あらすじ
<第10回> <第11回>

<第10回> 「ついに再会!父娘の海に降る雪」
 かえで(中山美穂)は父の情報を得て、町子(西田尚美)、学(小泉孝太郎)、りる(酒井若菜)と静岡に向かう。かえでの父を見たと言うのは、露天商の木村(天野浩成)。駅の広場で露天を開く木村に、かえでは父の足取りを尋ねるが、話を聞いてみると電車に乗り合わせて一緒の駅で降りただけだと言う。かえでと学は父のその後の足取りをたどろうと八方手を尽くすが、情報は得られない。そんな中、町子とりるは、若くてハンサムな木村を前にしておおはしゃぎ。しかし、その様子を見た学に叱責されて、町子とりるも父親探しに協力することに。附近の旅館に電話をかけてみるが、やはり手がかりは得られなかった。万策尽きたか・・・。学は仕事のために東京に帰らねばならない。しかしかえでは、式の前に父を探し出したいと、この町にもう一晩泊まることにする。かえでと一緒に残ると言っていた町子とりるだったが、木村が東京に行くと聞いて、あっさり帰ると言い出した。結局、かえではまた1人きりに・・・。
 父の面影を求め、スーツケースを引きながら海沿いを歩くかえでは、いつしか断崖絶壁の上にたどりつく。物思いにふけりながら海を見つめるかえでに、どこからか「そんなこと考えちゃいけない」という声が。振り向いたかえでが目にしたのは、自殺防止をよびかける看板。かえでは、あっという間に数人の男にとり抑えられてしまった。男たちは町の消防団員。かえでの思いつめた顔に「もしや?」の勘違いをした模様。ひたすら謝る団員たちにかえでが事情を説明すると、団員のひとりが、それらしき男が十条公介(吹越満)の経営する旅館に泊まっていると言い出す。十条の旅館は、観光協会に加盟していないため案内所では分からなかったのだ。
 早速かえでは十条旅館を訪ねる。迎えに出た公介に、父の慎太郎(串田和美)の宿泊の有無を尋ねると、泊まっているとの返事。公介に広間に通されたかえでが待っていると、父がやって来た。しかし、6年ぶりに再会した2人の会話はどこかぎこちなく・・・。  一方、町子たちはかえでのマンションに帰ってきた。町子とりるは、ちょっぴりガッカリした様子。おめあての木村には、東京に奥さんがいたのだ。学がそんな2人をからかっていると、電話が鳴って、りるが受話器をとった。電話の主は、かえでの婚約者、浜崎龍之介(アレキサンダー・マニング)の依頼を受けたウェディングコーディネーターらしい。すぐ近くにいるらしい、とりるが報告する間もなく玄関のチャイムが鳴り、話題の主が現れた。天本しのぶ(深沢敦)と名乗るウェディングコーディネーターだ。しかし、肝心のかえでが不在。時間がないと言う天本は、学たちからかえでのイメージを聞いて、強引にパーティーのコンセプトを決めようとする。・・・そう、かえでの結婚式は、もう一週間後に迫っていた。

<第11回> 「旅の終わりは永遠の別れ」
 東京駅。ホームに滑り込んでくる新幹線。人待ち顔の学(小泉孝太郎)と町子(西田尚美)の前に、スーツケースを手にしたかえで(中山美穂)が降りてきた。何はともあれ、結婚式の前日、かえでは帰ってきたのだ。
 学、町子と共にマンションにたどりついたかえでが部屋のカギを開けようとすると、呼び止める声がした。現れたのは刑事たち(河西健司・甲本雅裕)。訳もわからぬまま車に乗せられ、たどり着いたのは挙式を予定している教会だった。そして、そこでかえでを待っていたのは、婚約者の浜崎(アレキサンダー・マニング)が誘拐されたとの思いがけない知らせ。しかも、なんとりる(酒井若菜)も一緒だという。かえでのかわりに結婚式の打ち合わせに出ていて、かえでと間違われたのだ。
 犯人の要求はドルで228万ドル。日本円にして約二億だ。
 話を聞いた、浜崎が勤める法律事務所の社長、双葉(鹿内孝)は『逆恨みだ』ともらす。浜崎が担当し、勝訴を勝ち取った裁判での賠償金と、犯人が要求する額が、まるで同じだというのだ。
 と、電話が鳴った。かえでは人質を釈放するように犯人を説得するが、これはビジネスなんだと突っぱねられる。そんな緊迫した出来事の中、りるは電話のかえでに「浜崎さんを愛してしまいそう」と突然の告白!それを聞いた学もりるに「好きだー!」と叫び・・・。
 犯人の要求は、かえでがひとりで身代金を持ってくること。そしてドル札はひとつのかばんにまとめてあること。そんな大きなかばんは・・・あった!かえでのスーツケースだ。 中に無線が仕込まれ、警察官がかえでのふりをして現場に行くことになった。着々と物事は進行してゆく中、かすかな違和感を覚えるかえで。かえでの胸にはこれまでの旅の中で出会った多くの人との思い出がよみがえる。彼らは皆、自分の幸せを自らの手で切り開いていた、切り開こうとしていた・・・。
 事件に巻き込まれた自分の婚約者と友人を、何もしないでただ見守っていることに疑問を感じたかえでは、自ら犯人の前に向ってゆくことを決意する。そして、その朝が来た。
 はたして、浜崎とりるは無事救い出されるのか、かえでの運命は・・・。そして、3時間後と迫ったかえでの結婚式は無事行われるのか・・・。


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