廃工場を舞台に、ガッシュとバリーのいつ果てるとも知れぬ死闘が続く。ガッシュが全力で放ったザケルガも、バリーは素手で弾いてしまった。ならばとガッシュは相手の懐に飛び込み電撃を浴びせようとするが、至近距離にもかかわらずバリーはかわしてしまう。さらにバリーはゾニスの術で清麿たちの足場を崩し、宙に放り出されたふたりに向け、渦巻状のエネルギー砲ギガノ・ゾニスを放った。ザケルガで突破口を開こうとする清麿。しかし予想以上に強力なギガノ・ゾニスは、建物ごとガッシュと清麿を吹き飛ばしてしまう。
　瓦礫と化した工場。しかしバリーのイライラは消えない。これまでいくら敵を打ちのめしてきても、満たされなかったもの。奴らを倒せば得られると思ったが、しょせん思い過ごしだったか-------------バリーがそう思ったとき、土煙の向こうに清麿とガッシュが立ちあがり、ふたりの勝利への執念を込めたバオウ・ザケルガがバリーを押し潰した！清麿たちは勝利を確信するが、煙が晴れたとき、ボロボロになったバリーがそこに立っていた。
　心身共に疲れ果て、もはや体すら動かせない清麿。そんな清麿をかばい、ガッシュはひとりでバリーに立ち向かう。返り討ちにしようとするバリーだったが、ガッシュの気迫に満ちた目を前にしたとき、拳が止まった。ただ敵を倒せばいいというチンピラ同然の考えしか持たないバリーに、「やさしい王様」という確固たる志のガッシュは殴れない--------そう指摘するグスタフ。それを聞いて激怒したバリーは、自分はどんな力も屈服させる「強き王」を目指すと宣言する。そしてこの勝負は一時預けておくと言い出した。
　バリーの求めていたものは手に入ったと感じたグスタフは、清麿たちに礼を言い、バリーと共にその場を立ち去る。しかし勝負は明らかに清麿たちの負けだった。助けてやるなどと言っておきながら、ガッシュを勝たせてやることができなかった清麿。そして自分のふがいなさが許せないガッシュ。彼らの両目からは、悔し涙が滝のように溢れていた。