第28回 2003年1月19日 「我が町のマカロン」 1668年に王室御用達だったパティシエのアダムが、 ルイ14世の結婚祝いとして贈った特別なお菓子。 今では様々にアレンジされたマカロンがフランスの中で作られているが、 この店のマカロンは、当時のままの姿を残している。 |
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今回は、サン・ジャン・ド・リュズという町のお菓子屋さんで作られている「マカロン」を紹介しましたが、一口に「マカロン」といってもフランスには様々な種類があるそうです。ですから、今回この番組を見て「あれっ?このお菓子も『マカロン』っていうんだ…私が食べた事があるマカロンとは違う」と思われた方もいるかもしれませんね。そこで、改めてマカロンについて説明しておこうと思います。 そもそもマカロンというお菓子の原型をフランスに伝えたのは、イタリアからアンリ2世に嫁いで来たカトリーヌ・ド・メディシスだと言われています。(この女性は、とにかくイタリアから様々な食材やレシピを持ち込んでいて、いわゆる「フランス料理」の基礎を伝えた人として名前が知られています。)基本的にはアーモンドと砂糖、卵白から作る焼き菓子というのがマカロンの定義なのですが、フランスに伝えられて以降、各地に広がっていくうちに、その土地その土地でアレンジされ、今では同じマカロンといっても、作り方も食感も、味も見た目も違うお菓子が作られているのです。今回紹介したのは、そのうちのひとつ。1660年にルイ14世がスペインの王女と結婚する事になり、当時、王室ご用達のパティシエだったアダムが考えたマカロンで、その基本材料となるアーモンドと砂糖、卵白だけを使って、焼き上げた素朴なお菓子。今も当時のままのレシピを守って作られています。ちなみに、他の種類を紹介しておくと、スイスメレンゲを使いココナッツが入っている「マカロン・ココ」。パリで作られ、お菓子の表面がツルッとしているのが特長の「マカロン・パリジャン」。クッキー風に作られた北フランス・アミアンという町の「マカロン・ダミアン」。フランス革命のとき、迫害を受けた修道女が、かくまってくれた人達へのお礼として作ったというロレーヌ地方の「マカロン・ド・ナンシー」なんてお菓子もあります。ですから、いろんなマカロンを求めて旅をするなんていうのも楽しいかもしれませんね。後々、この番組でも、このようなお菓子を取り上げる事があるかもしれませんが、こうして、ひとつのお菓子の歴史を掘り下げることで、そのお菓子を作っている様々な町の歴史的な背景や食習慣が見えてくるというのも面白い事だと思います。 |
Maison ADAM (お店) 住所:6,Place Louis XIV 64500 Saint Jean de luz FRANCE TEL:05 59 26 03 54 FAX:05 59 26 64 09 |
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「Au fur et a mesure」 アーティスト:Liane Foly 作詞/作曲:Foly-Viennet/Manoukian レコード会社/CD NO:Virgin/No:7243 5430122 3 |
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