第12回 2003年6月30日(月)放送 あらすじ

#12 奇跡の夜

 「バザールで恋買います」の公開が成功したら言いたいことがある…と、卯月晴子(財前直見)に告げた高杉真先(江口洋介)。しかし『フィールド・オブ・シネマ』での公開は中止が決定されてしまった。黒沢雄平(大江千里)からの中止報告を真先は『ココモ』のメンバーに伝える真先だが、まだ公開をあきらめたわけではない。千葉吉成(宮迫博之)、日向暎ニ(玉山鉄二)、園田麻子(白石美帆)も真先に同調して再び上映館探しを始める。
 『ココモ』の事情を知った晴子は、黒沢を責める。黒沢は、やるだけのことはやったが、こうなることを少しは望んでいたことは否定できないと、真先への嫉妬があったことを認める。言葉が出ない晴子に、黒沢は「バザール~」の穴埋めに『フェノミナン』の映画を上映したいと持ちかける。驚く晴子に、返事はゆっくり検討してからでと余裕を与える黒沢。だが、晴子はたくさんの人に良い映画を見せる機会を自ら逃したら、真先に会わせる顔がないと、上映作品提供を即答する。オフィスに帰った晴子は、屋上に真先を呼び出して黒沢のプロポーズを断ったことを話す。ホッとしながらも、千載一遇の機会を逃したとからかう真先に、博打には慣れていると答える晴子。2人の恋を賭けた大博打が始まった。
 真先はタキノ出版の溝口敬一郎(豊原功補)に会いに行くが、ノベライズの売れ行きは厳しいものになっている。そこに、上映中止の原因を作った週刊タキノの編集者、豊田(小市慢太郎)が現われ、一応謝りはするが、本が売れたら奇跡と他人事のように嘲る。真先は、奇跡が起きたら週刊タキノで映画を取り上げて欲しいと豊田に突きつける。溝口も真先に同意したことで、豊田はいやいやながらも承知することになった。タキノ出版を出た真先は、その足で以前勤めていたデパートへ。デパート館内にある劇場を貸して欲しいと頼んでいたのだが、半年先まで予約が埋まっていた。
 麻子は、実家の『かもめ座』で「バザール~」を上映することを父の敏郎(綿引勝彦)に頼もうとする。だが、麻子が切り出した矢先、敏郎は再び倒れてしまった。真先と吉成、暎ニは敏郎の入院した病院へ。吉成を確認した敏郎は『かもめ座』の閉館を静かに告げる。そして、自分のこだわりを理解してくれたことと、麻子を会社にとって大事な存在だと言ってくれたことを吉成に感謝した。麻子は、吉成と『かもめ座』に敏郎がやりかけていた仕事を片付けに行く。そこで、麻子はある重大な決意を吉成に…。
 その翌日『ココモ』に取引先の銀行から電話が入る。ついに、融資が打ち切られることになってしまったのだ。真先は『ココモ』の事実上の倒産をメンバーに語る。そして、真先は苦楽を共にしてきた吉成と固く抱き合い、無念の涙をこらえる。それを知った晴子は『ココモ』のオフィスに駆けつける。だが、真先は晴子に約束の言葉は言えなくて…。

キャスト

高杉真先(35) … 江口洋介

卯月晴子(35) … 財前直見

千葉吉成(30) … 宮迫博之
坂本理紗(25) … 伊東美咲
園田麻子(23) … 白石美帆
日向暎二(23) … 玉山鉄二
峰 沙耶香(21)… 石川亜沙美
篠原 忍(23) … 高岡蒼佑
八木のり平(28)… 荒川良々

堺 照子(42) … 浅田美代子(特別出演)
二階堂絹世(35)… 鷲尾いさ子
江戸川 薫(48)… 竹中直人

豊田      … 小市慢太郎
園田敏郎(60) … 綿引勝彦
溝口敬一郎(36)… 豊原功補
黒沢雄平(38) … 大江千里

スタッフ

■脚 本
 藤本有紀
■プロデュース
 中島久美子
 樋口 徹
■監督
 平野 眞
■制 作
 フジテレビ制作センター

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