アナマガ

どちらかというと シッカリ書きたい人のためのコーナー 10年以上の渡り、続いてきたアナルームニュースの中で 好例の連載企画を「コラム」という形で集めました。 個性あふれるラインアップ!ブログとはひと味違う魅力をお楽しみください!

アナルームニュース 2008年11月18日号

中村アナのロシア旅行記~今年は1人じゃないよ編~
編集員 マカロン【編集員 マカロン】

最近雑誌などで「おひとりさま」特集なるものを良く見かける。
女性一人でも入りやすいお店などが沢山載っているのを見て、いいな・・・と思いつつも勇気がない私。
毎年一人旅をしている中村アナに密かに憧れていました!
さて今年はどんな旅になったのでしょうか?


今年はロシアです。
しかも1人じゃありません!!まさかっ!!!

リゾート地には1人で行ってはいけないと痛感したあのハワイ・オアフ島。
あれ以来、逞しく街をめぐるスタイルに変え、今年もそうなるであろうと自他共に思っていたのに。。。
まさかです。
親ですら驚いていました。

空港久々の2人旅行。                    
行き先は松尾(紀)さんが新婚旅行で行った“ロシア”。
玉ねぎ頭の建物が印象的な首都モスクワ“北のベニス”サンクトペテルブルクです!

機内 成田空港からモスクワまではアエロフロートで約10時間。
アエロフロート、なかなか手強いサービスでした(笑)。 
寒い寒い!と薄いブランケットを体中必死に巻きつける私。
半袖で窓の外を見ている彼女。
ドストエフスキーの『罪と罰』を読む私の横で、 彼女は気持ちよさそうに寝息をたてています。
2人は色んな意味で対称的かもしれない。でも、その間に流れる空気は穏やかで懐かしい。

そんな郷愁の念を打ち砕くかのように、空港に到着してからは軽いパニックが続きました。
空港からモスクワの首都まで、これでも国際空港なの?って思うくらい交通の便が悪く、驚くことに英語表記が全くないんです!
しかも英語を話せる人がいない!!               
彼女との間で旅行中タクシーは乗らないと約束している!!!
ふにー!!!!

バス内とにかく地元の人に2人でガイドブックを見せ、日本語全開でどうにかこうにかバスに乗り都心へと続く地下鉄の駅へ。     
砂ぼこりの舞う、全てが建設途中のような街を、重たいバックをひーひー言いながら引きずって歩く私。
そんな私をたまに振り返り確認しながら、彼女は横切る野良犬にも全く動じず先を行く。
頼もしい。
そう、彼女は昔からそうだったなあ・・・。
グランドで初めて出会った中学1年生の頃から、私たち陸上部の“みんなの母ちゃん”的な存在だった彼女。
そして17年たった今でも・・・相変わらずの体力と、細かいことは気にせず面倒だからとにかく前へ進むその背中を、足が痛~い!とブーブー文句を言いながら着いていく私。
陸上部時代、私は短距離で、彼女は長距離。
引退して10年以上経つのに、相変わらず彼女は持久力があるのです。
変わらない・・・。

それにしても、モスクワの街をはりめぐるこの地下鉄。
地下鉄地下鉄








大江戸線なんて比べ物にならないくらい、とにかく深~~~いんです!!!
長い長いエスカレータの下には監視員がいて危険はないか常にモニターをチェック!!
両サイドの壁は恰好の展示上で、芸術的な絵画や広告が白熱灯に照らされてノスタルジックな気分にさせてくれます。
地下鉄内も勿論ロシア語表記&アナウンスのみですから、最初の三文字を覚えて車内アナウンスに超集中!!!!追い詰められると、意外と聞き取れるものですね☆

赤の広場警察官らしき人がうじゃうじゃいる駅構内を抜け地上に上がると・・・

夕暮れのなか、とにかく大きすぎて距離感が鈍るクレムリンや赤の広場・グム百貨店、その間に某テーマパークから飛び出たような圧倒的な存在感の玉ねぎ頭の聖ワシリー聖堂
全てが大きい!
聖ワシリー聖堂

ヨーロッパ風なのになぜかエキゾチックな雰囲気を持つ街。
どんよりと曇った天気のせいなのか、それともモスクワがロシア政治の中心地だからなのか・・・どことなく空気が重たくピリッとした緊張感ではりつめられた街。



クレムリン内

そんな独特な空気を感じながら、雨に降られたり、見たかった猫劇場やマリオネット劇場など、ほとんどすべての劇場がこの時期閉館しているという恐ろしい状況にもめげず、
私たちはモスクワ河をクルーズし、よりお値打ちのマトリヨーシカを捜し求め、あまりの美味しさに旅行中は“毎日必ずボルシチを食べる”を自らに課せ(あーボルシチ、本当に美味しかったあ!!!)、とにかくモスクワを歩く!歩く!歩く!

ボルシチボルシチ











警察官とマトリューシカ









芸術家アパートモスクワ河クルーズ









ボルシチ!またボルシチ!!








毎日クタクタになって全身筋肉痛のなか死んだように眠っていました。
ただし、死んだように眠っていたのは私だけで、彼女はシャワーからでてくると既に爆睡している私を毎夜確認して、一人ガイドブックを見たり、言葉の分からないスポーツニュースを眺めていたそうです。

朝ごはんでも!朝は立場が逆転。
ある程度仕度が終わってから、20分くらいかけて彼女を起すと・・・。
物凄い不機嫌でのそのそとベットから這い出て、そんなに嫌なの??ってくらい面倒くさそうに準備を始める。
昔から寝起きの機嫌の悪さは周知の事実だったけど、実際に目の当たりにすると怒っているみたいでなかなか緊張しました♪
結局、私の『おはよう!』という清清しい挨拶に、旅行中応えてくれることは一度もありませんでした。
そして朝食中、彼女は必ず長いトイレ休憩をはさみます。
その間、当然ですが私は1人テーブルに残されます。

2人でいるのに1人になる。
話す相手がいるのに返事が返ってこない。
勿論どちらも彼女に悪気はないのですが・・・
これ、かなり寂しいってことに気がつきました。
一人旅のときには感じない寂しさ。

不思議ですね。

そんな事を感じ始めたモスクワを後に、続いて旧レニングラード“サンクトペテルブルク”へ・・・。


こちらはモスクワとは違い天気がよく街は明るく華やいでいました。

スパナ・ナ・クローヴィ:血の上の教会








イサク聖堂 イサク聖堂の展望台より









ピョートル大帝やエカテリーナが愛した避暑地はさすが!豪華絢爛!! 豪華絢爛豪華絢爛









豪華絢爛








白夜クルーズ白夜クルーズ








街中を流れる河を巡る、白夜クルーズは最高でした☆
(ただ寒すぎて、私は毛布にくるまって震えながらみていましたけど。)
文豪カフェでは、落ち着いた店内で生演奏の声楽を楽しみ、大人の気分♪

文豪カフェ文豪カフェ








日が暮れるのも22時すぎと遅くカフェやお店も多いので、
ここは観光客向けのサービスも充実しているだろう!と思っていたのですが・・・

エルミタージュ美術館エルミタージュ美術館









エルミタージュ美術館 やはりモスクワ同様に、外国人向けの英語表記はなく、勿論英語を話せる人もいず、『エクスキュ・・・』と言いかける途中で『イングリッシュ、ノー!!!』と一蹴される。
世界三大美術館と言われているエルミタージュ美術館では、開館前から並んでいるにも関わらず、3時間以上待たされる始末。

ピロシキ屋の前でチケット売り場どうなってるんだよ!!!!
閉館30分前に入ったドストエフスキー博物館では、係りのおばちゃんがすでに帰り支度をすませ、早く帰りたいのよ!!と、言わんばかりに鍵を握りイライラ・イライラ。
おーい!こっちが悪いんかい!?
それから、ピロシキがまずい!!!!
味な~いじゃ~ん!
他の料理は全部美味しいのになぜ????

ドストエフスキー博物館とにかく、日本でサービス業と言われる人たちの接客する気はゼロ!!!
この国には、“サービス”という概念がない! 


さらに、物価は日本より高く、ガイドブックが追いつけないほどの変化をしているようで、2008年度版のガイドブックを見ているのに、聖堂などの入場料はどこに行っても記載のものより確実に値上げされているし、お目当てのお店は全く違う店に!!!
なんなんじゃーい!!
ウォッカに挑戦!!ウォッカに挑戦!!








でも・・・、2人だから全てが笑えたんです。
彼女と一緒だったから、何でも爆笑だったんです。

それに、17年目にして初めて知る彼女の違った一面!
長い月日が、知っている“つもり”にさせていたんですね。

今回の旅行がなかったら、一生友達でいながら、一生知り得なかったかもしれないこと。
それを知らなくても私たちの間に、なんら問題はないかもしれないけど、
でも、知ることによって、より一層彼女との仲が深く強くなることでしょう。

貴重な時間が過ごせたことは勿論ですが、これから彼女との間にもっといい時間がすごせる布石になった気がします。

そんな大事な時間を提供してくれたロシアよ。
なんやかんや言って・・・スパシィーバ☆



編集員 マカロン【編集員 マカロンのひとりごと】

一人旅では得られない素晴らしい物を沢山得たようで、 今度は二人旅に憧れてきました!
それにしてもロシアは、予想出来ないことが起こるんですね。
実は私も来年友人と二人で、ロシアに赴任した友人を訪ねる予定。
楽しみになってきました。