第7回 2004年5月25日(火)放送 あらすじ

#7 出る主夫打たれる

 和之(阿部 寛)が条件に合う会社が見つけられずに帰宅すると、お隣りの山村家では優介(宮迫博之)が主夫ぶりの取材を受けていた。「主夫同士、写真ご一緒に」「遠慮しときます」。和之はあくまでも自分の主夫業は臨時のつもり。「それにしちゃ家事の手つきがよくなってきたよ」。優介に指摘されて面白くないものだから、つい真理江(川島なお美)の前で「会社の仕事に比べたら、どうってことないよ」と口走ってしまった。真理江がカチンときたことに和之は気づかなかった。そんな和之だから美紀(篠原涼子)が正社員になる相談を切り出しても「俺の仕事が決まってからにしてくれよ」とはぐらかした。「金稼いでいる方が強いから、今話すとそっちに有利だろ」と声を荒らげる始末。

 一方、お隣りの杉尾家もなにやら怪しい雲行き。原因は優介が選んだ取材写真に笙子(中島知子)がクレームをつけたこと。「だってここに私のしわ取りクリームが写ってるじゃない。別のにして」。優介は思わずムッとした。「稼いでる方がそうやって命令していいのかな」「なんでそうひがむの!」。2人は顔をそむけあった。笙子は美紀を呼んで憂さ晴らし。「立場が逆になったから嫉妬してんのよ」「男は自分の旗色が悪くなると、すぐ卑屈になるのよ」。

 そして冴子(滝沢沙織)のアパートも険悪なムードが漂っていた。冴子が真理江から持ちかけられた見合いを「しようかな」と言ったものだから、健児(永井 大)は面白くない。「そいつ年収いくら?」「見合いするなとか、俺だけを見てろとか、どうして言えないかな」。気持ちはすれ違ったまま、健児は部屋を飛び出した。

 一夜明ければ、二日酔いの頭をかかえながらもいつもの朝。美紀と笙子が出勤すると、和之と優介はわが子と送迎バスの停留所へ。すると真理江が和之に声をかけてきた。今度の土曜日に公園でフリーマーケットを開催するが、和之にたこ焼きの店をやってもらいたいという。「やられたな。昨日あんな態度をとったから制裁だよ。どうすんの?」。優介が心配してくれたが、和之は美紀が幼稚園のバザーでたこ焼き屋をやったことを思い出し、美紀の会社まで出向いて謝った。「夕べはごめん」「ううん私こそ」来たかいがあったと思ったのも束の間、そこに上司の上田(中村繁之)が現れて空気が変わった。「奥さんには、いつもお世話になってます。貴重な戦力です。出来れば、手放したくないです」。上田に他意はなかったが、和之はカチンときた。「僕はこれで」。と立って、飲み物の伝票に手をのばした。「あ、ここは僕が」という上田に「いえ」とそっけなく言い、さっさとお店を後にした。結局、肝心のたこ焼きの作り方を聞きそびれてしまった。

 和之は、優介と2人でたこ焼きと格闘することになった。フリマは明日。「なんとか人に食わせるレベルにしないとね」。粉の加減が分からないから、団子になったりドロドロになったり。試食を楽しみにしていた理絵(安藤咲良)と亮太(吉川史樹)の姿が見えないと思ったら、お隣りから「いただきまーす」の声が。美紀、笙子と一緒に出前の寿司をおいしそうに食べているではないか。和之と優介は悔しそうに見てるだけ。テーブルの上はふぞろいなたこ焼きが山積み。「意地張らないで、奥さんに作り方聞きなよ」。しかし和之は聞こえなかったかのように黙々と後片づけを続けた。

 いよいよフリマ当日。和之は、朝早くからたこ焼きの道具を抱えて会場の公園へ。「ここでお願いね」。真理江に連れていかれたのは、フリマの外れ。しかも、炎天下、テントもない。「テントもないのか・・・」そんな和之には目もくれず、真理江は冷たく言い放った。「売り上げ目標は2万円ですから」「え、そんなに!」。

 「あの・・・たこ焼きどうです・・・」と和之は声をかけるが、客はまったく寄りつかない。諦め気分で焼いていると、ふいに声をかけられた。「たこ焼きくださーい」。美紀と理絵が立っていた。 「たこ焼きのことなら、なんでも聞いて。私詳しいから。」「いいよ。こんなの真剣にやることじゃないだろ」美紀のせっかくの言葉に、そう答える和之に、理絵がいきなり背を向けた。「パパかっこ悪い」理絵はプイと行ってしまった。
「理絵が言ってたよ。ゆうべ、たこ焼きを一生懸命につくってるパパ、楽しそうだったって。」「・・・」。
和之は考えこんだあげく、ついに言った。「・・・このたこ焼きには、あと何が必要なんだ?」

キャスト

山村和之 … 阿部 寛
杉尾優介 … 宮迫博之
山村美紀 … 篠原涼子
杉尾笙子 … 中島知子
大沢健児 … 永井 大
倉本冴子 … 滝沢沙織
上田 聡 … 中村繁之
岩崎真理江 … 川島なお美

スタッフ

■脚本
  尾崎将也
  旺季志ずか
■プロデューサー
  安藤和久(関西テレビ)
  東城祐司(MMJ)
  伊藤達哉(MMJ)
■演出
  塚本連平(MMJ)
  二宮浩行(MMJ)
  三宅喜重(関西テレビ)
■音楽
  仲西 匡
■制作
  関西テレビ
  MMJ

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