第5回 2003年7月29日(火)放送 あらすじ

#5 涙の課外授業!

 五木田市長(斉藤 暁)にまつわる不正疑惑の記事が朝刊にでた。さらに同じ紙面では、小学校の生徒会長選挙で移転反対派が逆転勝利したことも報じていた。もちろん書いたのは佐和(伊東美咲)だ。佐和のもとに不破(佐々木蔵之介)が現れた。「この記事だけは納得いかない」。不破が指摘したのは不正疑惑ではなく、生徒会長選挙のほう。佐和は問い返した。「不正疑惑の件には、あなたは絡んでないんですね」「私は五木田さんの潔白を信じてます」。含みのある返事だが、佐和は不破を信じることにした。
 坂上(大杉 漣)が市長選挙への出馬を決意したことで、国光は秘書活動に専念するために校長に臨時教員を辞めたいと願いでた。校長は、淡々と授業をこなす同僚教師たちのことをボヤいた。芽草(瀬戸陽一朗)はかつて熱心な教師だったが、今では授業は教材ビデオに任せきり。国光も授業中に生徒の江狩(渡辺直樹)が堂々と塾の問題集をしているのに気づいていた。
 国光はおもちゃ屋からもらったプラモデルを社会科の教材に使った。車の製造過程の勉強だ。喜々として熱中する生徒たちの中で、江狩だけは関心を示さない。やがて江狩の父親が校長室にねじこんできた。「息子の邪魔をしないでくれ」。息子をなんとしても一流の中学に入れたいのだ。昨年、江狩の担任をした小百合(吉岡美穂)が教えてくれた。「彼は受験に失敗してこの学校に入ったんです。なんだか昔の自分を見ているようで」。
 その小百合自身も問題を抱えていた。大学を出て2年経ったら実家に帰ると父親と約束していたのだ。「どうしたらいいんでしょう?」「自分の居場所を決めるのは、あんた自身だろ」。国光にそう言われて小百合は黙りこんでしまった。
 市長選に立候補するには百万円の供託金がいる。国光が行きつけの海沿いの喫茶店で求人雑誌をめくっていると、佐和が浮かない表情で現れた。記者会見で、狡猾な五木田市長は元秘書にすべて責任を押しつけたのだ。「どうせ不破の野郎が裏で悪知恵を働かせたんだろ」「彼はそんな男じゃないわ」。佐和が不破の肩をもつのが国光には意外だったが、その国光が教員免許なしで臨時教員をしていたことを打ち明けると、今度は佐和が心配そうな表情になった。
 江狩が学校を休んだ。予備校の試験が悪くて、父親からひどく叱責されたらしい。「よし。今日の理科はメダカの産卵について勉強する。課外授業だ」。国光は生徒たちを引率すると、予備校で自習していた江狩も引っ張りだした。「嫌な科目をイヤイヤ勉強したって頭になんか入んねーだろ」。小川に着くと子供たちは歓声をあげて飛び込んだ。どの顔も教室とは別人のように生き生きと輝いている。国光はしり込みする江狩の手を引っ張った。
 そのとき、血相を変えた芽草と小百合が駆けつけてきた。江狩の父親が学校に怒鳴りこんできたのだった─。

キャスト

武藤国光(24) … 押尾 学
佐和真澄(25) … 伊東美咲
不破俊一(33) … 佐々木蔵之介
吉長小百合(24)… 吉岡美穂
坂上明日香(21)… 上原美佐
由良桃絵(34) … 横山めぐみ
坂上竜馬(50) … 大杉 漣
 ほか

スタッフ

■原 作
 安童夕馬
■漫 画
 朝基まさし
 講談社「週刊少年マガジン」
 (好評連載中)
 講談社コミック
 (1~13巻 好評発売中)
■脚 本
 大石哲也
■プロデューサー
 重松圭一(関西テレビ)
 和田豊彦(AVEC)
■アソシエイトプロデューサー
 長部聡介(フジテレビ)
■演 出
 赤羽 博(AVEC)
 中島 悟(AVEC)
■制 作
 関西テレビ放送
 AVEC

バックナンバー