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<第61回>
 ひかるは友子とお腹の子を守るために、友子を大河原の家へ連れて帰る。勇作は困惑するが、後継ぎができたと思い込んでいる静子は大歓迎する。
 その頃、猛は復讐をやめるよう文彦を説得していた。必要な金も用意すると申し出るが、文彦は聞き入れない。
 翌日、ひかるは絹を病院へ連れて行く。
 文彦が友子を迎えに来る。友子は喜ぶが、文彦がまだ子どものことを認めてくれないので、帰るのを拒否する。
 その夜、思いつめた様子のひかるが、猛を訪ねてくる。絹に何かあったらしい。ひかるの腕をつかんで外へ行こうとする猛を、秀子が止める。

<第62回>
 秀子が止めるのもふりきって、猛はひかるとアトリエへ向かう。ひかるは絹が白血病におかされ、余命1ヵ月であることを打ち明ける。猛は絹を三枝家の屋敷に引き取らせてほしいと申し出る。
 翌日、ひかるは病気のことは隠して、絹に猛の申し出を伝える。ひかるの切羽詰まった様子から真実を察した絹は、素直に三枝の家へ移ることを承諾する。
 その日のうちにひかるは絹を猛のもとへ連れて行く。見るからに仲のよさそうな三人に嫉妬した秀子は、絹に思わず病名を告げてしまう。
 絹は取り乱さず、しっかりと自分の運命を受け止める。そして、訪ねてきた文彦に「遺言」を残す。

<第63回>
 死期の迫った絹から、友子を大切にするよう言われた文彦は、大河原の家へ押しかけ、友子を連れ戻す。
 そして、一生かけて友子を守ることを誓い、二人で再出発のために旅立っていく。
 秀子は絹に病名を告げたことで罪悪感に苦しんでいた。いつも秀子を追いつめてしまう自分に責任を感じた猛は、秀子に別れをきりだす。秀子は再び嫉妬に狂い、勇作に、猛とひかるは一緒になるつもりだと忠告する。
 勇作は三枝家へ乗り込み、猛に飛びかかる。二人は激しく取っ組み合うが、そのとき、絹の容態が急変。絹は伝衛門を呼びながら、静かに息を引きとる。ひかるは勇作の胸で泣きじゃくる。

<第64回>
 絹の葬儀が終わり、ひかるは勇作との生活に戻る。  猛と秀子の仲を修復するため、ひかるは秀子に猛との正式な結婚を勧め、婚姻届を取り寄せる。
 猛が持ち株の全てを勇作にさし出し、何もかも捨てて、村から出ていくという。
 そして、ひかるには話さないよう口止めをする。
 その夜、ひかるが偶然、猛が置いていった株を見つける。ひかるに問い詰められ、勇作は猛が明日、出て行くことを告げる。
 ショックを受けるひかるに、勇作は猛のもとへ行くよう促す。
 ひかるは三枝の家へ駆けつける。
 すると、秀子が悄然として、猛が出て行ったことを告げる。

<第65回>
 猛は村を出る前に懐かしいアトリエを訪れる。そこへ猛が村を去るのを知ったひかるが猛を追いかけてくる。そして行かないでほしいと訴える。
 が、猛は自由に生きたいという。
 ひかるは猛と一緒に生きていくことに決め、二人で出ていこうとするが・・・。(終)


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