いま、ヒロシマが聴こえる・・・
2009年8月7日(金)放送終了

放送内容詳細

広島で生まれ育った佐村河内守さんは、35歳の時に一切の聴覚を失った全聾の作曲家です。今でも重度の神経症や発作、耳鳴りに襲われる中、作曲活動を続けています。被爆2世である佐村河内さんは「原爆は絶対悪」と訴えヒロシマの被爆者鎮魂のための曲を作曲。「交響曲第一番」は昨年9月広島で開催されたG8議長サミット記念コンサートで演奏されました。 続いて、歌詞のない合唱曲「REQUIEM“HIROSHIMA”」を作曲。広島の若者たちに歌詞のない合唱曲を母音「ア」の音だけで歌って欲しいと願い動き始めます。自分の心の言葉でヒロシマと向き合って欲しいとの思いを込めて。そのために若者たちに“闇を背負え”と伝え続けます。“闇を背負う”とはあの酷い原爆を自分の事として心に刻むことだといいます。合唱に向けてのそれぞれの「原爆を知る学習」が始まります。 今年5月31日。「REQUIEM“HIROSHIMA”」初演を迎えた平和公園横の親水テラスに1人の少年の遺影を手にした佐村河内さんの姿がありました。弱者である自分を支えてくれる障害を持つ子供たちが、闇の中の小さな光となり、それがヒロシマと向き合う原動力となっていると佐村河内さんは話します。15歳で他界した野球少年との交流。当日は総勢約126人の「ア」だけの合唱が原爆ドームに響き渡りました。
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出演者

佐村河内守さん

■ナレーター
 麻生久美子