ハチミツとクローバー
春、恋におちた瞬間
花本はぐみ(成海璃子)は、浜田山美術大学の油絵科に入学するために長野から上京したばかり。芸術に関しては天才的な才能を持つ彼女は、実は極度の人見知りでもある繊細な女の子だ。
4月のある日、建築科3年の竹本祐太(生田斗真)は、キャンパスの中庭にある池のほとりではぐみの姿を見つける。しゃがみ込んで水面に漂う桜の花びらを見つめていたはぐみに、一瞬にして心を奪われてしまう竹本。するとそこに、彫刻科7年生で大学一の変人とも呼ばれている森田忍(成宮寛貴)と、建築科4年の真山巧(向井理)がやってきて、無理矢理竹本を連れ去る。3人は、同じアパートの住人でもあり、普段からよくつるんでいる仲間だった。
森田たちが向かったのは、山岳部が新入生勧誘のために出したブース。森田たちの狙いは、山岳部が新入生に無料配布している名物の"山岳カレー"だった。竹本たちがカレーを食べようとしたまさにその瞬間、陶芸科4年の山田あゆみ(原田夏希)が現れ、3人を怒鳴りつけた。森田が用意した皿は、あゆみが校内展に出品した作品だったのだ。
その騒ぎの中、竹本は、建築科准教授の花本修司(村上淳)から構内放送で呼び出しを受ける。そのとき突然、隣の作業部屋で大きな物音が鳴り響いた。竹本たちが作業部屋をのぞくと、そこにいたのは塗料まみれになって床に倒れているはぐみだ。実ははぐみは、花本のはとこなのだという。
そんな中、あゆみは、真山があるゼミに入るためにレポートに取り組んでいることを知る。そのレポートにはすでに絶版になっている本が必要だと知ったあゆみは、彼のためにさっそく書店を回り始める。
その夜、はぐみは、花本に大学構内を案内してもらう。その際、森田が作った彫刻を目にしたはぐみは、思わず目を奪われる。
数日後、あゆみは、真山が探していた本をようやく発見する。あゆみから本を受け取った真山は、そのお礼として、一緒に食事に行く約束をした。するとそのとき、真山の携帯電話が鳴った。相手は、真山がアルバイトをしているデザイン事務所の経営者・原田理花(瀬戸朝香)だった。理花から、納期が早まった仕事を手伝ってほしい、と頼まれた真山は、あゆみとの約束だけでなく、ゼミの面接まであっさりとキャンセルして、彼女の元へと駆けつけてしまう。
一方、浜田山美大では校内展の発表が行われていた。グランプリは、はぐみの作品だった。それを見た森田は、作業部屋にいるはぐみを見つけるなり、いきなり抱きしめた。人の絵を見て心を掴まれたのは久しぶりだ、とはぐみに礼を言う森田。するとはぐみも、「ワタシ…森田さんの作品、好きです」と小さな声で答えた。竹本は、初めて聞いたはぐみの声に、何故か胸の痛みを覚え…。
4月のある日、建築科3年の竹本祐太(生田斗真)は、キャンパスの中庭にある池のほとりではぐみの姿を見つける。しゃがみ込んで水面に漂う桜の花びらを見つめていたはぐみに、一瞬にして心を奪われてしまう竹本。するとそこに、彫刻科7年生で大学一の変人とも呼ばれている森田忍(成宮寛貴)と、建築科4年の真山巧(向井理)がやってきて、無理矢理竹本を連れ去る。3人は、同じアパートの住人でもあり、普段からよくつるんでいる仲間だった。
森田たちが向かったのは、山岳部が新入生勧誘のために出したブース。森田たちの狙いは、山岳部が新入生に無料配布している名物の"山岳カレー"だった。竹本たちがカレーを食べようとしたまさにその瞬間、陶芸科4年の山田あゆみ(原田夏希)が現れ、3人を怒鳴りつけた。森田が用意した皿は、あゆみが校内展に出品した作品だったのだ。
その騒ぎの中、竹本は、建築科准教授の花本修司(村上淳)から構内放送で呼び出しを受ける。そのとき突然、隣の作業部屋で大きな物音が鳴り響いた。竹本たちが作業部屋をのぞくと、そこにいたのは塗料まみれになって床に倒れているはぐみだ。実ははぐみは、花本のはとこなのだという。
そんな中、あゆみは、真山があるゼミに入るためにレポートに取り組んでいることを知る。そのレポートにはすでに絶版になっている本が必要だと知ったあゆみは、彼のためにさっそく書店を回り始める。
その夜、はぐみは、花本に大学構内を案内してもらう。その際、森田が作った彫刻を目にしたはぐみは、思わず目を奪われる。
数日後、あゆみは、真山が探していた本をようやく発見する。あゆみから本を受け取った真山は、そのお礼として、一緒に食事に行く約束をした。するとそのとき、真山の携帯電話が鳴った。相手は、真山がアルバイトをしているデザイン事務所の経営者・原田理花(瀬戸朝香)だった。理花から、納期が早まった仕事を手伝ってほしい、と頼まれた真山は、あゆみとの約束だけでなく、ゼミの面接まであっさりとキャンセルして、彼女の元へと駆けつけてしまう。
一方、浜田山美大では校内展の発表が行われていた。グランプリは、はぐみの作品だった。それを見た森田は、作業部屋にいるはぐみを見つけるなり、いきなり抱きしめた。人の絵を見て心を掴まれたのは久しぶりだ、とはぐみに礼を言う森田。するとはぐみも、「ワタシ…森田さんの作品、好きです」と小さな声で答えた。竹本は、初めて聞いたはぐみの声に、何故か胸の痛みを覚え…。