顔
#2 目立ちたがる容疑者・・・
「かすみ銀行・増淵支店」で銀行強盗の防犯訓練が始まる。瑞穂(仲間由紀恵)は訓練決行の合図を出すと共に広報写真の係である。午前10時の開始予定時間が延びており、冷や冷やしている瑞穂は、路上に一人の老人(左右田一平)が立っているのを発見した。彼に移動してもらい、やっと開始できたのは10時20分であった。予定通り、銃を持ちヘルメットを被った強盗役の刑事二人が銀行に押し込む。警察無線が「訓練」と前置きし「強盗発生」を通達する。10時25分には、捜査一課の鶴田(益岡徹)率いる耕輔(オダギリジョー)ら鶴田班や亀田(矢島健一)班が現場に揃う。と、なんと、同時刻に同じ「かすみ銀行」の北山支店に本物の銀行強盗が入ったのだ。
一課の捜査会議が始まった。犯人は、訓練を事前に知っていただけではなく、予定より20分遅れたのも認識している。となれば銀行か警察内部に関係する人間がいることは間違いなかった。重い空気がたち込める。
そんな中、東都日報の内村記者(海東健)は「警察失態 訓練中に強盗逃がす」という記事を書き、出入り禁止を求められてしまう。
北山支店の現場検証。耕輔たちが、行員たちに目撃証言を求めると、何故か、一人の行員・木村(本郷弦)だけが、他の行員が証言する背の高さとは違うと言い出す。しかも、木村は、耕輔と顔見知りの様子・・。
警察内部の不祥事を監視する海老沢監察官(山崎一)が動き始めた。職員が次々とチェックされて行く。瑞穂も呼び出された。そんな瑞穂を友人の加奈子(京野ことみ)が心配していると、同様に監察官から聴取を受けた警備課の林純子(三木さつき)が、暗い表情で「深井巡査と私の付き合いを知っていた」と嘆息する。林は、瑞穂がずっと憧れていた先輩警官だ。もちろん深井(椎場辰朗)も監察官に呼び出され、ギャンブル癖などを追及されていた。また、カウンセラーの樋口(余貴美子)も、耕輔のファイルを提出するように求められ、守秘義務を盾に拒否していた。
女子寮に戻り、林の部屋を訪ねると、彼女が荷物をまとめている。深井と結婚し寮から出て行くと言うのだ。加奈子も含めて小さなお別れパーティーを始めた瑞穂。偶然、林のデジカメの画像を見ると、そこには、デート先で幸せな笑みを浮かべる林と深井の姿が写っていた。
耕輔が一課に上がろうとすると、鶴田が呼び止め、この案件から外すと通告する。鶴田は、北山支店の行員・木村とコーヒーを飲む耕輔の写真を耕輔に渡した。この事件では、疑いを持たれる刑事は問題であった。そして、樋口のカウンセリングをすぐに受けるように命令する。その様子を見ていた内村記者。
そんな折、亀田班が、増淵支店の支店長と女子行員・遠藤(山岡祐子)に嫌疑をかけ、任意同行を求めた。二人が愛人関係にあり、支店長が訓練の情報を遠藤に流したというのだ。本部に同行された遠藤の顔を見て、瑞穂は、ある事実にひらめいた。訓練の直前に銀行の前にいた老人・石井と面影が似ているのだ。得意の似顔絵を描いて石井を探り当てた瑞穂は、石井に会う。石井は、遠藤が孫娘であること、支店長にひどい目に合わされていること、だが、強盗の手引きなどしないなど、切々と瑞穂に訴えた。
瑞穂が本部に戻ると、林が呆然としている。深井のギャンブル癖が監察室に洗われ、結婚が潰れるかもしれないと悩んでいたのだった。
一方、写真を手に入れた内村は木村に面会を求めた。木村は強盗発生の日に監査が入る予定だったことを教えてくれた。
と、その時、瑞穂は再び、海老沢監察官に呼び出された。出向くと、林の部屋で見た林と深井のツーショットの写真を見せられ、二人の関係を問い質された。瑞穂は何か引っかかるものを感じた。海老沢はすでに二人の関係を知っていたはずではなかったのか・・・・・・。デジカメの写真を送ったのは、実は、林自身でないのだろうか?
瑞穂は、耕輔を捕まえ、深井を洗うことを求める。深井はギャンブルで金に困っていたし、林は訓練の時間を把握していたからだ。耕輔は「事件と関係ない」と拒絶するが、瑞穂は「あなたに助けてもらいたい」と懇願する。そして一計を案じ、林を追い詰めることに。
林は、仕事にも一人でいる孤独にも疲れ、ギャンブルで借金を作った深井を助けるために、今回の銀行強盗を計画。そして、深井のギャンブル仲間で、同じく借金を抱えていた北山支店の行員を共犯に引き込んで行ったものだったのだ。林と深井の仲を自分でリークしたのは、銀行強盗の容疑から自分たちを遠ざけるためであった。
「私を逮捕しなさい」と言う林に、瑞穂は「自分を取り戻せるのは自分だけですから・・」と自首をすすめる。
後日、監察官に再び呼ばれた瑞穂。「君は警察が好きか?」と問われた瑞穂は、きっぱりと「はい、好きです」と答えるのだった。
一課の捜査会議が始まった。犯人は、訓練を事前に知っていただけではなく、予定より20分遅れたのも認識している。となれば銀行か警察内部に関係する人間がいることは間違いなかった。重い空気がたち込める。
そんな中、東都日報の内村記者(海東健)は「警察失態 訓練中に強盗逃がす」という記事を書き、出入り禁止を求められてしまう。
北山支店の現場検証。耕輔たちが、行員たちに目撃証言を求めると、何故か、一人の行員・木村(本郷弦)だけが、他の行員が証言する背の高さとは違うと言い出す。しかも、木村は、耕輔と顔見知りの様子・・。
警察内部の不祥事を監視する海老沢監察官(山崎一)が動き始めた。職員が次々とチェックされて行く。瑞穂も呼び出された。そんな瑞穂を友人の加奈子(京野ことみ)が心配していると、同様に監察官から聴取を受けた警備課の林純子(三木さつき)が、暗い表情で「深井巡査と私の付き合いを知っていた」と嘆息する。林は、瑞穂がずっと憧れていた先輩警官だ。もちろん深井(椎場辰朗)も監察官に呼び出され、ギャンブル癖などを追及されていた。また、カウンセラーの樋口(余貴美子)も、耕輔のファイルを提出するように求められ、守秘義務を盾に拒否していた。
女子寮に戻り、林の部屋を訪ねると、彼女が荷物をまとめている。深井と結婚し寮から出て行くと言うのだ。加奈子も含めて小さなお別れパーティーを始めた瑞穂。偶然、林のデジカメの画像を見ると、そこには、デート先で幸せな笑みを浮かべる林と深井の姿が写っていた。
耕輔が一課に上がろうとすると、鶴田が呼び止め、この案件から外すと通告する。鶴田は、北山支店の行員・木村とコーヒーを飲む耕輔の写真を耕輔に渡した。この事件では、疑いを持たれる刑事は問題であった。そして、樋口のカウンセリングをすぐに受けるように命令する。その様子を見ていた内村記者。
そんな折、亀田班が、増淵支店の支店長と女子行員・遠藤(山岡祐子)に嫌疑をかけ、任意同行を求めた。二人が愛人関係にあり、支店長が訓練の情報を遠藤に流したというのだ。本部に同行された遠藤の顔を見て、瑞穂は、ある事実にひらめいた。訓練の直前に銀行の前にいた老人・石井と面影が似ているのだ。得意の似顔絵を描いて石井を探り当てた瑞穂は、石井に会う。石井は、遠藤が孫娘であること、支店長にひどい目に合わされていること、だが、強盗の手引きなどしないなど、切々と瑞穂に訴えた。
瑞穂が本部に戻ると、林が呆然としている。深井のギャンブル癖が監察室に洗われ、結婚が潰れるかもしれないと悩んでいたのだった。
一方、写真を手に入れた内村は木村に面会を求めた。木村は強盗発生の日に監査が入る予定だったことを教えてくれた。
と、その時、瑞穂は再び、海老沢監察官に呼び出された。出向くと、林の部屋で見た林と深井のツーショットの写真を見せられ、二人の関係を問い質された。瑞穂は何か引っかかるものを感じた。海老沢はすでに二人の関係を知っていたはずではなかったのか・・・・・・。デジカメの写真を送ったのは、実は、林自身でないのだろうか?
瑞穂は、耕輔を捕まえ、深井を洗うことを求める。深井はギャンブルで金に困っていたし、林は訓練の時間を把握していたからだ。耕輔は「事件と関係ない」と拒絶するが、瑞穂は「あなたに助けてもらいたい」と懇願する。そして一計を案じ、林を追い詰めることに。
林は、仕事にも一人でいる孤独にも疲れ、ギャンブルで借金を作った深井を助けるために、今回の銀行強盗を計画。そして、深井のギャンブル仲間で、同じく借金を抱えていた北山支店の行員を共犯に引き込んで行ったものだったのだ。林と深井の仲を自分でリークしたのは、銀行強盗の容疑から自分たちを遠ざけるためであった。
「私を逮捕しなさい」と言う林に、瑞穂は「自分を取り戻せるのは自分だけですから・・」と自首をすすめる。
後日、監察官に再び呼ばれた瑞穂。「君は警察が好きか?」と問われた瑞穂は、きっぱりと「はい、好きです」と答えるのだった。