clamp talk : IZAM (from SHAZNA)
kahala and IZAM in talking.
talk
IZAM:
こんばんは。よろしくお願いします。なんか、いきなり引いてません?
華原:
なんですか?
IZAM:
恐いですか?
華原:
ううん。恐くないけど、ちょっと一緒に立って並んでみて下さい。(立つ)こんなに背が違うんですよ。私、写真とかではお伺いしてたんですけど。(座る)ありがとうございます。
IZAM:
ありがとうございます。
華原:
こんなに大きい方だとは思わなかったんですよ。
IZAM:
いや、12cmヒールのブーツもはいてますし、192cmになってます。
華原:
192cm。そうなんですか。で、どうしてそういうキャラクターなんですか?
IZAM:
ええ!? どうしてこういうキャラクターなんでしょうね。いや、僕もこういうビジュアルっていうか、こういうお化粧して、こういう洋服着るのが好きなんでしょう、きっと。今日は地味なほうなんですよ、このセットに合わせて。
華原:
セットに合わせてくれたんですね。嬉しいです、ありがとうございます。
IZAM:
このシックな大人の雰囲気に合わせて。
華原:
大人の雰囲気?
IZAM:
そう。
華原:
ありがとうございます。
IZAM:
いえいえ。
華原:
渋谷が好きですか?
IZAM:
渋谷が好きです。
華原:
良かった。あの、渋谷センター街って台風でとれちゃったじゃないですか。あれはすごいショックだったんですよね。
IZAM:
あれが好きだったんですか?
華原:
あれがなんか、遊園地の入り口みたいな感じなんですよね。
IZAM:
あれ今ないんですかね?
華原:
今ないです。「渋谷センター街」っていうのすごい好きだったんですけど。まあ、それは昔の話なんですけど。渋谷好きですか?
IZAM:
はい、渋谷好きですよ。一時、ちょうど渋谷にすごいよく遊びに行ってた時があって、その時ちょうど華原さんのCDが、なんか普通のデパートの前とかで販売されてて。それ見て、僕たちまだぜんぜんデビューしてなくて。
華原:
ぜんぜんて、だって今年の8月ですから。
IZAM:
そう、今年の8月にデビューしたんですけど。僕たち、インディーズ活動が長いんですよ。アマチュアの時。
華原:
インディーズ?
IZAM:
インディーズっていうのは。
華原:
インディージョーンズ?
IZAM:
はい。
華原:
あ、すいません。ごめんなさい。
IZAM:
いえいえ。あの、アマチュアの。
華原:
アマチュアバンド?
IZAM:
うん、そう。要するにアマチュアバンドで。ぜんぜん自分たちでお金出して、自分たちでバンドを運営してる。そういう期間が4年間あったんですね。
華原:
4年間。4年間っていうと、今21歳?
IZAM:
21です。
華原:
21で、21-4は……。
IZAM:
17。
華原:
17歳の頃から。
IZAM:
はい。
華原:
ずっとその頃からヴォーカル?
IZAM:
はい、ヴォーカルです。初めはギタリストになりたくて。なんかジャーン! ってやって派手そうじゃないですか。だからなりたくて、「よし、今日から俺もギタリストだ!!」。俺って言わないで僕なんだけど、「ギタリストだ!!」って言ってたんだけど、楽器屋に買いに行ったら、普通のエレキギターじゃなくて、変なシンセギターっていうのかな? なんかキーボードみたいな音がするギター買っちゃって。使い方わかんなくて、2日目に返品して。
華原:
返品しちゃったんですか。
IZAM:
そう、返品してヴォーカリストになったの。
華原:
返品がきっかけでヴォーカリストになったんですね。
IZAM:
そうです、そうです。「ダメだ」って。
華原:
その頃はもちろんあれですよね、お金も。
IZAM:
うん、ぜんぜんないですし。
華原:
お金はなかった?
IZAM:
うん、ぜんぜんない。
華原:
そんな時に牛丼屋とかでミーティングしたんですよね。
IZAM:
はい。よく知ってますね。
華原:
はい。
IZAM:
リサーチ済みですね。そうそう、牛丼屋さんでよくメンバーでミーティングをして。
華原:
牛丼屋どこが好きですか?
IZAM:
どこが好きですか?
華原:
それは吉牛に決まってるやん!
IZAM:
吉牛はその時、混んでてあんまり行けなかったですね。やっぱり一番人気あるのかな?
華原:
いや、人気あるでぇ!
IZAM:
その時だから、ぜんぜんマイナーな牛丼屋さんばっかり。空いてるとこ行ってミーティングして。
華原:
ミーティングって食べながら?
IZAM:
食べながら「次のライヴどうする?」とか。
華原:
なんか可愛いらしいですね。
IZAM:
ありがとうございます。
華原:
あと、写真とかも、すごいなんか。私、正直に言って、女の子かと思ったんですよ。女の人だと思ったんですよ。だけど、違って。
IZAM:
男ですよ。
華原:
男だったんですよね。
IZAM:
よく、なんて言うんだろうな? 男の人が好きな男の人。要するにそういう人だと思われてるんですよ、僕は。多分、この世界に入ってきて、ほとんどの人がそう思ってると思うんですよ。思いました?
華原:
うーん? っていうか、私はべつにそういうのは何とも思わないんですけど。ただ、写真を見た時に「あ、女の人だ」って思って。それで「違うよ、この人は男の人だよ」って言われて、「あ、男の人なんだ。じゃあ、昔みたいにメイクをして、そういうイメージで進む人たちなのかな?」って思って。
IZAM:
うん、そうですね。今のところは。っていうか、お化粧することが好きだし。
華原:
お化粧することが好き? なんか誰か聞いたことがあるような。
IZAM:
そうなんですか?
華原:
うん。
IZAM:
お化粧するの大好きなんですよ。
華原:
そうなんですか。
IZAM:
っていうか、お化粧してる時って、なんかすごい自分に自信もっていけるような気しません? なんか、できた時に自信をもった自分になってるような気がしません? なんか変った気がしません? どっかで。
華原:
うーん? 私は、いつもメイクさんにお化粧してもらってるので、その時に「あ、これで華原朋美になれた」って思う。
IZAM:
ああ、それと一緒ですよ、多分。僕もメイクさんにやってもらってるんだけども。一緒です。「これでIZAMだ」って。そうじゃない時は、まあ、本名は秘密なんですけど。
華原:
本名は秘密。
IZAM:
そう本名は秘密なんですけど、まだそっちなんですよね。
華原:
あの、子供の頃好きだった音楽とか。
IZAM:
子供の頃好きだった音楽? どのくらい子供の頃ですかね?
華原:
幼稚園生、小学生、中学生、高校生。なんでもOKです。
IZAM:
じゃあ、やっぱり小学生の時に、まあ結局こういうビジュアルになったきっかけなんですけど、カルチャークラブって知ってます? ボーイ・ジョージ。
華原:
カルチャークラブ?
IZAM:
はい、洋楽で。イギリスのお化粧した綺麗な人がいるバンドなんですけど、男の人で。そこのヴォーカルの人の写真っていうか、アルバムだったんですけど、それを友達の家にたまたま遊びに行った時に、その子のお兄ちゃんがそれを聴いてて、そのジャケットを持ってて。それをふっと見て「こうなろう。この人を越えなきゃいけない」と思ってこうなっちゃったの。だから、よくカルチャークラブとか、デュラン・デュラン。
華原:
デュラン・デュラン? 私はあんまりよくわかんないです。
IZAM:
わかんないですか。
華原:
すいません、勉強不足で。
IZAM:
いえいえ、ぜんぜん。そういう洋楽を聴いてましたね。
華原:
洋楽。
IZAM:
日本の音楽も聴いてましたけどね。
華原:
日本の音楽は、何を聴いてました?
IZAM:
僕はあの、すごい小さい時なんですけど、うちの従姉妹が聴いててよく一緒に聴いてたのは柏原芳恵さんとか。
華原:
なんかもう、ぜんぜん違うところに。
IZAM:
ぜんぜん違う。そういう要するにアイドル系とか聴いてましたね。小泉今日子さんとかも。
華原:
でも、アイドルなんですよね。
IZAM:
え? 僕、アイドルですか?
華原:
うん。
IZAM:
あ、そうなんですかね? 僕、バンドマンなんですけどね。
華原:
バンドマン?
IZAM:
え? アイドルなんですかね? そう見えます?
華原:
アイドルにも見えるし。3人じゃないですか、IZAMさん含めて。まあ、こういうビジュアルのグループ。ちなみにギターA・O・Iさん、ベースNIYさん。兄さん、みたいな。
IZAM:
本当、そうなんです。
華原:
超つまんなかった、ごめんなさい。すいません。
IZAM:
いや、でも、本当にそうなんです。
華原:
最近、本当にダメなんですよ。
IZAM:
何がダメなんですか?
華原:
なんか本当。
IZAM:
でも元気そうじゃないですか。
華原:
元気です。ありがとうございます。
IZAM:
いえいえ、どういたしまして。
華原:
で、何の話でしたっけ。
IZAM:
あ、音楽。
華原:
そう、音楽。SHAZNAの詞の世界なんかをお話しを聞いてみようかなと。キャラクターがというか、そういうバンドだということがわかったところで、SHAZNAの詞の世界なんかを聞いてみたいと思うんですけど、教えて下さい。
IZAM:
詞は、すごく恋愛ものばっかりなんですけど。すごく甘々です。
華原:
甘々。
IZAM:
甘々好きですか?
華原:
甘々好き。
IZAM:
あ、だったら気に入っていただけるかもしれないです。聴いていただければ。
華原:
聴きましたけど。
IZAM:
聴きました? 甘々な感じしません? なんか歯が浮いちゃうような感じ。
華原:
歯が浮く? で、あの、そういう恋愛を描いたような詞が多いと。
IZAM:
もうほとんどですね。
華原:
これからもずっとですか? べつにそれは、そういうふうに決まって恋愛ものの詞をずっと書き続ける、それを筋を通すっていうわけじゃないですけど、そういうものを絶対に? 他の世界のものは絶対に書かない、みたいな?
IZAM:
いや、そんなことはないんだけども。
華原:
あ、そんなことは思ってないですか。
IZAM:
今は、やっぱり自分が。僕、あれなんですね、空想とかの詞が書けないんですよ。
華原:
空想?
IZAM:
だから実体験とか、過去に自分が経験してきた恋愛とか、そういうのばっかりを書いてますね。っていうか、体験したことじゃないと書けないし、逆に知らないことを無理して書いて嘘になるのはすごく嫌だから。
華原:
ああ、そういうのはいいですね。じゃあ、あれですね、事実をそのまま伝えるという。
IZAM:
そうです、そうです。
華原:
じゃあ例えば、夢ってあるじゃないですか。夢を、まあ、それは自室じゃないですけども。
IZAM:
でも、それは自分の中での事実ですよね。
華原:
あ、そういうことになるんですか。そういうことは書けるんですか。
IZAM:
あ、それは書けます。だから、だいたい夢と恋愛がテーマなんですよ。でも、夢はさわりぐらい。
華原:
すごいいいですね、そういうの。
IZAM:
いや、すごい人間的に前向きなんですね。
華原:
はい、思いました。
IZAM:
だから、例えばなんかですごい落ち込んでたり、すごいバッドな状態の時ってあるじゃないですか、人間だから。その時は何でもいい方向にしか物事を考えない。悪い方向に考えると、そういう悪い方向にばっかり行っちゃうから、もう「絶対に大丈夫」って思って。
華原:
強いですね。
IZAM:
いや、メチャクチャ弱いんですけど、強がってるだけなんです。
華原:
口だけですか?
IZAM:
いや、口だけじゃなくて。そうじゃなくて、強がってるだけなんだけども、なるべく少しでもそうなろうと。
華原:
そうなろうと。すごいですね。私も最近、詞じゃないですけども、日記みたいのを書いてるんですよ。想像をするのはね、想像っていってもいろいろあるじゃないですか。で、朋ちゃんは、ちょっと大きな声じゃ言えないんですけど、エッチなことを想像するのが得意なんですよ。そうなんですけど、他の部分は。それはべつに楽しい部分で、みんなで想像してみんなで話したり、友達と。そんなにいないんですけどね、友達と。
IZAM:
あ、一緒じゃないですか、僕と。一人二人しかいないですよ。
華原:
私もそうなんですよ、本当に。
IZAM:
友達ってみんな、この世界とかにいるとすごい華々しい生活してると思われがちじゃないですか。でも、友達できないですよね。
華原:
うん。出来ないし、今まで一緒に遊んでた友達が離れていく。
IZAM:
あ、それはあるかもしれない。
華原:
あと、恨まれたりとかする?
IZAM:
あ、するかもしれない。
華原:
あと、ひがんだりとか。
IZAM:
ありますね。
華原:
逆にイジメられたりとか。
IZAM:
ありますね。
華原:
ありますよね。
IZAM:
ありますね。
華原:
だから、そういうしころははすごく寂しく思う。自分自身は何も変ってないのに、相手にしてみればすごく変ったことだったり。
IZAM:
そうでしょうね。多分、本人って気付いてないんですよね。もう本当、その時の流れだったり、自分の周りで起きてる自分のことだから。そのまま従って流れてっちゃってるからわかんないんだけど、ぜんぜん友達だったりする人から見れば、急に「あの人こうなっちゃったよね」とか。そういう目でしか見なくなっちゃいますからね。
華原:
そういうのは、すごく淋しいですよね。
IZAM:
淋しいですよね。良かったぁ、同じ人がいて。
華原:
いや、そうですよ。私もそうだもん、だって。だから、なんかこのあいだも自転車に乗って、このあいだって本当に一週間ぐらい前なんですけど、「Tokyo Walker」の方からお誕生日プレゼントでもらった自転車に乗ったんですよね。それに乗って青山から渋谷まで行ったんですよ、一人で。それで、「朋ちゃん!! 朋ちゃん!!」って言われて、なんか友達だって思っちゃった。
IZAM:
ぜんぜん知らない人が?
華原:
ぜんぜん知らない人が。だから、なんか「一緒に遊ぼうよ」とか言われて、「うん、遊びたい」っていうふうに言っちゃって。それで、それはずっと前の話ですけど。それで「うん、遊ぼう」とかいったら、その時たまたま残り少ない、数少ない友達に「あんた、そんなのダメ」とか言われて。そういうことはありましたけど。自転車に乗ってた時は、本当にいろんな人が手を振ってくれたりして、すごいそういうのは楽しかったですけどね。
IZAM:
でも、けっこうそうですよね。周りの人に止められるパターンありますよね。
華原:
周りの人にね。
IZAM:
だから、僕も数少ない友達に「なんで? 友達? やめときなよ」って言われる時もあるし。で、僕もそういう友達とかいないから、いないっていう情けないんだけど。
華原:
ううん、情けなくない。
IZAM:
だけど、やっぱりオフの日とか一人でいるの寂しいじゃないですか。
華原:
寂しいですね。
IZAM:
普段は、もういろんな仕事のスタッフとか、僕だったらメンバーだったりと一緒にいる時はすごく楽しいんだけど、仕事が終って家に帰ると寂しかったりしますよね。それでオフだと丸一日オフで、休みたい気持ちもあるんだけど、やっぱり誰かと遊びたいっていう欲求が、まだありますよね。
華原:
うん、あります。
IZAM:
だから、そう思うと僕も遊べないのは悲しいかな。
華原:
なんか、もし遊べるとかしたら何の遊びします?
IZAM:
なんかね、いろんなとこ行きたいですね。
華原:
いろんなところに行きたい?
IZAM:
うん。どんな遊びするんですか?
華原:
私は、もう外に出ると絶対に写真撮られるから、もう絶対に外に出たらあかん思うてるから。
IZAM:
変装とかはしないんですか?
華原:
嫌なのね、そういうのは。嫌なの。
IZAM:
一緒ですね、そういうのは。俺も絶対しないんですよ、変装は。だから、「そのまんまで歩くな」とか言われるんだけど。
華原:
このまんまですか?
IZAM:
これでは歩いてないですよ。これだったら恐いじゃないですか。
華原:
ううん、違くて。はい。では、これからのSHAZNAさんの目指すものは?
IZAM:
目指すもの?
華原:
聞きたいです、お願いします。
IZAM:
目指すものはですね、やっぱり僕たちアマチュアの時に、いろんな枠があって、そこのバンドのセクションのインディーズっていう枠にいて。そこでわかりやすくいうと一等賞とらないと、メジャー行っても一番になれないと思ってたんですね。だから、インディーズで一番になってからメジャーデビューしようって考えてて。それでインディーズで自分たちのやりたいことは満足するほど出来たし、自分たちの中では一番になったっていう実感はあったんでメジャーに出てきて。やっぱりメジャーでも一番になってみたいですね。
華原:
もう、大丈夫ですよ。
IZAM:
いやいや、いや。壁は厚いですよ。
華原:
だって、壁は厚いかもしれないですけど。
IZAM:
だって、知ってます? 先々週かな? 華原さんがCD出した時、僕たちは、「来週こそは1位だ」って言ってたんですよ。いやいや、いいんですよ。ぜんぜん大丈夫ですから。そしたら華原さんがリリースされるっていうのを聞く前に僕、ロスとか行ってたもんだから、帰ってきて華原さんが1位にいて「あれ? やられた。負けちった」。でも、ぜんぜんそんないいんです。いや、べつにいいんですよ、本当に。いつかそういう日がきたらいいなって。頑張ろうと。
華原:
私もそういう時ありましたよ、でも。
IZAM:
ありますよね。
華原:
ありました。「I believe」っていう曲があるんですけど、それを出した日にちとちょうど同じ日にちに、B'zが出したんですよ、CDを。それで1位になれなかったっていう話もあるんですから。
IZAM:
今回の僕たちの10月8日に発売された2ndシングル、プロモーションビデオがかかってるやつ、あれもですね、B'zさんと同じ発売日で。
華原:
え? うそ!?
IZAM:
本当に。そうなんですよ。すごいバンドですからね。
華原:
でも、歌はすごく私も尊敬してますけど、大変ですね。でも、ライバルがいるっていうのは、すごく刺激になっていいことだと思いますよ。
IZAM:
なりますね。
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