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ヴォー・ド・プロヴァンス 第124回 2004年12月5日 「早摘みオリーブ」

オリーブオイルの生産地として知られる南フランス。その山間には、たくさんのオリーブの木が生い茂っている。その中で、地元の人達がパスティス酒を飲む時のおつまみとして人気なのが、オリーブを搾る前の若い実だけを収穫し、塩漬けにして作るオリーブ・カッセ。もともとはオイルを作るために育てられているオリーブだけに、その若い実で作るオリーブ・カッセは地元の人だけのお楽しみ。他では味わえない、知る人ぞ知る南仏の味なのである。
早摘みオリーブ


街角にあるカフェに集まって、仲間と共に語らいながらパスティス酒を飲む男達…

お酒のお供に欠かせないのは、塩漬けにしたオリーブの実、オリーブ・カッセでした。

〜Olives Cassees/オリーブ・カッセ〜



見渡す限りの広大な畑に、オリーブの木が立ち並ぶヴォー・ド・プロヴァンス。
ここでは、一足早い収穫期が始まっていました。

彼らが摘んでいるのは、まだ熟していない緑の実…
そんな実の堅いオリーブを探し出し、産地ならではの味を作り出そうというのです。



〜オリーブ・カッセ工場〜

工場の中、機械を使って手際よく潰されていくオリーブの実。

〜オリーブ・カッセの『カッセ』は『潰す』という意味〜

こうする事で、塩漬けにされた時、心地よい歯応えを残しながらオリーブの中に、その塩味が染み渡っていくのです。



〜ウイキョウを入れて香り付け〜

「オリーブ・カッセ」



地元のレストランでは、ジャガイモやタマネギを白ワインで煮込み、更に、オリーブ・カッセを加え、自慢の料理を作っていました。

メインの素材は、ハーブを入れて茹で上げた、タラの白身…



「ド・ドゥ・キャビオ・ポム・ドゥ・テッレ・エ・オリーブ・カッセ・ソース・アイオリ」


まだ熟していない若い実で作るオリーブ・カッセは、地元の人だけのお楽しみ。
コリッとした歯ごたえと心地よい塩味が、料理の味を引き立ててくれます。



スタッフからのメッセージ
オリーブの収穫といえば、ヨーロッパの地中海気候に恵まれた土地では冬の風物詩。年末から新年にかけて、オリーブの産地なら何処へいっても、熟した実を収穫し、それを絞って1年分のオリーブオイルを作る…そんな風景が見られます。今回、取材したヴォー・ド・プロヴァンス周辺の町も、その例に漏れず、たくさんのオリーブの木が生い茂り、この時期はオリーブの収穫で忙しい毎日を送っているそうです。ただ、ひとつ違うのは、その忙しい時期を迎える前に「オリーブ・カッセ」を作るという、他の場所にはない楽しみがある事です。
 「オリーブ・カッセ」とは、簡単に言うと「オリーブの塩漬け」。日本風に言ってしまえば「オリーブの浅漬け」もしくは「オリーブのお新香」といった所でしょうか。口の中に放り込んで噛むと、コリコリッとしていて、その塩味がお酒のつまみとしても良く合う…そんな食べ物です。これは、もともと、「オリーブ・カッセ」が今のように多くの人に知られる前までは、農家の人達が、まだ実の堅い熟す前のオリーブを早摘みし、ビール瓶などの底でオリーブの実を割り、塩漬けにして食べていた、地元の人だけが知る、ごくごく家庭的な「おつまみ」だったんだそうです。その味は、この地方でよく飲まれる食前酒・パスティス酒に良くあって、収穫の忙しい時期を迎える前のお楽しみでもありました。ところが、それがカフェなどの「おつまみ」としても登場するようになると、だんだんと人に知れ渡り、今では工場でも生産され、マルセイユ辺りにまで出荷されるようになったのです。まあ、それにしても、この「オリーブ・カッセ」を食べられるのは、プロヴァンス地方の中のこと。この土地の味という事には変わりはありません。
 実は、今回、この番組で「オリーブ・カッセ」を取り上げたのは、番組のコーディネーターが、以前、この地方で仕事をした時に食べ、それが美味しかったのを忘れられずに、また、この地方を取材するんだったら「オリーブ・カッセ」を取材しようと実現させたものでした。フランスの朝市などに出かけると、よくオリーブのオイル浸けのようなものを売っていて、たまに口にすることがあるんですが、実は、それを食べた感想は「嫌いじゃないけど、そんなにたくさんは食べられないな…」というのが実感でした。そんな訳で、今回も同じように思いながらも実際に口にしてみると「おっ、これは前に食べたのと違う食感」と思いつつ、ついつい後を引いて、気が付くとオリーブの実を次から次へと口に運んでいました。これは、何を隠そう、「オリーブ・カッセ」の説明で最初に書いたように「オリーブの浅漬け」「オリーブのお新香」的な味わいが気に入ったからに違いありません。まさに、オリーブ畑の農家で生まれたという味わいの「オリーブ・カッセ」。そして、以前から、このオリーブを気に入っていたコーディネーターは、工場の売店でしっかりと買って帰った事は言うまでもありません。

レシピ
「オリーブ・カッセ」
<作り方>
[1] 熟す前のオリーブの実を摘み、叩いて割っておく。
[2] 塩水の中に1週間ほど浸けながら、アク抜きをする。
[3] 水洗いした後、器に入れ、改めて塩水を加える。
[4] 更に、香り付けにウイキョウの葉を入れて漬け込む。

「ド・ドゥ・キャビオ・ポム・ドゥ・テッレ・エ・オリーブ・カッセ・ソース・アイオリ」
<作り方>
[1] タマネギ、ニンニク、塩・コショウ、そしてタイムやローズマリーなど10種類の香辛料を入れたお湯の中で、タラの白身を茹でておく。
[2] フライパンでジャガイモ、タマネギ、ニンニクを炒める。
[3] 更に白ワイン、塩、コショウ、ローズマリー、水を加えてしばらく煮込んだ後、オリーブ・カッセを加えて、更に煮込む。
[4] [1] をメインの具としてオリーブオイルを掛けて皿にのせ、添え物として [3] を盛り付ける。
食べる時には、アイオリソース(ニンニク入りマヨネーズ)をつける。

Restaurant L'OUSTALET MAIANEN(レストラン)
住所:13910 MAILLANE

Jean MARTIN(工場)
住所:BP1 13520 MAUSSANE LES ALPILLES

「Quelqu'un」
Melissa Mars
作詞/作曲:LILAS KLIF/FRANCOIS BERNHEIM
レコード会社/CD NO:Rambling Records/RBCS-2104
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