インタビュー

神谷暁人役・山崎育三郎さん

これまでの撮影を通して、今回のチームにどのような印象をお持ちですか?

今回は、みなさんとても穏やかな感じだと思いました。優しい方ばかりなので、現場にもとても柔らかい空気が流れています。

年末からの撮影はかなりハードだったと思いますが…。

そうなんですよね(笑)。でも、慌ただしい中でも、みなさん自然体で、とても良い雰囲気の中で撮影が出来ているんじゃないかと思います。

いずみ証券のエース営業マン・神谷暁人というキャラクターを演じるにあたって制作サイドと何かディスカッションされましたか?

監督からは、山村隆太さん演じるナナリューとは対照的な存在でいてほしい、と話がありました。神谷は、明るくて、どんな人も受け入れるような男ですし、自分を持っていて、プライベートも仕事も理論的に考えて行動するようなキャラクターで、ちょっと完璧主義者みたいなところもあるんじゃないか、というお話もでました。物語は、この後もかなり急展開していくわけですが、神谷は「自分はこうしたい」という強い信念を持って生きてきたにもかかわらず、あすか(西内まりや)と出会うことによって、それが崩れていくというか…。なので、仕事も、人間関係も、自分の思い通りにやってきた彼が、そういなかくなってくる姿が面白くなればいいな、と。あすかに本気で恋してしまった瞬間から、彼の人間臭さみたいものが見えてきたらいいですね。

神谷は、結婚相手としては申し分ないスペックなんですけどね。

そうかもしれないですね。優しいですし、仕事面も順調で…。男から見ても、「いいんじゃないかな?」と思います。ちょっと面倒くさそうなところもありますけど(笑)。

実際に共演されてみて、あすかを演じる西内まりやさんの印象は?

素晴らしいと思います。ついこの前なんですけど、凄く寒い中での長時間のロケがあったんです。僕も、つま先までキンキンに冷えてしまって、歩いただけで痛い、みたいな状況だったんですが、それでも彼女は笑顔を絶やさないで、みんなに気を遣っていて…。やっぱり、主演をやる女優さんなんだな、と思いました。1話でも、プールに落ちるシーンや雨に打たれるシーンがあって、体力勝負みたいな状況にもなっていると思うんですけど、ちゃんとスタッフさんたちのことも気にしながら現場の空気を作り上げて作品に挑んでいる姿に感動しましたし、本当に素晴らしいと思いました。

ライバルのナナリューを演じる山村隆太さんとの共演に関しては?

まだ、一緒にお芝居をするシーンはそれほど多くないんですが、とても自然体な方だな、という印象を持ちました。ミュージシャンとして活躍されている姿はクールなイメージなんですが、実際にお会いしてみたら、関西出身ということもあるのかもしれないですけど、とてもフランクで…。その雰囲気が、そのまま役にも反映されているような感じがしました。

違うジャンルに挑戦する、というのは覚悟も必要だと思うのですが…。

絶対そうだと思います。僕もミュージカルというジャンルでずっと活動してきましたが、映像の世界は表現する方法も違うので緊張することも多いんです。山村さんは、そういうもの感じさせず、スッと入ってきたような感じがします。ご本人は、ずっと「緊張する!」っておっしゃっていますけど。

山崎さん、西内さん、山村さんは、「音楽」という共通点もありますよね。現場で何かそういうお話をされたことはありましたか?

冗談ですけど、「歌対決、みたいなシーンが本編にあったら面白いね」って話をしました。歌で競い合って、あすかを取り合う、みたいな(笑)。あとは、ギターを弾いたり、どうやって作曲しているか聞いたり、「高音はどこまで出るんですか?」って聞いたり…3人でそういう話もしました。ドラマをやりながら音楽の話もできる、というのはなかなか貴重なので楽しかったです。

舞台と映像、あるいは音楽とお芝居には、表現をするという意味では共通する部分もあるのかもしれませんが、違う部分も多いのでは?山崎さんは、どういう意識で臨まれていますか?

ミュージカルのときは、お客様がいるので…。2000人くらいお客様がいる前で歌ったりお芝居をしたりするので、やっぱり、お客様を感じながら演じています。投げかける相手がいる上での表現ということになると思います。ドラマの世界は、観客はいないので、相手との関係性の中だけで表現をする、というところに意識を持っていくような感じです。普段は、2階席、3階席にも届くように声を出していますが、ドラマで同じことをしたらもの凄く表現が大きくなってしまいますし(笑)。イメージとしては、いまインタビューでお話をしているように、ふたり以外誰もいない、という世界を作って、それをカメラがのぞいている、というような感覚で、相手とのやり取りに集中するようにしています。ミュージカルの場合は、オーケストラがいて、指揮者がいて、お客様がいて、相手がいて、モニターからの歌の返しとかいろいろなことを意識しながらやっているんですけど、ドラマはただ1対1の関係性でしゃべる、コミュニケーションを作る、ということなんじゃないかと思っています。

そういう中で山崎さんが特に心がけていることは?

舞台で歌って、踊って、芝居して、それを何ヵ月も毎日続ける、というのはちょっとアスリートみたいな感覚もあるんです。規則正しい生活をしたり、ストレッチをしたり、発声練習をしたり、いろいろな準備をしてから舞台に立つわけです。でも、映像の場合は意識的にそういうことをしないんです。なるべく自然な日常生活を送って…。ドラマは、台本をいただくタイミングもギリギリだったりしますし、瞬発力が必要なお仕事だと思ったんです。舞台ですと、何度も台本を読みこんで、共演のみなさんとも何度も稽古をするわけですが、ドラマは数日前に覚えたセリフを、相手がどういうお芝居をするのかも知らないまま、「初めまして」の役者さんとお芝居をして、それがもう翌週には放送される、というこのスピード感は、ある意味、舞台よりもライブ…生ものなんだな、と最近は感じています。ドラマは、当日になってガラッと変わることもあるので、そういう状況に最初は戸惑いました。映像をメインにしている役者さんは、セリフを覚えるのも早い、とおっしゃっている方がいたんですが、自然とそうなってくるんでしょうね。すぐに覚えることに脳が慣れる、というか。そこも、僕にとっては闘いでした(笑)。

このドラマは、「結婚」というものが大きなテーマになっていて、さまざまな結婚観を持ったキャラクターたちも登場します。この作品に関わって、改めて結婚について考えたことはありますか?

現代は、人それぞれだと思うんです。正解はないし、それぞれの人生なので、その人にとっての幸せを考えた上で、結婚というものを考えればいいんじゃないかな、と思いました。結婚しなきゃいけないということもないですし。このドラマの登場人物たちも、結婚に対する捉え方はみんなバラバラですが、だからこそ、視聴者の方は誰かに感情移入することもできるんじゃないかと思うんです。違う角度からストーリーを追ってみる、というのも面白いですよね。

最後に、ドラマを応援してくれている視聴者のみなさんに向けて、メッセージをお願いします。

神谷としては、あすかと関わっていく中で、彼がどう変わっていくのか。きっと彼の人間らしさが見えてくる瞬間がでてくると思うので、そこに注目していただければ嬉しいです。応援、よろしくお願いします。

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