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【西岡 孝洋アナウンサーの巻】
〜「アナウンサー的」日常〜

会社に入って10ヶ月、私の日常は非日常的なことで満ちている。

でも時が流れるにつれて・・・

「非日常」は「日常」的な出来事として記憶されていくのだろう。

某月某日 午後2時 アナウンス室にて通常勤務の私
まどろみ
 暖かい午後の太陽が、私を柔らかく包み込む。

 先輩方の優しい笑顔。私も思わず笑顔。ラベンダー畑の真ん中にでも居るような、そんな錯覚さえ起こさせる、幸福な午後のひととき・・・

 まるで夢のようだ。全てが順調だ。このまま時が止まってしまえばいいのに・・・

 あっ、何か邪悪な気配を感じる!!何かが近づいてくる!!上司だ!!そして「勤務依頼」だ・・・・
西岡、明日から別府へ飛べ!
・・・明日から別府だ。


そして別府……「晴れたらイイねっ!」ロケ
シアワセ
 別府に居る。
 別府と言えば温泉。別府と言えば海の幸。私はどちらも満喫している。昨日は恐怖に感じた勤務依頼だったが、来てみれば別府は天国だ。別府の人も本当に優しい。まるで天使のようだ。

 思えば、苦節10ヶ月。辛いロケが多かった。数々の体当たりロケ・・・しかしようやく、私もアナウンサーとして、いわゆる「おいしい仕事」に巡り合えたのだ。夢なら、このまま覚めないで・・・

 あっ、何か邪悪な気配を感じる!!何かが近づいてくる!!上司だ!!そして「勤務依頼」だ・・・・
西岡、爆発現場へ急げ!
・・・彼は悪魔だ。


そして……「さよなら20世紀」爆発広場
なごやか
 楽しかった別府ロケ。
 早々に切り上げた私は、今「さよなら20世紀」の爆発広場にいる。昨日は恐怖に感じた勤務依頼だったが、現場の雰囲気はいたって良好だ。
 プロデューサーと藤村アナの会話も弾んでいる。
 よかった!ここでも楽しく仕事できそうだ。よし、プロデューサーにご挨拶だ!
どうして・・・
「西岡、きちんと仕事しろっ!」

 突然、罵声が飛ぶ。あんなに藤村アナには優しかったプロデューサーが豹変している。
 僕は台本で頭を殴られている。いまどき、台本で殴られるなんて、僕かダチョウ倶楽部ぐらいだ。

 どうしてなんだぁ〜 怒られている理由は全く分からない。

ど・う・し・て・?
僕が男だから?藤村アナほど可愛くないから?
僕が新人だから?藤村アナほど仕事が出来ないから?
僕が昨日入浴剤をお風呂に入れなかったから?
藤村アナほどいい匂いがしないから?

いろんな思いが交錯する。そして、意識が遠のいていく・・・・

そうだ、人はこうして「非日常的な日常」を構成していくのだ・・・・・


*この物語は、完全にフィクションです。私の周りは優しい人だらけで、「明日○×しろ」という勤務命令もありません。プロデューサーも体罰はしません。
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