11月6日(月)深夜2時29分〜3時24分放送の第15回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品『明けない夜はない 〜小さなテント小屋の560日〜』(制作:テレビ新広島)は、スケートボード場建設を通して生まれた、地域社会における大人と子どものふれあいを描く。
<企画概要>
2006年4月、広島県廿日市市に完成したスケートボード場。2004年10月に始まったこのスケートボード場建設は、当初の予定より大幅に遅れ、1年半の月日が費やされ完成のときを迎えた。
廿日市市・野坂中学校区おやじの会、代表・野村洋一さん。自分の子どもが学校で集団暴行にあったのをきっかけに夜の街で少年たちに声をかけるようになった。声かけをする中で、野村さんは一人の少年と出会う。スケートボードが好きだったその少年は、滑る場所がなく、暴走族の世界へ。そして、野村さんと出会い更生の道へ進んでいた矢先、ある衝撃的な出来事が起こる。この出来事が、野村さんをスケートボード場の建設に駆り立てた。廿日市市とかけあい、スケートボード場の建設に800万円という予算がついた。しかし、野村さんが用意した設計図は、市職員を驚かせる規模のものだった。
「お金が足りないなら、ボランティアと寄付でまかなう」。野村さんの熱い思いに、行政もゴーサインを出すことになり、建設現場には、さまざまな職業のボランティアが集まってきた。皆、それぞれの仕事を終えての作業は、連日、深夜まで続いた。その中には、野村さんが街で声をかけていた少年たちの姿があった。少年たちは、この現場を通して何かを感じ、大人も普段接することのなかった子どもたちと触れ合うことで何かを学ぶ。
1年半という長期にわたる作業を支えた、建設現場にある休憩所、“小さなテント小屋”。この場所には、笑いがあった。そして、大人と子どもの真剣なぶつかり合いがあった。
最初はただの休憩所だったテント小屋は、徐々に一つの家のようになっていった。
廿日市市の “スケートボード場” 建設は、「すべる場所のなかったスケーターに場所を提供する」ことだけではなくなっていた。
“小さなテント小屋” そこには今、家庭で、地域で失った姿があった。
<番組内容>
2006年4月23日、広島県廿日市市にスケートボード場がオープンした。スケートボードだけでなく、インラインスケートやBMXが利用できるこの施設は、縦25メートル横30メートル。全面コンクリートで作られ、中国地方でも最大規模のものだ。
建設作業は全てボランティア。手作りのスケートボード場の完成だった。
廿日市市・野坂中学校区おやじの会、代表・野村洋一さん。自分の子どもが学校で集団暴行にあったのをきっかけに、夜の街で少年たちに声をかけるようになった。声かけをする中で野村さんは、一人の少年と出会う。彼との衝撃的な出来事が、野村さんをスケートボード場の建設に駆り立てた。廿日市市とかけあい、スケートボード場の建設に800万円という予算がつく。しかし、野村さんが用意した設計図は、市の担当職員を驚かせる規模のものだった。
「お金が足りないのなら、ボランティアと寄付でまかなう」。野村さんの思いに、行政もゴーサインを出す。
建設現場には、さまざまな職業のボランティアが集まってきた。それぞれの仕事を終えての作業は、連日、深夜まで続く。
その中には、野村さんが夜の街で声をかけていた少年たちの姿があった。
作業を通して変わっていった少年たち。大人たちもまた、何かを変えようとしていた。
1年半という長期にわたる作業を支えたのが、建設現場にある休憩所 “小さなテント小屋”だ。この場所には、笑いがあった。そして、子どもと真剣に向き合う大人の姿があった。最初はただの休憩所だったテント小屋は、徐々に一つの家のようになっていく。
廿日市市のスケートボード場は、「すべる場所のなかったスケーターに場所を提供する」こととなったが、それだけではなく、“小さなテント小屋”には、家庭で、地域で、現在失った姿があった。
<ディレクター・船田興起のコメント>
スケートボード場の建設現場に通ううちに、作業に関わっている人たちの思いに引き込まれていきました。「子どもたちの居場所を作りたい」と始まった建設。そこには、さまざまな思いが込められていたのです。
取材を重ねる中で聞いた夜の街の子どもたちの声や、建設を通して成長していく子どもたちの姿を見て、今、社会が抱える問題が見えてくるようでした。
この番組が、家族や地域について考えるきっかけになってもらえたら、と考えています。
<番組概要>
◆番組タイトル |
第15回FNSドキュメンタリー大賞ノミネート作品 『明けない夜はない 〜小さなテント小屋の560日〜』 (制作:テレビ新広島) |
◆放送日時 |
2006年11月6日(月)深夜2時29分〜3時24分放送 |
◆スタッフ |
プロデューサー |
: |
原田典佳 川上伸一 |
ディレクター |
: |
船田興起 |
音響効果 |
: |
広瀬康詞 |
脚本・構成 |
: |
上海五郎 |
ナレーション |
: |
倍賞千恵子
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制作 |
: |
テレビ新広島 |
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2006年11月17日発行「パブペパNo.06-399」 フジテレビ広報部