第1回> <第2回> <第3回>

<第1回> 「最終回」
 コンピューター会社「ワンダーエロクトロニクス」のショールーム勤務の真行寺アユム(反町隆史)は本社に呼ばれ、松方専務(段田安則)から「秘書室に『潜入』せよ」と異動指示される。
 秘書室にはシズク(木村佳乃)、サダ(りょう)、キイコ(小雪)、ミヤビ(西田尚美)、リリ(伊東美咲)、ミン(一戸奈未)、アミ(高橋ひとみ)というモデル並みの美女7人が在籍していた。
 突然の異動に首をかしげるアユムが紹介されたのは、役員の信頼を一身に受けるエリートの新秘書室長竜崎ゴウ(唐沢寿明)だった。松方専務が続ける。
 「役員会の経費900万円が消えた。秘書たちがやったとしか考えられない。君たち二人で犯人を探せ」
 有能なサラリーマンか、ちゃらんぽらんか、全くつかみ所のないゴウをボスに、アユムは「秘書室潜入調査」を開始した。
 まずは、「懇親会」である。だが、敵もさる者。しおらしく見せてはいるが、初日の親睦会を全員ですっぽかす。
 ゴウとアユムは、翌朝から本格的に「一本釣り」調査を開始するが、秘書たちには、口に出せぬ“裏側”があるようである。
 例えば、シズクには同居相手のコメディアン・ミノル(中川家礼二)がいる。部屋でつまらない芸を練習している。それを見つめるシズク。ほかの連中もひとり言を呟く者、薬を飲み続ける者、給湯室の壁を殴る者、何故か疲れている者・・・・。一癖どころか、異常な香りが漂う。かく言うアユムも、母音子(江波杏子)のなすがまま。
 そんな折、副社長が愛人宅で倒れる。処理の仕方が分からないゴウらは、秘書に方法を尋ねるが、リーダー格のシズクは「やってもいいが、異動願いを提出しろ」と脅す。ゴウは条件を飲む振りを見せ、秘書たちに処理させるのだったが・・・・。

<第2回> 「女王様」
 役員予算使い込み犯人を捜し出すため、ワンダーエレクトロニクス社の秘書室長となったゴウ(唐沢寿明)とその部下アユム(反町隆史)は、最年少なのに秘書のリーダー格であるシズク(木村佳乃)を怪しいとにらんだ。「シズクと付き合って探れ。そして、やってしまえ。本当は俺がやりてーけど」と、すけべたらしく命じるゴウに、アユムはあ然とするのみだった。
 だが、秘書室には冷ややかなムードが漂っていた。「秘書室から出て行くこと」を条件に、愛人宅で倒れた役員の処理を秘書たちに任せたにもかかわらず、ゴウが現れたからだ。ミン(一戸奈未)が、小声で「みんな怒っている」とゴウに耳打ちする。案の定、シズクは「卑怯者」とゴウを罵る。しかし「君の前では汚れでいい」とゴウは全く意に介する気配もない。
 アユムの仕事は、情けなく厳しいものであった。この日は、専務の妻が突然コンサートに行きたいと言い出し、そのチケットを裏を介して入手するものだった。携帯電話でキイコ(小雪)に指示されながら、街を駆け巡る。
 ゴウの命に従いアユムは、シズクと夜の食事の約束を取り付ける。ところがアユムが約束のレストランに行くと、4人の予約だという。なんとサダ(りょう)とキイコも来ていたのだ。3人は、アユムに「室長への要求」を突きつけてきた。「秘書業務を円滑に行いたいなら、私たちに従え」。ただ、彼女たちが一枚岩には見えなかった。サダは異常に食べまくるし、逆にキイコは食事にほとんど口をつけない。仲も良さそうではない。「あいつら3人が組んで・・・・」。アユムは推理を働かせる。
 そんなころ、ゴウは、シズクのマンションの部屋に忍び込もうとしていた。ピッキングでドアを開けようとした時、中からドアが開く。慌てて、階下に住む酔っ払いを演じると、男が顔を出した。ミノル(中川家礼二)である。ゴウは、男嫌いを演じながら男と同居しているシズクに、さらなる不信感を抱いた。
 レストランから出たサダは、とある新興宗教の教会に出向き呪文を唱えている。キイコは、食べたものを吐き出し、ダイエット薬を探す。シズクは、部屋に帰り、ミノルから、階下の男が訪ねてきたことを聞き、不審に思う。だが、彼らより異常な空間に身を置いたのは、家に帰ったアユムだった。ゴウがあつかましく勝手に上がり込み風呂に入っていたのだ。アユムの母・音子(江波杏子)は、上司とあって下にも置かない扱いである。二人は、シズクに男がいたこと、秘書たちに口出しするなと要求されたことなど情報を交換した。
 翌日、ゴウは前にも増して傲慢に秘書たちに接する。「真行寺さんからお聞きではないですか」とねじ込むシズク。「口出しするなと聞いたよ」と素知らぬ顔のゴウ。だが、シズクたちに「ならば、お口は閉じてなさい」とすごまれたゴウは、アユムを呼び付け「女のくせにナマ言うんじゃねーよ」と言わせる。
 アユムは、ミンから、シズクが秘書の中で悩み相談のカウンセラー的な役割を演じていることを聞き出した。ゴウは、アユムに「迷える会社員」を演じさせてシズクを会議室に誘い出し、「男嫌いが高じて男を酷い目に合わせているんじゃないか」と切り出す。「自分が有能だと思っている男を見ると腹が立つだけ」と切り返すシズク。が、ゴウもそれに「なら、同棲男は有能か」と畳み掛ける。冷静なシズクも感情的になりその場を逃げるように去って行った。
 夜の接待になった。秘書たちは魚専門の和食屋を用意していたが、接待相手は魚嫌い。はめられたのだ。慌てるゴウとアユム。マニュアルが収められている棚も鍵がかかっている。絶対絶命か・・・・。ところが、デスクの上に「社長がよく行く店」の切り抜きが。秘書の誰かが「塩」を送ってきたのだ。
 接待は滞りなく終了し、ゴウとアユムは「仲間」捜しを始めたが・・・・。

<第3回> 「裏切り」
 ワンダーエレクトロニクス社秘書室に横領犯を突き止めるために配属されたゴウ(唐沢寿明)とアユム(反町隆史)は、それなりに業務をこなしていた。
 そんな時、アユムがコピー機に残されたメモを見つけた。“内通者”からだろうか。そこには「半年前、役員全員へ宛てて、男は間抜けなヒキガエル、と怪メールが届いた」と書いてある。半年前とは、丁度、横領が発生した時期と符合する。ゴウとアユムは「やはり復讐か・・・・・・」と推理を固める。
 そこでゴウとアユムは、キイコ(小雪)を公園に呼び出し、取引を持ち掛けた。
 「僕らの味方が分かったぞ。君らの裏切り者を教えるから、ヒキガエルを飼っている者を教えろ」
 しばらく考えたキイコは「柊サダさん(りょう)が飼っているわ」と答えた。
 ゴウは、「裏切り者はみんなの前で言う」と言い残し、アユムと走り去ってしまった。
 逃げながらゴウが言う。
 「サダが犯人だ」
 「その推理、ちょっと無理がありませんか。それより、みんなの前で裏切り者を誰と言うんですか」と突っ込むアユム。「腕力のない奴!」あくまで何も考えていないゴウだった。
 そんなころ、秘書課のシズク(木村佳乃)はミヤビ(西田尚美)に向かって話しかけた。
 「リリ(伊東美咲)さんから相談を受けたの。あなたのこと愛しているのに、愛されていない気がして悩んでるって。あなた、男が好きなんじゃないですか?」
 ミヤビは、鼻白んで「男は好きじゃない! みんなと一緒です」と大きな声で否定するのだった。
 秘書室に戻って、取りあえず、何かしなければ、と、ゴウはアユムに芝居をさせる事にした。最年長秘書のアミ(高橋ひとみ)に、意味ありげな目配せひとつ。これで、秘書たちは、アミを疑い始めた。
 役員たちは、CMタレントのオーディションに出席していた。担当としてアユムも同席である。女性モデルの時は熱心だった役員たちは、男性になると、とっとと帰ってしまい、アユムが選考を任されてしまった。そこへ登場したのが、シズクの同棲相手パンチライン・ミノル(中川家礼二)であった。ディレクターは「デブでバカそう」と言うが、アユムは「何か、可愛いじゃないですか」と採用してしまう。
 アユムのコップにまた、メモが入っていた。「サダは神のしもべ」とある。ゴウは「俺の好みだから、俺が調べる」と調子がいい。メモの主は、またミヤビだったが、二人はとんと気づかない。
 ゴウは、他部のOLを捕まえ、屋上のキス作戦で、サダの秘密を聞き出した。結婚詐欺に遭い、秘書課に移ったのだった。そう聞いた二人はサダを尾行する事にした。行き先は、商店街の奥にある小さな宗教団体だった。驚く二人。
 シズクはシズクで、ミノルから自分の会社のCMに合格したと聞いて驚く。はしゃぐミノルに着いていけず、シズクは自室に引きこもるのだった。
 アユムが出社すると、秘書課は大騒ぎになっていた。パソコンが火を噴いて高校生が怪我をしたのだ。


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