わたしたちの教科書
少年の立つ法廷
珠子(菅野美穂)は、喜里丘中学校の熊沢(佐藤二朗)に、学校内でいじめがあることを認めさせる。あらかじめこうした事態も予測していた直之(谷原章介)は、戦略を変えようと副校長の雨木(風吹ジュン)に提案した。それは、学校内でいじめがあったことは認めながらも、明日香(志田未来)の死はあくまでも事故であると主張するというものだった。しかし雨木は、いじめはなかったという主張は変えない、と譲らなかった。重要なのは裁判に勝つことではなく、学校と、残った生徒を守ることだというのだ。それでも、耕平(伊藤淳史)や早紀(真木よう子)ら教師たちは動揺を隠せなかった。生徒たちから明日香のことを質問されても、もはや耕平たちには、どう答えればいいのかわからなくなっていたのだ。法廷を後にしようとしていた珠子の前に現れたのは、兼良陸(冨浦智嗣)の母・由香里(渡辺典子)だった。由香里は、裁判のせいで陸が傷つけられたと激しく珠子を非難すると、法廷の場で本人の口から無実を証言させる、と言い出す。訴訟は学校側の管理責任を問うものであり、生徒を巻き込むつもりはない、という珠子の説得にも耳を貸さなかった由香里は、陸を法廷に立たせてしまう。同じころ、朋美(谷村美月)は、学校近くの道で不審な男を目撃する。それは、雨木の息子・音也(五十嵐隼士)だった。