アナルームニュース 2004年08月03日号

長谷川アナ 亡き夫から届いた一通の手紙 〜5年後のいとしいきみへ〜
学芸員【学芸員】
競馬、モータースポーツとスポーツアナとしても活躍の場を広げている長谷川アナの、もうひとつの大切な仕事が『とくダネ!』でのリポートです。
全国各地を駆け回る取材では、事件の被害者の怒り、遺族の涙にも直面する、ときに重く、大変な仕事ですが、彼は懸命に取り組んでいます。
今回はそんな取材で出会った、奇跡のようなストーリーを紹介してくれます。
入社6年目、長谷川です。
みなさま、お久しぶりです。
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僕は朝の情報番組、『とくダネ!』の中で毎週、木曜日、『インサイドウォッチ』というコーナーを担当しています。
先日お伝えした内容で、僕自身がとても心打たれたエピソードを紹介したいと思います。
話は5年前にさかのぼります・・・・。
福岡市にお住まいの坂本さんご夫婦は本当にどこにでも居る普通のご夫婦でした。
そのご主人が突然体調の不良を訴えました。
ご主人は58歳。奥様は55歳でした。
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病院に連れて行き、下された診断は『肺ガン』。
ご主人は病室から出され、奥様だけにさらにショックな事実が告げられました。
「もって半年ですね」
奥様はご主人に告知出来ませんでした。
ご主人をだましながら送る入院生活。
でも、奥様にとっては毎日毎日が貴重です。
もうご主人との生活もあとわずか。
そんな折、ある新聞記事が目にとまります。
『郵便局開局120周年記念!
 5年後のあなたに手紙を書きませんか?
 〜タイムカプセル郵便〜』
ご主人に「今の辛い思い出を残そうよ」といってだましながら書かせた手紙
奥様は読みたい気持ちをこらえながらすぐに封をして、その手紙をポストに投函しました。
それから5年。今年の4月、その手紙が届きました。 写真
今回インサイドウォッチで紹介したのはそのエピソードです。
奥様は今でも罪悪感は残っているそうです。
辛い闘病生活を送っているご主人には手紙を書く動作自体がとても辛かったはず・・・。
でも、5年間はご主人から届く手紙を楽しみに生きていける!
エゴであっても、手紙を欲しかった・・・
そうインタビューに答えてくれた奥様。
100字あまりの手紙。
普段は達筆なご主人の文字はモルヒネの影響で乱れていました。
しかし、奥様への限りない愛情があふれていました。
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いいと思いませんか?
インタビュー中、奥様は僕に
かっこいいでしょう?本当に素敵な夫だったと思います
とおっしゃいました。
死んでなお5年たって、奥様にのろけられるご主人のダンディズムというか、男性としての魅力に、僕も心打たれました。
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・・・多分、ご主人はもう自分が長くないことを分かってらっしゃったと思うんです。
でも、自分に告知できない奥様の優しさを分かった上で、だまされておく優しさ。
自分が居ない5年後、愛する奥様に届く手紙。
素敵だなぁ・・・って思います。
『5年後のいとしいきみへ
 現在私も君もいくつかは言いません。
 でも、今がその歳を教えてくれます。
 私はこの手紙を九大病院のベッドでしたためています。
 6月はダービーで30万取ります。
 5月は小樽に行き毛がにを腹いっぱい食べる予定です。』(原文ママ)
今、奥様は地に足をしっかりとつけ残りの人生を歩んでいこうと心に決めているそうです。
ご主人に先立たれ、本当は暗いニュースのはずなのに、この話にはぬくもりがあふれていると思います。
いつもは重いニュースばかりを伝えていますが、たまにはこんな話を紹介するのもいいもんだと思った長谷川でした。
学芸員【学芸員のひとりごと】
ご記憶の方もいらっしゃるかもしれませんが、このエピソードは以前『これでいいのダ!日本列島あかるいニュース』でも紹介されました。
実は長谷川アナ、アナウンス室のデスクに、奥様とお子さんと一緒の写真を綺麗な額に入れて飾っている家族思いの男
そんな彼だからこそ、このお話が、ひときわ胸に染みたのでしょうね。
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