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8.6 更新


第十二白書

施設実習二日目その3

深澤里奈の介護なページ
若くても、利用者の皆さんを受け止める大きな心の持ち主!
 時計の針が夕方の4時をまわった頃、くたくたに疲れて、椅子に座りながら数人の利用者と話していると、彼女が私のそばに相変わらず首をすくめながら歩み寄り、驚くべき行動をとりました。私の膝の上に座ったのです。反射的に私は後ろから彼女を抱きかかえ、「○○さん、どうしたの?」と問い掛けました。「ねえお姉さん、今日私と一緒に寝てくれる?」そう聞かれた私は、素直に疑問を投げかけてみました。「どうしてそんなこと聞くの?」すると、「だってさみしいし、怖いから。」利用者の方々は、一人で寝るわけではありません。何人かが同じ部屋で寝ます。さみしいとは、怖いとは…?私はより一層強く抱きしめて、結果的に嘘をつくことになるのですが答えました。「うん。わかった。一緒に寝よう。」

 彼女はなぜ異常なまでに初めて会った私についてまわったり、逆に噛み付いてきたのでしょうか?そして手のひらを返したように甘えてきたのでしょうか?・・・さみしかったんだ。そう思いました。

相変わらず後ろから抱きしめたまま、子供をあやすかのように前後に揺れていると、この老人保健施設の事務長が通りかかりました。「仲良くやってますね。タエさん(仮名)、良かったねぇ。」そう声をかけられると、彼女は「はい。」と答えた後、私の方に振り返ってこう言いました。「お姉さんは、皆に好かれているのね。偉いし、優しいから。私お姉さんが一番好き。」

 涙が出るかと思いました。すごく嬉しかったです。今日一日しか体験してないけれど、やってみて良かった。心の触れ合いって、できるものだ…。


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