放送内容詳細

長谷川平蔵(中村吉右衛門)の密偵の1人である粂八(蟹江敬三)が、縁日で幼なじみの金太郎(渡辺いっけい)と数年ぶりに再会する。昔話に花が咲くなか、金太郎は近々行う予定の「お盗め」に粂八を誘う。粂八は、平蔵のために「お盗め」の詳細について聞きだそうとするが、不信感を覚えた金太郎は話を濁してしまう。
早速、粂八は平蔵に金太郎のことを報告する。粂八によると、金太郎は大黒屋という茶屋を盗人宿として利用しているという。平蔵は、金太郎を泳がせ一味を根こそぎ捕らえるという方針を伝え、大黒屋の近くの和泉屋を見張り所にすることを決める。平蔵の部下である小林金弥(中村又五郎)らは、和泉屋を訪ね、主人の忠兵衛(中村嘉葎雄)と交渉し、見張りのため2階を借り受ける。
ある日、小林が見張りをしていると、忠兵衛が大黒屋でお茶を飲む姿を目にする。目立つことをするなと怒る小林に対し、お参りをした帰りには決まって大黒屋に寄るため、素通りするとかえって誤解を招くと忠兵衛は切り返す。そのやりとりを聞いていた平蔵は、腹が据わっている人物だと感心する。
しかし、その忠兵衛は、昔は「堂ヶ原の忠兵衛」の異名を取った盗賊の頭であった。盗賊の頭が火付盗賊改メ方の平蔵に2階を乗っ取られるという何とも複雑な展開の先に待つものとは!?剣に強いだけでなく、弱者にかける優しい労りの心をもつ鬼平・平蔵を巡る人情深い人間模様が、見る者の心を打つ。
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出演者

スタッフ

【原作】
池波正太郎「見張りの糸」(文春文庫刊)

【脚本】
田村惠

【企画】
能村庸一
武田功

【プロデューサー】
成田一樹
佐生哲雄
足立弘平

【監督】
吉田啓一郎

【音楽】
津島利章

【制作】
フジテレビ
松竹株式会社