恋愛シミュレーションゲームプランナーの白野莉子（多部未華子）は、現実の男にまったく期待していない。「現実の男がふがいないから、こっちが自家栽培しているんだろうが！」と、理想と妄想に満ちた恋愛シナリオをせっせと書いている。そんな折り、黒川壮一郎（高橋一生）が社長のアプリ会社「TIMEIS（タイムイズ）」から新しい恋愛ゲームの制作を依頼された。黒川は、ルックス、キャリア、すべてにおいてハイスペックながら、女心が致命的に理解できない残念男子。企画会議で莉子を侮辱し、面と向かってズケズケと悪態をつく性格の莉子も引き下がらず、大げんかに発展してしまう。だが、実は莉子は、他人のレストランウエディングに遭遇した際にひょんなことからお姫様抱っこされた男性、緑谷（志尊淳）に運命の出会いを感じるようなオトメ。こともあろうか緑谷は黒川の会社の社員。やはり運命の王子様か！と思いきや、真相は、落としたメガネを莉子に踏ませないために抱っこしただけだった。気まずい再会に莉子は大ショック。

だが、莉子の仕事へのプライドは高い。傷心を押し殺してまい進する日々。ふと莉子は、黒川の不審で不器用な言動に気づく。それが部下の桃瀬（大政絢）への片思いの間違った愛情表現と知って驚がく。桃瀬も黒川の異様な言動に不思議な様子。おののき気味だ。思い切った黒川は、行きつけのブックカフェに莉子を伴うと「俺に恋愛のレクチャーをしてくれ」と指南を頼む。妙に素直な黒川の態度に、莉子も勢いで引き受けることに。それからは、莉子はまるで黒川の影の司令塔。恋愛ゲームそっくりのキャラクターになるよう次々に指示を出し桃瀬にアプローチさせるが、肝心の桃瀬は、黒川を「情緒不安定」といっそうの不信感。「まるで手ごたえがない」と悩む黒川を漫画喫茶に連れていく莉子。個室で一晩中恋愛ドラマを見て、気づけば朝を迎えて……。

恋愛指南の師弟関係は次第に深まり、莉子は高校時代に受けた恋愛トラウマを、黒川は会社を立ち上げた本当の理由を打ち明けるまで、お互いに心を開いていた。それは、ブックカフェのマスター灰原（田中要次）から見てもいいムードだ。「ケリつけてこいよ」と黒川に背中を押され出席した同窓会で窮地に陥る莉子。そんな莉子をまるで王子のごとく助けたのは黒川だった。胸きゅん全開！いつしか黒川に惹かれていく莉子。仕上がったゲームのデモを試すためブックカフェに行くが、予想外の休みで、行き場をなくした2人は黒川のマンションに行くことに！いきなり風呂に入って上半身裸で出てくる黒川。不測の事態に舞い上がる莉子。ふいに見つめてくる黒川に「まさか、キスしようとしてる？目をつぶる？つぶらない？」と心の中で恋愛ゲームのごとき選択に、莉子は激しく動揺！2人はそのまま近づいて……！