2005年10月19日(水)放送 #102
東京/脚本家・伊藤ちひろさん篇
来週から公開される三島由紀夫の遺作を映画化した『春の雪』の脚本家・伊藤ちひろさんです。装飾としても活動しながら、若い感性で描く伊藤さんの作品は期待されています。
伊藤ちひろさん、映画「世界の中心で愛を叫ぶ」を共同執筆した脚本家です。
小説家になりたかった少しおませな高校生が、ものを書くのをあきらめて、
大好きな映画の装飾スタッフとして働き始めたのは五年前のことでした。
そして三年前、行定監督と運命的な出逢いを果たします。
「書いてみないか」監督の一言が、ちひろさんの眠っていた才能に火を点けたのです。
作品のエンドロールに、自分の名前を見付けた時の、
あの震えるような感動を、今も、ちひろさんは忘れません。
セカチューは大ヒット。この秋に公開される、三島由紀夫の遺作「春の雪」の脚本も、
若い感性を買われて、ちひろさんが手がけました。
まだ、二十三歳。もっと人生の経験を重ね、灯りの下で暮らす人々の、
その息づかいを感じとることが出来たなら……
夢である小説の世界でも、きっと羽ばたけるのかも知れません。
♪BGM 「LOU」 ♪CORALIE CLMENT(東芝EMI/TOCP‐66012)