後編は、20歳になった朋美（安達祐実）が、アメリカから帰国する場面から始まる。帰国早々、麻薬所持で逮捕された朋美は、稲場（舘ひろし）に接見を求めた。離婚後、母親姓を名乗り母親側に付いて行った朋美と、多額の借金を抱えて落ちぶれた父親の6年ぶりの再会である。
朋美から、保釈後の身元引受人を頼まれ、承諾する稲場。しかし、保釈された朋美は、稲場のもとを訪ねては来るものの頼ろうとはしなかったし、稲場もまた一緒に暮らそうとはしなかった。 後編は、大人になった朋美と、別れた妻・静子（杉田かおる）を襲うさらなる悲劇、いつまでたっても娘と平行線をたどる、つまりは父親になれない稲場の悲劇、崩壊した家族に降りかかる幾多もの哀しみを、稲場の後妻・サチ（財前直見）や朋美の主治医・野間俊一（中井貴一）を絡めながら描いていく。