ぼくの夏休み
SLから降りた和也(綾部守人)とはる菜(二宮星)の前に広がっていたのは、昭和19年の町並みだった。和也は自分がどこにいるのかが完全に理解できていないが、理解もしたくはない。その瞳は恐怖に包まれる。
母からもらったメモの住所には見知らぬ人が住み、人々からは見慣れない姿を怪訝そうに見つめられる。こうなったのは、あのSLと駅のせいだと気づいた和也。だが、駅を目指して黙々と歩いた線路の先にあったものとは…。
「日本は負ける、みんな死ぬぞーっ」上条旅館の息子・耕作(崎本大海)は、鍵をかけられた薄暗い部屋で一人叫んでいた。父・大五郎(升毅)は戦地から帰還した耕作のその言動のせいで上条家が非国民扱いとなったことに苛立つ。たしなめる女将のマツ(うつみ宮土理)だったが、彼女の元に洗濯物と食料が盗まれたと知らせが入る。
母からもらったメモの住所には見知らぬ人が住み、人々からは見慣れない姿を怪訝そうに見つめられる。こうなったのは、あのSLと駅のせいだと気づいた和也。だが、駅を目指して黙々と歩いた線路の先にあったものとは…。
「日本は負ける、みんな死ぬぞーっ」上条旅館の息子・耕作(崎本大海)は、鍵をかけられた薄暗い部屋で一人叫んでいた。父・大五郎(升毅)は戦地から帰還した耕作のその言動のせいで上条家が非国民扱いとなったことに苛立つ。たしなめる女将のマツ(うつみ宮土理)だったが、彼女の元に洗濯物と食料が盗まれたと知らせが入る。